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VRやARとどこが違う? MR(複合現実)の仕組みと代表例『Microsoft HoloLens』を解説

MRとは、Mixed Realityの略で、日本語では「複合現実」と呼ぶ。VR(Virtual Reality/仮想現実)やAR(Augmented Reality/拡張現実)ならば聞いたことはあるけれど、MRや複合現実はあまり耳馴染みがないという読者の方も多いかもしれない。大きく括ればMRもVRやARと同様に、現実の世界と仮想の世界をITの活用で融合させる技術のひとつである。

MRとVR、ARの違い

では、MRとVR、ARは、なにがどのように違うのだろうか。

■VR(仮想現実)

まずVRは、映像の世界(仮想現実)に実際に入り込んだかのような体験ができる技術である。VR用のゴーグル使って、コンピュータグラフィックス(CG)や360°カメラなどで撮られた全周囲映像を体験すると、右を向けば右の景色が、左を向けば左の景色が見える。

ゲームをすれば、実際にそのゲームの世界に自分が存在しているような不思議な感覚を味わうことができるのだ。すでにスマートフォンやゲーム機などのコンテンツとして手軽に利用できるようになっている。

■AR(拡張現実)

次にARは、現実の世界に仮想の世界を重ねて「拡張」する技術である。CGでつくられた3D映像やキャラクターなどを現実の風景と重ねて投影することで、まるで現実の世界にCGキャラクターが現れたような体験ができる。

スマートフォンゲームアプリ「ポケモンGO」や、自撮りの顔に動物の耳や鼻などのCGを重ねて表示するカメラアプリ「スノーSNOW」はARの代表的な例だ。メガネ型のヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使って、点検作業の指示をするような産業用途での利用も始まっている。


カメラアプリ「スノー」による撮影で動物に変身

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『ポケモンGO』や『SNOW』でも使用! 「AR(拡張現実)」の正式名称や仕組みとは?

■MR(複合現実)

ARをさらに発展させたのがMRという新しい技術だ。

AR技術を使った「ポケモンGO」では、ポケモンに近づくことはできない。しかしMRならカメラやセンサーを駆使することで、それぞれの位置情報などを細かく算出し、たとえばキャラクターの後ろ側に回り込んだり、近づいて自由な角度から見たり、目の前の空間にさまざまな情報を3Dで表示させ、そこにタッチし入力もできるようになる。現実世界と仮想世界をより密接に融合させ、バーチャルな世界をよりリアルに感じることができるのがMR(Mixed Reality)というわけだ。

さらにMRなら、同じMR空間を複数の人間が同時に体験することも可能になる。近所の街角に現れたモンスターを仲間と一緒に倒しに行くこともできれば、世界各国にいるスタッフと、テレビ会議のような違和感もなくディスカッションすることもできる。

ゲームやエンターテインメントからビジネスシーンにいたるまで、あらゆる分野で今後の成長が期待される分野なのだ。

MRの代表的な例「Microsoft HoloLens」

MRの代表的な例としては、マイクロソフトが開発した「Microsoft HoloLens」がある。3D表示が可能なホログラフィックコンピュータと専用のHMDを組み合わせて、現実の空間のなかに現れたホログラムの3D映像を見て、実際の手や体の動きで操作できる技術である。

マイクロソフトが作成したHoloLensの紹介動画「Microsoft HoloLens: Welcome Japan Partners」

ディスプレイには視線にあわせた現実の世界が映し出されるので、HMDをかぶっても周囲は見えたままだ。つまり、スマートグラスのように、実際に見えているものの上に映像を重ねて表示できるようになっているのだ。

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開発競争が進むMR

日本のキヤノンも「MREAL(エムリアル)」と呼ぶ複合現実ソリューションを提供しており、3Dデータを実寸大で現実世界に重ね合わせて表示することを特徴としている。特に製造業や建設・建築業などで、実際に製品や試作品、建物をつくる前にデータを3Dで実寸表示させて、事前検証を低コストでスムーズに行えるといった効果が期待される。

調査会社のフロスト&サリバン ジャパンでは、拡張現実(=MR)を「グローバル規模でイノベーションとビジネス成長を実現する新興テクノロジートップ50」の2017年版で、ICT部門では人工知能(AI)やブロックチェーン、5G(第5世代移動体通信方式)などと並ぶテクノロジーにピックアップしている。MRは、今後の成長や幅広い利用が期待される技術として注目したい。

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