いくえみ男子は“隠れ肉食” リアルな人間描写が病みつきに! いくえみ綾の作品が心を掴む理由
2010年に集英社「Cookie」で連載し、累計150万部(全7巻)を突破したいくえみ綾の大人気コミックの実写化、映画『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』が現在大ヒット上映中です。
本作の主人公・住友糸真を演じるのは「時をかける少女」や現在放送中NHKドラマ「アシガール」で主演を務めた黒島結菜さん。まっすぐで不器用な等身大の女子高生を好演。そして、いくえみ綾の漫画でトップの人気を誇るキャラクター・舘林弦役にはドラマ「もみ消して冬 ~わが家の問題なかったことに~」に出演したジャニーズWESTの小瀧望さん。学校イチの人気者で幼馴染を大切にするけどいつも上から目線の“俺様系モテ男”に挑戦しています。
友達付き合い、両親の結婚と離婚、友達と同じ相手を好きになってしまうなど、思春期の“あるある”エピソ ードが満載の本作。青春の煌びやかさだけでなく、登場人物のリアルで複雑な感情を描くいくえみ綾先生ならではのストーリー展開は、これまで多くの人を虜にしてきました。2013年に実写映画化された「潔く柔く」 をはじめ、W 不倫を題材にした「あなたのことはこれほど」がドラマ化されると、2組の夫婦の在り方について物議を醸し出すほど大反響。ここでは、そんないくえみ先生の作品が私たちの心を掴んで離さない、3つのポイントをご紹介いたします!
■魅力的な男性キャラクターに胸キュン
いくえみ先生の代名詞とも言える“いくえみ男子”とは、見た目は塩顔で長身、ゆるいファッションを好む今どき男子。恋愛も友達関係も淡泊で、一見草食男子のように思いますが、本作に登場する俺様系イケメンの弦 のように、親しくなった人にだけ見せる優しさや、ここぞという時に見せる男らしい発言には“隠れ肉食”的要素も見受けられ、そのギャップが大きな魅力となっています。自分のタイプの“いくえみ男子”を見つけられるのも、カテゴライズするのが大好きな女子にとってはハマるポイントの一つ。
■ヒロインのようで、ヒロインじゃない!リアルな人間描写が病みつきに
いけないとわかっていても、かつて想いを寄せていた男性と逢瀬を繰り返してしまう主人公に、自分が昔好きだった人を重ねたり、友達にハブられて何事もうまくいかず、自信をなくす主人公に共感したり……。いく えみ先生の作品で描かれる主人公は、誰しもが完璧なヒロインではなく、どこか不器用で等身大だからこそ、 思わず感情移入してしまうのでしょう。思い出したいけど思い出したくない、そんな過去に思いをはせてしま う人も多いはず。
■シビアだけど胸に響く台詞の数々
ある過去の罪悪感に苦しむ主人公に対し「なくなんないよ、そんなもの。一生抱えていきてくんだよ、残念だな」と投げかけられた言葉は心をえぐりますが、一方で、本作の原作では新しい環境で自分の居場所を見つけられない糸真に、和央が「僕ね、糸真が来てくれてうれしいよ」と言葉をかけるシーンも。核心を突くシビア な台詞と、まっすぐで温かい台詞の絶妙な掛け合いが、物語をより鮮やかに彩ります。
これまでも少女漫画原作の実写化は数多くありますが、本作は一味違って、ヒロインらしいヒロインは登場しません。しかし、いつでも等身大のキャラクターが織り成すリアルな日常の物語に、誰しもが共感せずにはいられません。いくえみ作品ファンも、まだ未読の方もぜひ映画をチェックしてみてくださいね。
(C)2018 映画「プリンシパル」製作委員会(C)いくえみ綾/集英社
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