まさにセルフィードローン「C-me Cme Social Media Flying Camera」をご紹介

AirSelfie が登場して以来、ドローンに “セルフィードローン” という新ジャンルが生まれ、これまでに同様のセルフィードローンを名乗る製品が沢山発売されてきましたが、今回ご紹介する「C-me Cme Social Media Flying Camera(以下 C-me)」はそうした製品の中でもセルフィードローンを自称していいくらい素晴らしい製品でした。
C-me は米国の玩具やラジコンメーカー「Hobbico」によって開発された折りたたみ式アームを持つ GPS 搭載ドローンで、送信機は元から無くスマートフォンやタブレットを使って飛ばします。
冒頭から C-me をベタ褒めしていますが、このドローンにはそのコンセプトである「空飛ぶ自撮りカメラ」を実現するべく考え抜かれた工夫が随所に見られ、おそらく現時点では AirSelfie に並ぶくらい実用的なセルフィードローンだと思います。
C-me は GPS を搭載していますが、底部にビジョンセンサーは無く、室内での飛行は全く安定しませんが、GPS のおかげで屋外での飛行は他の GPS ドローン並みに安定しており、そのため、C-me は屋外の広い場所で高度 10m 以下での空撮や自撮りを楽しむのに最適なドローンだと思います。
C-me の特徴を簡単に並べると、持ち運びしやすい Foldable 設計、1080p 動画対応の 800 万画素カメラ、前方の照明用 LED フラッシュ、GPS、スマホのカメラアプリようなフライト画面と充実したスマホ連携機能を搭載していることが挙げられます。
同梱品は C-me 本体、プロペラガード 1 セット、スペアプロペラ 1 セット、USB ケーブル、電源アダプタ、マニュアル類です。
C-me の機体はアームを折りたたんで本体内部に収納する、よくある Foldable 設計でアームを仕舞うと少し大きめのモバイルバッテリーのような外観になります。
この形状と大きさだとポケットに収まり持ち運びが非常に楽です。
C-me らしさが伝わるのはやはりアプリです。
次のスクリーンショットはメインのフライト画面なのですが、一般的なドローンのものとは少し違いますよね。
まず写真と動画のシャッターボタンがそれぞれ独立して用意されており、写真についてはスマートフォンのボリュームボタンを押しても撮影できます。
次に仮想スティックのデザインも普通とは少し違います。
左スティックは上下のコントロールは画面の左隅に表示されるようになっています。
空いた部分を左右にスワイプすると機体の回転を制御できる仕組みです。
おそらくこれは手元にコントローラを備える手持ち電動ジンバルをイメージしたのでしょう。
しかもスティックの割当は機体前方がこちらを向きに設定されており、右スティックを右にスライドするとこちら向きの機体は右に、上にスライドすると後退します。
C-me ではドローンのマニュアル操縦、自動離着陸、RTH(Return to Home)、フォロミーモードの他、機体前方が自動的に操縦者の方に向く「Find Me」や、機体が回転しながら 25 秒間の動画を撮影するパノラマショット機能もあります。
ドローンで肝心な飛行の安定性について。
C-me は GPS を搭載しているので 捕捉している GPS 衛星の数と精度品質が十分の場合には、ホバリングはとても安定していましたが、そもそも機体重量が 130g と軽いので強風の場合は簡単に流されます。
そよ風程度なら持ち堪え、誤差は 1 ~ 2mn の範囲でフラフラしながらでもホバリングしていました。
10 回のフライトテスト(離着陸を繰り返した回数)において C-me が操縦不能になり墜落したことは一度もありませんでしたが、GPS の性能があまり良くないようで、飛行中に精度品質の低下が発生し、緊急着陸することが 2 回ありました。
C-me のアプリには今捕捉している GPS 衛星の数だけではなく、精度品質も 1 ~ 100 の数値で表示されるのですが、場所に関係なく安定的に飛行するしきい値を下回る事態が発生し、その時に緊急着陸しました。
具体的に言えば、他の GPS ドローン(DJI Spark や Hubsan H216A、GDU O2、Mi Drone)が問題無く安定飛行していた場所であっても、上図の「Quality」値が「10」を下回っていたのです。
10 を下回ると警告メッセージが流れ、緊急着陸が実行されます。
もしこれが遠くに飛ばした場合に発生すると問題なので C-me を高く遠くに飛ばすのは控えるべきです。
