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オーロラ、ペンギン、バーで息抜き 一度行ったら14カ月帰れない昭和基地での南極生活

南極・昭和基地の食堂で提供されたカレーライス
笹栗が特に楽しみにしていたというカレーライス

南極・昭和基地で提供された食事
専任のシェフによる食事は盛り付けも美しい!(写真:梅沢隊員提供)

過酷な環境だからこそ、息抜きが大切

――隊員のみなさんは、1日の仕事を終えたあとや、休みの日はなにをして過ごしているんですか?

「麻雀、卓球、ビリヤード……人それぞれですが、私はDVDを観たり、本を読んだり、みんなとお酒を飲んだりしていました」

南極・昭和基地の娯楽室
隊員が余暇を過ごすための娯楽室

――南極にはお酒もあるんですね。

「ビール、日本酒、焼酎、泡盛、ウイスキーなど、ひと通りありました。宿舎内にバーもあります。

南極・昭和基地内にあるバー
昭和基地内にあるバー

ただ、越冬中は補給がないため最初に持ち込んだぶんがすべてで、飲み切ってしまったらそれでおしまい。私たちは最初から結構ハイペースで飲んでしまって、途中で在庫が尽きてしまうのではと危ぶまれたんですが……。みんな1日あたりに飲む量を制限して、なんとか最後まで持ちました」

オーロラ、蜃気楼、星空……数々の絶景との出会い

――約1年間に及んだ南極生活。いろいろあったと思いますが、特に思い出に残っていることは?

「やっぱり生で見るオーロラは感動しました。オーロラは観測上、肉眼で見えないものを含めるとほとんど毎日出現しているのですが、曇っているとみることができません。晴天の日で、視認できる輝きの夜は年間で30日間くらい。そのなかでも、色がきれいなオーロラが出現したのはほんの数回です。

南極で観測されたオーロラ

また、オーロラのほか、昼は蜃気楼、夜は南十字星をはじめとするもきれいに見えました。周囲に光源が少ない南極ならではですね」

南極で観測された蜃気楼 南極で観測された星空

――ペンギンやアザラシは見ましたか?

「たくさん見ました。昭和基地の周囲に子育てにやってくるのです。隊員のなかにはペンギンやアザラシの研究者もいましたので、そのお手伝いで生息数を数えたりもしました」

南極のペンギン 南極のアザラシ

“雪かき”の翌日は激しい筋肉痛に

――逆に、つらかったことはありますか?

雪かきが本当につらかったです。南極は降雪が多いのですが、真冬にあたる7月から8月にかけては特に多く、ブリザード(吹雪)が毎週のようにやってきます。

南極のブリザード

吹雪が収まったら急いで計器などに異常がないかを確認。そして建物の周囲を除雪する必要があります。広い場所は重機で一気に雪を運びますが、建物の下などはひたすら手で雪かきしなければなりません。これも越冬隊の重要な任務です。ただ、体力的にはかなりハードで、翌日は激しい筋肉痛に見舞われました。

南極で雪かきする笹栗隊員

あと、つらかったことといえば、現地で欲しいものがあっても手に入らないことですね。私の場合、お菓子がそれでした。『いま、あのお菓子が食べたい!』と思っても、昭和基地の近くにコンビニなんてないですから(笑)。まあ、そのぶん、お金を使わなくて済むわけですが」

南極で得た貴重な経験を、今後どう生かすか?

――笹栗さんは今回、南極越冬隊の一員として現地に派遣されるという貴重な経験をされたわけですが、その経験は今後の仕事にどう生かされると思いますか?

KDDI社員の笹栗隆司

「南極での越冬経験を通じ、社外の様々な方と関われたのは貴重な経験であり、また、責任ある立場で、自身の役割を全うすることには非常にやりがいを感じました。基地の衛星通信を1年間保守することで、家族・友人とのコミュニケーションが隊員の元気を支えている様子、利用者の“つながる姿”を間近で見ることができました。彼らの笑顔に『私の仕事も、単純なデータの伝送ではなく、その向こうにあるお客様の笑顔や元気をつないでいるのだ』と改めて気付かされました。この先もお客様の笑顔をつなぐために頑張ります」

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