動画:ワルツで不正選挙に抗議? ロシアのカップルたちが氷上でにこやかにダンス
ロシア大統領選でプーチン氏が圧勝したその日、エカテリンブルクの芸術家が『Fuck it, let’s dance』と題した動画を公開しました。
エカテリンブルクの凍りついた池の上で、50組の男女がワルツを踊っています。音楽はゲオルギー・スヴィリードフの『吹雪』より“ワルツ”。ソヴィエト時代から愛される名曲に合わせて、特に何かを主張することもなくただ踊っているだけのように見えますが、よくよく見ると……?
動画:Slava Ptrk – Slow Ptk – Fuck it, let’s dance(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=5&v=K4HaccojoY8[リンク]
ワルツを企画したのはエカテリンブルクを拠点に“slava ptrk”の名前で活動するストリートアーティスト。企画に賛同した50組のカップルが集まり撮影が行われました。カップルたちの笑顔と青い空・白い雪のコントラストが美しくて、清々しい気分にさせてくれます。
でも、実はただ踊っているだけではないようです。上空に静止したドローンから撮影している場面をよく見てみてください。彼らは白い雪面に人文字を作っているのです。浮かび上がったメッセージは「Fuck Dancing」。
強権的・保守的な色を強めるプーチン政権下では政権批判すらできない空気が広がり、暗く重たい社会を嫌った数百万人もの若者や富裕層が海外へ移住したとも伝えられています。18日に行われた大統領選挙では、あちこちの投票所で公僕による選挙妨害があったり、監視カメラに不正投票の疑われる行動が見つかるなど、自由な空気はますます後退しそう。
そんな中で“slava ptrk”さんが訴える「Fuck Dancing」は、彼の意を汲んで「クソッタレが! 踊りで抗議だ!」と訳してみようと思います。笑顔のワルツの裏には「暗い社会になるかもしれないけれど、希望を捨てずに生きよう」というささやかな抵抗の意味が込められていたのでした。
画像とソース引用:『YouTube』より
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