AI将棋は「気持ち悪い手」を打つ…現役大学生の女流棋士が解説 

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AI将棋は「気持ち悪い手」を打つ…現役大学生の女流棋士が解説 
J-WAVEで放送中の番組『JAM THE WORLD』(ナビゲーター:グローバー)のワンコーナー「UP CLOSE」。5月2日(水)のオンエアでは、女流棋士で早稲田大学政治経済学部に通う現役大学生の竹俣紅さんをお迎えして、将棋の魅力や、AIと対局する現状などについて伺いました。

■将棋を始めたきっかけは「偶然」

竹俣さんが将棋を始めたのは6歳のときでした。きっかけは、そろばんを始めたくて本を探しに近所の本屋さんに行ったところ売り切れていて、偶然、将棋の本を見つけたことが始まりでした。

竹俣:手に取ってみると、駒に漢字が書かれているのが面白くて、ちょうどそのとき漢字にハマっていたので、いいタイミングだったというか。
グローバー:6歳で漢字にハマったんですね。
竹俣:大人が新聞を読んでいるのを見て、私も読みたいと言ったら「漢字が読めないと新聞は読めないよ」と言われて漢字ドリルを買った頃だったんです。
グローバー:いろいろなきっかけがあるんですね。それからハマりっぱなしですか?
竹俣:そうです。将棋を嫌になったことはないですね。

■将棋の魅力

竹俣さんが考える、将棋の魅力を伺いました。

竹俣:性別や国、言語、年齢も関係なく、将棋盤の上だけでコミュニケーションがとれることだと思います。
グローバー:ということは、“女流棋士”と呼ばれるのは嫌?
竹俣:そんなことないですよ。女流棋士とプロ棋士は、本来は違うものなんです。
グローバー:違うんですか!?
竹俣:プロ棋士は、本来は女性でも男性でもなれるんですが、女性でプロ棋士になった人はいなくて、 女流棋士は女子の中でのプロなので、また違った基準なんです。
グローバー:プロ棋士と、女流棋士のプロは違うんですか?
竹俣:違うんです。女子プロみたいな感じです。
グローバー:将棋を指していて、男性と指すと明らかに違う点はありますか?
竹俣:男性の中で下の方だったとしても、女流棋士の方が勝つとニュースになりますね。

子どもの頃は、将棋教室に行っても100人いると98人から99人くらいは男子というぐらい、女子が少なかったそうです。将棋ブームと言われる現在、将棋を始める女の子も増えているそうです。

■AIと将棋界

グローバー:竹俣さんは、世代的には、アプリやいろいろな物で将棋をやりながら練習をしてるんですか?
竹俣:今は無料でネット上で、すごく強いAIをダウンロードできるので、それを使って、日々将棋の研究をしています。
グローバー:藤井聡太六段も使っているという話がありましたよね?
竹俣:そうですね、今の若い棋士は、ほぼみんな使ってると思います。ベテラン棋士の中でも使ってる人は多いと思います。
グローバー:師匠から教わることと、AIから教わることは、どちらも必要っていうことですか? 本当は、もうAIだけでいいんだけど、一応、縦の関係もあって師匠に教わるとか?
竹俣:そんなことはなくて、師匠といっても教わるから師匠というわけではなくて、私は師匠に教わっていたのは小学校くらいまでです。プロになってからは、自分で勉強しなさいっていう主義の方だったんです。これは人によるんですけど、人間と対局した将棋をAIに分析させて「ここが悪い」とか「ここがいい」とか、そういうことも教えてくれますよ。

ちなみに、AIは既に人間のプロ棋士を超越した力を持っているそうです。

竹俣:最近はAIが指した手が人間の間で流行したり、人間が昔指していたけど、今は廃れてしまった戦法をAIが指して人間の間でリバイバルすることもあります。人間から見るとAIの手は「気持ち悪い手」というか、普通の固定観念からは考えられないような手が出てきたりするんですけど、それを「考えられない」といって拒絶するのではなく、「こういう考え方もあるんだ」というふうに、取り入れていくことも大事だと思います。

将棋界と竹俣さんの今後、ぜひ注目してみてください。

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【番組情報】
番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時−21時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

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