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Interview with Gogy Esparza about Beirut Youth

NeoL_BeiruitYouth8 | Photography : Gogy Esparza

11月初旬、adidas Originals Flagship Store Tokyoにて「BEIRUIT YOUTH」の写真展が開催された。BEIRUIT YOUTHとは、フォトグラファーのGogyとプロデューサーのJeyが、レバノン・ベイルートのユースを追いながら、彼の国の現状を写し出し、さらにそれらの写真やビデオを通してドネーションを呼びかけているアート活動。アートが社会を映す鏡だとするならば、その循環を通してより良い社会を作ろうとする彼らのチャレンジに賛同したadidasサポートのもと、NYを筆頭に東京やドバイなどで展示が実施され、反響を呼んでいる。彼らがなぜベイルートに魅了され、このような活動に臨んだのかを聞くとともに、ドネーションのリンクをポストする。

ーーBeirut Youthはどのようにして始まったのでしょう。

Gogy「Jeyが、色々なものが混ざり合った中東という場所に興味があったんだ。彼がレバノンの歴史や原動力に関して様々な文献を読んで、それを記録してほしいと僕に頼んできたんだよ」

ーーGogyは写真、Jeyはプロデュースというそれぞれの役割を持っていますが、実際の作業時にはどのような話し合いと手順を踏むのでしょうか。

Gogy「撮影するものに関して、それが何であれ、それに関する知識を持つこと、そしてそれから何か感じることを意識していたね。Jeyは僕たちが撮影したい場所の歴史をリサーチして、その全てを僕に教えてくれたんだ。僕自身は、撮影現場で、その彼から得た知識プラス自分なりの何かをそこに加えようとした。その場所に関する自分たちの解釈をまとめ、そこにどんな感情やメッセージを込めたいかということを計画しながら撮影していったんだ」

ーーレバノン、ベイルートの魅力とは。

Gogy「彼らのプライド。国全体が地中海に囲まれていて、海岸から山までは車でたった40分程なんだけれど、レバノンは独立するために激しく戦ってきた国であり、彼らは国の全ての要素に価値を感じ、母国の美しさを理解している。1948年のパレスチナ難民問題や最近のシリア内戦、そう言ったものがこの小さな国に残っていて、この地域、周りの政治のあり方が、国境間に張り詰める目に見えてわかる濃い緊張感を作り出してきた。レバノンは文字通り戦争の瀬戸際にある国であり、ベイルートはその全てが頂点に達する場所。このエネルギーは、国の歴史、宗派、気候、食べ物、全てとペアになっていて、それがレバノンを世界のどの場所とも違う国にしているんだと思うね」

ーー難民キャンプの様子も映し出されていました。ビデオを見ていない読者にどのような様子か少々説明していただけますか。

Gogy「シャティーラの難民キャンプは、1949年、行き場を失ったパレスチナの人々にシェルターや家を供給するために南ベイルートで始まったんだ。2011年にシリア内戦が崩壊して以来、キャンプの人口は今では倍以上にまでなり、ボーダーは広がらないまま、援助もない。ベイルートの地方自治体はキャンプの規模を広げないし、そこには水も、電気も、ゴミ処理場もないんだ。その全ては、シャティーラで贅沢に住む人々が占領している。彼らの生活は、国に大きな害をもたらしているんだよ」

ーーCYC、Shyila Youthへの支援がこのプロジェクトの大きな基幹ですがこのチャリティについて教えてください。

Gogy「シャティーラ・チルドレン・アンド・ユース・センターはNGOで、6歳から18歳までの子供達に教育と憩いを供給している。CYCは喉から手が出るほど必要とされていて、キャンプの中でも教育のための機関は2つしかない。僕たちのマーチャンダイスとブックの売上の50パーセントは、直接このユース・センターに送られることになっているんだ。僕たちは、GoFundMeチャリティーもスタートしていて、CYCへの寄付金を増やすため、皆が直接僕たちにその寄付金を送ることが出来るようになっている。寄付金は、子供たちの新しい文房具、本、制服、そして彼らがサッカーをするためのキットに使われるんだ」

NeoL_BeiruitYouth9 | Photography : Gogy Esparza

ーーなぜユースを被写体に選んだのでしょう。

Gogy「彼らが、ベイルートのあらゆる範囲の感情や歴史を表現しているから。そして、その表現のされ方が非常に純粋だから。僕たちは、その真のものをとらえたかったんだ」

ーー危険な地域ではカメラを出すことさえ躊躇う状況もありますが、ストリートのユースと交流して良い写真を撮るための秘訣は?

Gogy「人間、普通、自分自身になることに尽きる。自分たちが人間としてどういう存在なのか、何を描こうとしているのかを彼らに見せること。多くの人がそれを感じることが出来るし、言語が異なっていたとしても、エナジーは語られるものではないからね」

ーー交流の中で印象に残っていることは?

Gogy「僕たちにとって、難民キャンプが一番印象深かった。今まで自分たちが見た何よりも、あれには頭が下がったよ。最も貧しい場所でこそ、希望や感謝を一番に感じる。あのキャンプを目にして記録し、彼らに協力することが出来て、本当にラッキーだと思っているよ」

ーー大変だったことは?

Gogy「レバノンの政府の風潮と緊張感の影響で、人々が写真を撮られることをためらうことが多々あった。写真家として、何度も撮影を拒否されるというのはフラストレーションだし、自信をなくすことにも繋がるんだ。でも、それが自分をよりクリエイティヴにさせるし、自分が必要としている写真をいかにして撮るかをより深く追求する良いきっかけにもなるね」

NeoL_BeiruitYouth18 | Photography : Gogy Esparza

ーー35mmフィルムとデジタルビデオで撮影したそうですが、なぜそのツールを選んだのでしょう。

Gogy「35mmからは、流行にとらわれないものを感じるんだ。僕たちは、今回のプロジェクトにタイムレス感をもたらしたかった。デジタルビデオを使ったのは、僕が持っているカメラの中で、映像を撮影できるのがそのカメラだけだったから。あと、今回はFinal Cutも使ってみたよ」

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