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【藤原和博×西野亮廣の未来講座②】「お金」とは何か

 

なのに絵本になった途端に、ゆるキャラみたいな世界になっちゃうでしょ(笑)。

 

お父さんお母さん、学校の先生が“子どもはこういうのが好きでしょ”って、勧めてくるけどそれが嫌だった。

 

そんなわけはない。

 

そもそも絵に対象年齢なんてない。

 

富士山に興味がある3歳児もいれば、興味のないおじいちゃんおばあちゃんもいるでしょう。

 

よくわかんないけど絵本だけは、なんか子ども向けってなって僕たちに回ってきた。

 

タモさんと話していてここを突破しよう、僕たちが面白いと思うことを子どもたちに届けようってなった。

 

それはおもろいな!と。

 

翌日には芸人辞めて、絵本作家になるって決めたんです。

 

5年の歳月をかけるも、マイナス97万部!?

絵本を出すことは決めたんだけど、その前に一応出すからにはこのクオリティに達していないと出さないという最低目標を決めたんです。

 

地球上のプロの絵本作家全員に勝つ、勝たないものは出さないと。

 

まずプロに勝たないと芸人が片手間にやったと言われたときに、何も言えなくなるしね。

 

どうやったら勝てるかな、と考えて自分が勝っているところで戦おうと。

 

まず画力は負けている。

 

出版のコネもノウハウもツテもない、基本的に負けていることだらけだったんだけど、ひとつだけ、時間なら勝っているな、と。

 

ひとつの作品を作るのにかけることができる時間。

 

プロの絵本作家さんは売り上げで生計を立てて、ご家族を養われているわけだから、短いスパンでポンポン出していかないといけない。

 

その点僕は絵本の売り上げが収益の柱ではないから、極端な話、ひとつの作品に10年かけることだってできる。

 

これが専業と兼業の違いで、プロは実はあまり時間をかけることができない。

 

普通の絵本は17、8ページだけど、100ページくらいに設定して、どう急いでも時間がかかるようにかかるように作り方をデザインしたんです。

 

【21世紀型スキル総合コース 第2回】藤原和博×西野亮廣による「お金」とは何か

 

この作り方をすると3年4年かかるという作り方を選んだ。

 

その時点でプロには作ることはできないんです。

 

それはセンスや才能ではなくて、物理的に作ることができないから、この時点で勝ちじゃん!と思った。

 

まだ1mmも描いていないんだけど、地球上の絵本作家に勝ったと思った。

 

理論上は。

 

それから描いた。

 

1冊目なんかは5年かかったんだけど、描いてみたら意外や意外、絵が上手いのよ(笑)。

 

俺すげーと思って、これは大変なことになる、世界中がひっくり返るんじゃないか、100万部とか売れるんじゃないかと思ったんです。

 

5年もかけた超大作だし。

 

そして世に出したら3万部しか売れなかった。

 

絵本は5000部、1万部でヒットって言われるくらい市場が小さいから、3万部でもヒットなんだけど、自分からするとマイナス97万。

 

ウォルト・ディズニーを倒すってい言っていたのに、3万部じゃ話にならない。

 

これは何かの間違いだと思った。

 

売れないわけはないと思ったのに。

 

だって世界中の絵本作家には勝ってるんだよ?

 

頭の中では。

 

そして2作目を描いた。

 

『ジップ&キャンディ』っていって、クリスマスに起こる奇跡の物語で、しかも発売時期がクリスマスにぶつかったんですよ。

 

これは大変なことが起こる、恋人同士がクリスマスのプレゼントの定番にするんじゃないかって。

 

だけどまた3万部しか売れなかったの。

 

基本的に僕の作品、3万しか売れないのよ。

 

【21世紀型スキル総合コース 第2回】藤原和博×西野亮廣による「お金」とは何か

 

あれ?

 

これは間違いじゃないぞ。

 

これは実力だと思った。

 

1作目はたまたまスベっただけだと思ったら、このままずっといっちゃうか、それどころか右肩さがりになるなって思った。

 

この時点で、5、6年経ってるわけ。

 

そうすると同期の芸人とかがテレビで出て来るの。

 

ウーマンラッシュアワー、平成ノブシコブシ、南海キャンディーズ、NON STYLEとか同期がみんな活躍している。

 

で、西野はテレビで見ないよねって世間はなっている。

 

ウォルト・ディズニーを倒すって言ったのに遠のいてんじゃん。

 

このときにようやく気付いたんです。

 

作品というのはお客さんの手に届かないと作品としてカウントされないということに。

 

ぼくがかけた5年間、6年間は世間的には何もしていないと同義。

 

これはヤバい。

 

ものってやっぱり売らないと作ったことにならない。

 

作るだけ作って、お客さんの手に届くまでの動線を吉本や出版社の人に任せていたけど、これは育児放棄だと思ったんですね。

 

人は、思い出にはお金をかける

これはやっちゃだめだ。

 

お客さんの手に届くまでの動線が作れていない作品はもはや未完成である。

 

そういう認識で売らなきゃいけないと思って、そのときからお金のこととか流通のこととかを考えるようになりました。

 

じゃあなんでこれまで考えてこなかったかっていうと、多分、今のみんなと同じ感覚だと思う。

 

お金の話をするのを何となく敬遠して。

 

お金のことはよくわかりませんって言ったほうが職人然としてかっこいいしね。

 

そうやって育てられたし。

 

小学校から高校卒業するまできっちり洗脳されてきたから。

 

お金の話をしないと作品届かないんだから、3作目から売るということを真剣に考えた。

 

いい作品を作るのは当たり前。

 

それからどうやったら売れるのだろうとすごい考えた。

 

ひとつはお金の話じゃないんだけど、確実に本を売る方法を見つけた。

 

自分がものを売る立場になって、自分が何を買って何を買わないかきっちり分けたんです。

 

CDは買わない、本も買っても月に2、3冊。

 

作品ってあまり買ってないな、って。

 

作品は売れないものにカテゴライズした。

 

で、水は買うし、牛乳、パン、米は買うし、高くてもテレビは買うしエアコンも冷蔵庫も買う、つまり生活必需品は当たり前だけど買うなと。

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