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【住む街ガイド】小説『活版印刷三日月堂』の舞台・川越は積み重ねる歴史の街だった

小説『活版印刷三日月堂』(ほしおさなえ・著)の舞台となった川越市。蔵造りの街並みをはじめ「古きよき」の印象が強いエリアだ。そんな川越を作品片手に歩いてみたら、意外な一面を見つけた活版印刷三日月堂 星たちの栞 ほしおさなえ・著 734円 ポプラ文庫

活版印刷三日月堂 星たちの栞
ほしおさなえ・著 734円 ポプラ文庫『活版印刷三日月道』のあらすじ

長く祖父母が営んでいたかつての印刷所に、わけあって越してきた28歳の月野弓子。あるきっかけから店を再開した弓子と、昔ながらの活版印刷に興味を引かれ店を訪れた人々との交流を、連作短編形式で描く感動作。

近年再び注目を集めている「活版印刷」、そして小江戸と呼ばれる川越の魅力もたっぷり堪能できる。シリーズ第2弾も発売中。「小江戸」川越の街が育む、丁寧な暮らしのドラマ

蔵造りの店構えが続く川越一番街。池袋から電車でほんの30分の場所なのに、それ自体がテーマパークのように昔の風情を残す。この街を舞台に、ものづくりを通じて互いに心を通わせる人々を描いた作品がある。

『活版印刷三日月堂』の舞台である「三日月堂」は、メインストリートからほんの5分ほど入った路地にある。一度は閉じてしまった小さな活版印刷所を舞台に、周辺に住むさまざまな人々が織りなすストーリーだ。一つひとつ活字を拾い、版を作り上げる活版印刷は今や商業的にはほとんど顧られなくなっているが、かつて活版に親しんだ思い出を大切にする人、初めて出合う若者が、それぞれの思いの中でその魅力を見つけていく。

ただレトロ趣味なのではなく、伝統工芸のように昔のものを守り続けていくものでもない。作中でも、三日月堂店主・弓子は活版で組む前はパソコンを駆使し、自分の小説はメールで送っている。

「素敵であり続けるためには、ちょっとずつ更新しなくちゃいけないのかもしれませんね」

作中の弓子の言葉は川越の街にも当てはまる。一番街を歩くと、蔵造りの街は単なる観光客向けの保存地区でなく、改装して新しい商品を扱っている店も多いし、昔ながらの自転車店や古本屋など、地元の人々の需要のために存在している店もあることに気付く。

作中の人々と同じように、日々を丁寧につむぐ住人の気配が街から伝わってきた「蔵の街」の風情を守りつつ、やっぱりテーマパークじゃない、日常に息づく街なのだ。

 小説に登場するスポットを歩いてみよう川越周辺のスポットMAP 川越周辺のスポットMAPスポット①:時の鐘木造で3層のやぐらで高さは約16メートルもある!

木造で3層のやぐらで高さは約16メートルもある!

明治27年に再建された川越のシンボル。昼は観光客などでにぎわうが、朝晩は閑静な雰囲気。

●住所:埼玉県川越市幸町15―7
●アクセス:西武新宿線本川越駅から徒歩15分

 スポット②:鴉山稲荷神社川越駅から歩いていける

川越駅から歩いていける

蔵造りの街並みからほど近い、仲町交差点西側の路地奥にある。小説の設定ではこの神社の斜め前が三日月堂となっている。

●住所:埼玉県川越市仲町10-10
●アクセス:西武新宿線本川越駅から徒歩13分

 スポット③:川越一番街明治26年の川越大火を受け、防火対策を考えた蔵造りの街並みだ

明治26年の川越大火を受け、防火対策を考えた蔵造りの街並みだ

市倉ハルの勤める運送店や観光案内所もここにある。観光スポットとしての側面だけでなく、昔から続く美容室や自転車屋など、人々の暮らしに根ざした店も軒を連ねる。

●住所:埼玉県川越市
●アクセス:西武新宿線本川越駅から徒歩10分

 スポット④:菓子屋横丁昔ながらの駄菓子屋が残る懐かしいエリアは歩いているだけで楽しい!

昔ながらの駄菓子屋が残る懐かしいエリアは歩いているだけで楽しい!

現在十数軒の菓子店が集まる一角。続編となる『活版印刷三日月堂 海からの手紙』で、豆本マーケットが開催される古書店の場所がここに設定されている。

●住所:埼玉県川越市元町2-9-1付近
●アクセス:西武新宿線本川越駅から徒歩17分
●TEL:049-224-5940

 スポット⑤:大正浪漫夢通テレビや映画の撮影によく使われる商店街

テレビや映画の撮影によく使われる商店街

大正ロマンの雰囲気が残る。手前は昭和2年築の川越商工会議所(旧武州銀行川越支店)。続編にて黒田先生と子どもたちの朗読会の場「kura」がここにある。

●住所:埼玉県川越市連雀街
●アクセス:西武新宿線本川越駅から徒歩15分

 スポット⑥:川越水上公園プールの種類がたくさん!

プールの種類がたくさん!

川越市の郊外、入間川近くにある広大な公園。県内最大のチューブスライダーをはじめ、9つのプールがある。こちらも続編にて、小学5年生の広太がお父さんと遊びに来るスポットとして登場。

●住所:埼玉県川越市大字池辺880
●アクセス:JR川越線西川越駅から徒歩15分
●TEL:049-241-2241
●営業時間:9:00~17:00(季節によって変動)

 川越をますます好きになるイチオシスポット:つぼやき 平本屋しっとりとした味わいが魅力

しっとりとした味わいが魅力

川越といえばサツマイモが名産。菓子、お酒、アイスクリームなどさまざまだけど、基本である焼きいもならここ。昔ながらの「つぼやき」はここ1店のみ。ご主人は製薬会社に長年勤めてから父の跡を継いでいるという、ちょっと三日月堂っぽい成り行き!やっぱり焼き芋!

やっぱり焼き芋!

●住所:埼玉県川越市松江町1-23-1
●アクセス:西武新宿線本川越駅から徒歩9分
●TEL:049-222-1918
●営業時間:10:00~18:00
●定休日:不定休

 川越のくらしやすさについて

蔵の街に限らず中心部に商店街が多く、本川越駅前にはクレアモールもあるので買い物も便利。通勤では都心へ複数の路線、駅が使えるというのが魅力だ。本川越駅なら始発なので朝は座っていくことも可能。クルマなら関越道川越ICも近い。そのほか映画館、博物館、美術館などの文化施設も充実しているので休日が楽める。

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文=上田奉久
写真=尾形和美
イラスト=さとうみゆき

※「CHINTAI2017年9月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
※雑誌「CHINTAI」2017年11月24日発売号の特集は「賃貸DIY」。こちらから購入できます(毎月24日発売)
https://www.chintai.net/magazine/

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