【衝撃】真・女神転生の都市伝説「すぐにけせ」の真相が判明 / 開発者が話す開発秘話
スーパーファミコン用ソフト「真・女神転生II」に、都市伝説が存在するのをご存知だろうか。非常に低い確率でタイトル画面に「すぐにけせ」というメッセージが赤く表示され、ブザー音が鳴り響くというものである。
・真相にたどり着いた者はいない
この件に関して、多くの人たちが検証。しかし確率的に1/65536で発生する現象といわけており、再現性が非常に難しいことから、真相にたどり着いた者はいない。そして、いままで一度たりともゲーム開発者本人が真実を語ることはなかった。その影響もあり、以下のような噂やデマが今まで広まってきた。
・今までに広まってきた噂やデマ
1. 「真・女神転生II」で発生した
2. 確率的に1/65536で発生する
3. リセット時にランダム抽選で発生
4. 「真・女神転生I」での検証動画の公開(すぐにけせが表示される)
5. 自称開発者が匿名で「真・女神転生I」の初期ロットだけに出るとネット発言
・鈴木一也に真相を聞いてみた
そこで今回、実際に数々のメガテンシリーズの開発に携わってきた、まさにメガテンの生みの親、鈴木一也氏に真相を聞いてみた。彼は現在、女神転生スタッフを再集結し、新たなゲーム「十三月のふたり姫」の開発に携わっている人物。
はたして「すぐにけせ」は存在するのだろうか。存在するのであれば、どのような条件下で発生するのだろうか。鈴木一也氏かが語る真相は以下の通り。
・鈴木一也氏のコメント
記者「都市伝説化した「すぐにけせ」の噂ですが、そもそも本当に発生する現象なのでしょうか?」
鈴木「デマです。作ったプログラマー本人にも聞きましたが完全否定しています」
記者「ええっ! リセット時にランダム抽選が始まり、1/65536の確率で出るという噂も!?」
鈴木「デマです。実際に作ったプログラマーが「もし本当にそんなのが入っているとしたら、自分が錯乱していたか、本当の超常現象だ」と言っていました。リセット時にランダム抽選をするシステムは可能ですけど」
記者「他人に知られないようにプログラマーが仕込んだ可能性は?」
鈴木「絶対そんなことはしませんね。特に「真・女神転生II」のプログラマーは凄く真面目で、これはスタッフ共通の意見です」
記者「複数の開発者が「すぐにけせ」の存在を否定しているわけですか」
鈴木「そうですね。サブプログラマーもデマと断言しています。ユーザーからは「呪いですか?」と問い合わせがあったくらい本気で信じられていましたが」
記者「どうしてこんな噂が流れたんでしょうね」
鈴木「それには理由があると思いますよ。ナムコから出したファミコン版「女神転生」のとき、アトラスが雇った外注プログラマーがおちゃめな仕掛けをしていまして」
記者「今回の「すぐにけせ」みたいな仕掛けですか?」
鈴木「バグという悪魔がいたのですが、それが出ると、非常に低い確率で「カブちゃんはデバッグをはじめた」というメッセージが表示され、勝手に戦うモードになるんです」
記者「なかなか大それた仕掛けですね。確率にもよりますが、さすがにプレイヤーにバレたのでは」
鈴木「バレましたね。その仕掛けに岡田耕始氏が怒って2回目のロッドから消したという逸話がありました。岡田氏は「メモリーが少ないのにそんなもの入れやがって」と怒ってた(笑)。そうした前例があったため、アトラスのゲームには何か仕掛けてあるんじゃないかという憶測を呼んだんじゃないかと。ちなみにカブちゃんはプログラマーのニックネームです」
記者「リセットした瞬間に「すぐにけせ」が表示される現象。あまりにも恐ろしい都市伝説ではありますが、実は存在しないと思うと寂しい気もします」
鈴木「いや実は、あながち完全なデマとも言い切れない」
記者「どういうことでしょうか」
鈴木「記憶が確かならば、ナムコのファミコン版「女神転生II」のとき、放置すると「すぐにけせ」という文字が出る要素が仕込まれていたのだけど、発売前にその要素が消されたんですよ」
記者「ええええーーーッ!」
鈴木「それを覚えていた当時のスタッフが、どこかで「すぐにけせ」の画像をネットに出したり、他人に話したりして、都市伝説化している可能性もなきにしもあらず」
記者「それ、かなり真実に近い答えじゃないですか? 文字が同じというのも偶然というには……」
鈴木「ただそのときの「すぐにけせ」は画面いっぱいに表示されるものではなかったと記憶しているけどね。まあ、あくまで記憶が正しければ、そんなことがあったかもしれないという程度の情報です」
記者「ついに真相にたどり着いた感があります。ありがとうございました」
・知られざるメガテンワールドの秘密
結論としては「真女神転生シリーズには「すぐにけせ」は存在しない」「しかし「女神転生II」には仕込んだことがある」というものとなった。よって、ネットに出ているスーパーファミコン版の「すぐにけせ」はすべてデマと判明した。
今後も、知られざるメガテンワールドの秘密を解き明かしていきたいと思う。
<鈴木一也プロフィール>
ゲームクリエイター。シナリオライター。代表作『女神転生』シリーズ、『モンスターメーカー』シリーズ、『偽典・女神転生』『つきびと』などなど。TRPG『真・女神転生』『新世黙示録』。ゲーム専門学校TECH.C.で講師も務める。いま現在は女神転生スタッフを再集結し「十三月のふたり姫」の開発をするためクラウドファンディングを実施中。
もっと詳しく読む: 真・女神転生の都市伝説「すぐにけせ」の真相が判明 / 開発者が話す開発秘話(バズプラス Buzz Plus) http://buzz-plus.com/article/2018/05/08/megamitensei-sugunikese/
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