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【住む街ガイド】小説『函館本線へなちょこ旅』の舞台・小樽は風情ある街だった

有名な観光地・小樽。小説『函館本線へなちょこ旅』(舘浦あざらし・著)の舞台となったこの地を訪れたら、古きと大切にする住みよい街だった函館本線へなちょこ旅 舘浦あざらし・著 680円 双葉社

函館本線へなちょこ旅
舘浦あざらし・著 680円 双葉社『函館本線へなちょこ旅』のあらすじ

シリーズは全3巻。札幌から函館へ凸凹歩き旅。函館本線山線を、札幌駅から函館駅まで歩いて訪ねるふたり旅。行きは徒歩で、帰りは鉄道でという異なる視点がおもしろい。

路線の全長は約286kmながら、もちろん人は敷かれたレールの上を歩けない! しかも著者は51歳、「歩くのが死ぬほど苦手」な同行者のぶぶまるは42歳。ままならぬ、されど楽しい旅行記は名物&迷物ガイドにもなっている。運河だけじゃない!?古きを大切にする小さな街

運河などの歴史的建造物を活かした街づくりで注目されている小樽。小樽駅周辺は一大観光地となっている。中心街から少し離れた南小樽駅周辺は昔ながらの港街風情がそのまま残るエリアで、その対比が面白い。

『函館本線へなちょこ旅』では序盤のハイライトと言えるほど熱を入れて小樽を紹介している。リニューアルされた小樽駅について「全然いいと思わない」と歯に衣着せぬ著者だが、小樽聖公会など歴史ある建造物が生活に溶け込んでいる風景については絶賛。

著者のこだわりを隠さないところが読んでいて心地いい。それにしても普通、紀行文といえば、ご当地ならではの場所を紹介するものだが、本著では著者が「良い」と思った場所はどこでも大胆に紙幅を割いて紹介している。著者目線で書かれている街を巡ると、その良さを再確認できるだろう。小樽運河。古い建物を上手く残した街並みが続く 小樽運河。古い建物を上手く残した街並みが続く小説に登場するスポットを歩いてみよう!スポット①:いろはへなちょこ旅のあざらしくん(著者)が店構えと味を絶賛した蕎麦屋さん「いろは」 へなちょこ旅のあざらしくん(著者)が店構えと味を絶賛した蕎麦屋さん「いろは」いろはのおすすめ。のどごしの良い鴨せいろ(更科そば)

いろはのおすすめ。のどごしの良い鴨せいろ(更科そば)

織物卸業を営む会社の社屋をリノベーションした、昭和初期のカフェのような店内が特徴だ。麺は野趣あふれる「田舎そば」、繊細な味わいの「更科そば」の二種類から選択可能。いずれも本格手打ちでリピーター続出の旨さ。そば団子ぜんざい、豆乳プリンなどのデザートも美味。

●住所:北海道小樽市住吉町6-16
●アクセス:JR函館本線南小樽駅から徒歩約3分
●TEL:0134-27-7168
●営業時間:11:30~17:00(16:30LO)
●定休日:木曜スポット②:山中牧場 小樽店山中牧場の牛乳ソフトクリームは270円

山中牧場の牛乳ソフトクリームは270円

赤井川村にある山中牧場の牛乳を使って作った乳製品専門店の小樽支店。新鮮な牛乳の風味がそのまま活かされたソフトクリームが絶品で、『函館本線へなちょこ旅』の筆者も「誰が何と言おうと北海道一おいしいソフトクリーム」と断言している。

●住所:北海道小樽市色内1-6-18
●アクセス:JR小樽駅から徒歩7分
●TEL:0134-27-5123
●営業時間:11:00~18:00
●定休日:月曜(冬期)スポット③:南小樽駅『函館本線へなちょこ旅』で作者たちが旅の再開を記念して鳴らした南小樽駅前の鐘

『函館本線へなちょこ旅』で作者たちが旅の再開を記念して鳴らした南小樽駅前の鐘多くの観光客でにぎわう小樽駅と違い、ローカル線の駅といった風情の南小樽駅

多くの観光客でにぎわう小樽駅と違い、ローカル線の駅といった風情の南小樽駅

『函館本線へなちょこ旅』で作者たちが旅の再開を記念して鳴らした駅前の鐘は、かつて列車が来た合図用に実際に使用されていたもの。大正9年まで、こちらが元々の小樽駅だった経緯や、かつて通っていた手宮線跡地を巡るなど、作者は南小樽駅をリスペクトしているようだ。

●住所:北海道小樽市住吉町10-7
●アクセス:JR南小樽駅から徒歩すぐ小樽周辺の暮らしやすさについて

古い建物も多く残っているノスタルジックな雰囲気漂う小樽。北海道の中心地・札幌へのアクセスもよく、快速エアポートを使えば30分ほどで出ることができる。小樽駅近くは生活に便利な商業施設が密集しており、歩いていける範囲で生活に必要なものは全てそろいそうだ。観光地かと思いきや、意外と住みやすい街といえる。

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文=田端邦彦(アクストリー)
写真=古本麻由未

 

※「CHINTAI2017年9月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
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