GPS 入りなので、C-me では RTH(Return-to-Home)やフォロミーモードを利用することができるほか、C-me ならではの機能として、Find me や 360 自動回転撮影も利用できます。
あまり聞き慣れない Find me とは、機体の前方が操縦者方向を向く機能で、カメラの角度がバッチリの場合は簡単に操縦者をカメラの中央で捉えます。
また 360 自動回転ショットとは、C-me が一周回転しながら約 25 秒間の動画を撮影するというものです。
C-me の最大の特徴は $199 というそこそこ安い価格ながらも 800 万画素カメラや LED フラッシュを搭載するなど、カメラスペックが高いところです。
写真や動画の画質はミッドレンジクラスのスマートフォン並みです。
残念ながらジンバルは付いていないので、動画は機体の動きに応じてブレますが、ソフトウェアレベルのスタビライズ機能が備わっており、記録される動画ファイルは GoPro までとはいかないものの、ブレはある程度修正されていました。
C-me ではまた、カメラのパラメータ設定も可能です。
設定項目は、ホワイトバランス、露出、明るさ、コントラストを設定画面でマニュアル調節できます。
一般のトイドローンにカメラ設定をマニュアルで調節する機能はまず無いでしょうから、この部分は C-me の強みと言えます。
これができるなら手持ちカメラとして使えることも納得いただけるでしょう。
さらに、C-me は「C-me Cme Social Media Flying Camera」を名乗るだけあってソーシャルメディアとの連携機能を搭載しているのです。
代表的な機能はフライト画面に表示される 2 つのシェアボタンです。
これらのボタンには Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、Google+ を個別に割り当てることができ、シェアボタンを選択した状態のまま C-me で写真または動画を撮影すると、予め登録した SNS やサービスに自動的にアップロードしてくれます。
あまり実用的な機能だとは思いませんが、全てを自動アップロードしたい方にとっては嬉しい機能です。
他にも、アプリのギャラシーには一般のドローンではあまり見られない Android の共有ボタンが表示され、C-me で撮影した写真や動画を Android アプリを経由してシェアすることもできます。
C-me のフライト時間は公式発表によると 10 分です。
実際にテストすると 7 ~ 8 分でフェイルセーフ RTH が実行されたので、概ねスペックに近いバッテリー性能だと思います。
ただ残念ながら、C-me はバッテリー内蔵型の機体設計のため、フライトを再開するにはその場で充電しなければなりません。
USB ケーブルで充電するので充電作業はとても楽です。
C-me の欠点と言える部分はもう一つあります。
それはランディングギアを装備していないことです。
外装はチープな感じのプラスチック素材で出来ているので、機体を地面に置くと本体の底部が接触します。
正常に着陸した場合には何ら問題はありませんが、もし先程もご紹介したようにハードランディングした場合には腹を擦り、傷が付きそうです。
簡素なものでも良いのでランディングギアは付けてほしかったですね。
ただ C-me の底部にはフラットな面が多いので、DIY でランディングギアを取り付けることは可能だと思います。
安価な GPS ドローンの相場は $100 ~ $150 なので、$199 という C-me の価格は正直なところ微妙です。
しかしここまで紹介してきたように、カメラは比較的良く、他のドローンには無い機能も多く備えているので、試す価値は十分高いと思います。

■関連記事
海中をイメージした奇抜カラーのスマホ「Essential Phone Ocean Depth」が登場
ドコモ、安室奈美恵の8K VRスマホアプリ「VR Stage」をリリース
Google Playからの通知を専用セクションで再確認する

  1. HOME
  2. デジタル・IT
  3. まさにセルフィードローン「C-me Cme Social Media Flying Camera」をご紹介

juggly.cn

国内・海外のAndroid(アンドロイド)スマートフォン・タブレットに関するニュースや情報、AndroidアプリのレビューやWEBサービスの活用、Android端末の紹介などをお届けする個人運営ブログ

ウェブサイト: http://juggly.cn/

TwitterID: juggly

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。