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私を見て!話を聞いて!誰にでも手紙を渡したがる娘。その内容に驚かされた by なないお

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うちの娘は小さい頃から私をみてみて!!話をきいてきいて!!がとても激しい子でした。

一般的にも小さいお子さんならみてみて!!きいてきいて!!はよくある話ですが、娘の場合は人見知りというものがなかったため、相手は誰でもありでした。 前回の記事:興味があれば即突進!迷子は日常茶飯事!小学生になった娘に一瞬で消える理由を聞いてみた by なないお

コンビニではレジの台に登る勢いで自己紹介、家庭の事情からなんから延々と喋り続けるのでちょーはずかしい。会計をさっさと終わらせ強制的に引きはがします。

お店で買い物をしていてもおしゃべりをしている人を見つけては自分も中に入って自己紹介。一瞬目を離すと消えてしまう娘は、見つけたときはたいてい知らない誰かとおしゃべり中でした。よそのお花見グループに勝手に参加しておにぎりとみかんをもらって楽しくしゃべっていたこともあります。

ええ、悪意のある人にたまたま巡り合わせなかっただけで、誘拐しようと思えばいつでもホイホイついて行くであろう恐ろしい子でした。

明るく積極的なのは良いことなのですが、警戒心とか恥ずかしいというものが全くない子でした。

知育ビデオなどで知らない人に付いて行ってはいけないことなど、なんども繰り返し教えてきましたが、その時だけしか頭に残っていなかったようで・・。

お店のレジではしゃべり倒して、病院の待合でも受付の人や通りかかった看護士さん捕まえて延々としゃべり・・お仕事の迷惑になる上、家のことをなんでも話すのは恥ずかしく、見つけ次第止めていましたが娘はノンストップでGOでした。

知らない大人に恥じらう様子など一度もみたことがありません。

幼稚園の頃、字が書けるようになった娘は、今度はあらゆる人にお手紙を渡そうとします。幼稚園の中だけでなく、いつも行ってるお店の人、病院の先生や看護士さん、知っている人全てにお手紙渡したい!というので、さすがにそれはやめてほしい・・と幼稚園の中以外は、相手の人はお仕事で忙しいから邪魔してはダメだよと止めていました。

我が家には毎年こども達のお誕生日に行くお店があります。

チェーン店のレストランなのですが、こども会員制度があり、お誕生日にはバースディプレートやデザート、プレゼントのおもちゃなどがもらえるのです。毎年こども達はそのお店での誕生日のお祝いを楽しみにしています。

娘が5歳のお誕生日の時です。ずっとお店の人にお手紙を渡したかった娘、ここぞとこっそり書いたお手紙を封筒に入れて持ってきました。ダメと言っていたけども、どうしても渡したいと言ってきかないので、お誕生日だからこれくらいはいいかなと許可しました。お店の人にも迷惑だろうと思いつつ、すみませんと謝りながら受け取ってもらいました。

今までの娘の言動から考えて中身は自分のことや家のことを延々と書いているのだろうと思っていました。

娘はアスペルガー症候群とADHD(注意欠陥多動性障害)という診断がついています。話が一方的で、相手の立場に立って物事を考えるのが苦手な特徴を持っています。衝動性も高いので、自分が思いついたことがそのまま口から出てしまい自分のことばかり喋ってしまいます。

それから半年ほど経ったころ、そのお店に外食に行った時のこと。

お店に入ってすぐのところになんと娘の書いたお手紙が貼られていました。

「おたんじょうびのおてがみありがとう。(案内状が来るので)

いつもたんじょうびはこのおみせにきてるよ。

おいしいごはんとデザートとおもちゃをたのしみにしています。

いつもありがとう。 ◯◯より」

うろ覚えですが、このような内容の手紙でした。

なんと!あの自己紹介ばかりしていた娘が、きちんとしたお礼の手紙を書いてる!

正直びっくりしました。

娘は思ったことがそのまま口から出てしまう子ですが、人を褒めるのがとてもうまいのです。正直者なので本音で褒めているだけに周りも嬉しくなる、娘のとてもいいところです。

自分のことばかり喋っていたと思いきや、知らぬ間に情緒の面でも少しずつ育ってきているのだなあと嬉しくなりました。

よく考えてみると、お店の方も、半年も前に渡した手紙を飾ってくれている。感謝の気持ちを素直に伝えると言うことは、相手にとってもとても嬉しいことだったのではないかと思います。

日常、嫌なことや不満はつい相手に伝えたくなってしまいます。

でも直接知り合いではないお店や病院や周りに関わる人などに、嬉しかった気持ちはなかなか伝えられません。ありがとうと最後にいうのがせいぜいです。

でも時には感謝の気持ちを何かで伝えると言うのは、人の心にちょっと灯りを灯すような素敵なことなんだろうなと、小さな娘から学ばせてもらいました。

娘も今や中学生。発達障害という不便な特徴は抱えていますが、少しずつ世の中を学び、心も体も成長しています。今では外で自己紹介をしたり一方的な会話をすることはほとんどなくなりましたが、人を上手に褒めるところは健在です。

思春期でなかなか大変ではありますが、娘は娘なりの成長を見せてくれていることに親として感謝しています。 関連記事:7ヶ月娘の初バレンタイン。ぐちゃぐちゃお絵描き入りの手紙に、普段はクールなパパが感動の涙!?

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著者:なないお

年齢:49歳

子どもの年齢:娘11歳、息子9歳

発達障害を持つ子供たち二人を育てるシングルマザー。乳がんを患い治療中。頭の中をTwitterに垂れ流しながら復活の呪文をとなえています。

娘:明るくスパイシーなアクセル全開系女子。ADHD(注意欠陥多動性障害)、アスペルガー症候群。

息子:おだやかで刺激に弱いダジャレ数学少年。自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)

ブログ【うちの子流~発達障害と生きる】URL:http://nanaio.hatenablog.com/

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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