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日本のラップシーン、近年は「リアルの追求」に…音楽ライターが語る

日本のラップシーン、近年は「リアルの追求」に…音楽ライターが語る
J-WAVEで5月 4日(金)にオンエアされたスペシャル番組『GOLD RUSH CURIOSCOPE DX』(ナビゲーター:渡部 建)。この日は、毎週金曜日に16時30分からオンエアしている『GOLD RUSH』のワンコーナー『CURIOUSCOPE』をバージョンアップでお送りしました。

番組では、2時間に渡って「日本語ヒップホップ」の歴史を紐解きました。ここでは前編として、日本語ヒップホップシーンの黎明期からの流れ、そしてさまざまなスタイルを持つアーティストが存在する現在の日本語ヒップホップについてお届けします。

■ラップを初めて聴いて驚いたこと

ゲストにお迎えしたのは、音楽ライター・二木 信さん。2000年代以降の日本のヒップホップやラップをドキュメントした著書『しくじるなよ、ルーディ』(Pヴァイン)や、漢 a.k.a. GAMIの自伝『ヒップホップ・ドリーム』(河出書房新社)の企画・構成を担当しています。

1981年生まれの二木さんが、日本のヒップホップシーンと出会ったのは、1995〜1996年頃、中学3年生のときです。当時はラッパー・ECDさんが主催する『さんピンCAMP』が行われており、二木さんが住んでいた茨城県まで、日本のラップシーンの盛り上がりが伝わってきていたと言います。同じく中学3年生の頃に、不良の友人に日本のヒップホップユニット、LAMP EYEのシングル『証言』を聴かされて、二木さんは衝撃を受けたそう。

二木:最初にラップを聴いて驚いたのは、サビがないこと。特に『証言』という曲は、7人のラッパーがサビなしでラップをするだけで1曲まるごと作ってしまうことに驚いて。「なじゃこりゃ!?」というのが、僕のファーストインパクト。そういう人は多いと思うんですよね。

現在活躍している世代の多くは二木さんと近い世代なので、1990年代中盤のSOUL SCREAM、RHYMESTER、キングギドラ(現・KGDR)などに影響を受けているのでは、と二木さん。

2000年代以降では、2002年にRIP SLYMEが『楽園ベイベー』をリリースし、KICK THE CAN CREWが『マルシェ』で紅白に出場するなど、メジャーシーンでも注目されました。

二木:一方で、面白いのが、インディーズシーンだったり、アンダーグラウンドシーンが盛り上がりまして。それこそフリースタイルダンジョンに出てた、漢 a.k.a. GAMIとか、韻踏合組合とか、サイプレス上野とロベルト吉野とか、今のフリースタイルバトルやブームで活躍しているような人たちが、インディーズで頑張り始めたんですよ。
渡部:今のバトルシーンでいうとかなりベテラン勢たちが、インディーズで出てきたくらいの頃ですね。
二木:メジャーで活躍している人たちに対して、自分たちは「なにくそ!」と。違うスタイルでやってやるぞっていうのが、僕はすごく面白くなって、そこを音楽ライターとして見続けていこうと思いまして、かなり取材させてもらいました。

■2000年代までとそれ以降の違い

ヒップホップの中でもラップミュージックにおいて、2000年代までとそれ以降では、どんな違いがあるのでしょうか?

二木:いろんなことがあったと思うんですけど、一言で言うと「リアルの追求」っていうのが、いろんなスタイルが出てきたってことじゃないですか。「ヒップホップはリアルでなければならない」と。

フリースタイルダンジョンや高校生ラップ選手権でも、「真実の自分をどれだけ出せるか」の勝負になっていると二木さん。1990年代の人たちも、もちろんそうした意識は高かったけれど、2010年以降は、よりいろんなリアルの在り方が表現されるようになりました。

二木:たとえば、サラリーマンのラップがあったり、大学生のラップもあったりっていうような、リアルの追求がひとつじゃなくなった。多様化したってことがすごく大きいと思います。

そのため、昔のような一体感は薄くなってしまったかもしれないものの、さまざまな人のリアルな生活がラップを通して知られるようになったと、二木さんは話しました。後編では、そんなリアルを表現する「MCバトル」についてお伝えします。

【後編はこちら】「MCバトルブーム」は、“ヒップホップブーム”につながるのか?

【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『GOLD RUSH』
放送日時:金曜16時30分−20時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/goldrush/

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