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【暮らし探訪】職場の同僚とシェアハウスに住む職住一体のメリットとは?

学生時代からさまざまな企画を立案しカタチにしている梶さん(29歳)。自分の「やりたい」仕事だからこそ、忙しい毎日でも楽しいという彼の、職住一体の生活を取材してみた

【暮らし探訪】職場の同僚とシェアハウスに住む職住一体のメリットとは?プロフィール

名前:梶 海斗さん
職業:株式会社ジョブライブ 代表取締役
出身地:京都府
生年月日:1988年11月15日
小学生のころの夢:宇宙飛行士
小学生時代のマイブーム:サッカー、ドッジボールルームデータ

所在地:東京都千代田区
家賃:20万円 ※4階ワンフロア分
間取り:1R(約90㎡)
築年数:40年弱間取図

間取図他人のやりたいを叶えるのが僕のやりたいこと

やりたいことを、やる。言葉にするのは簡単だが、それを実践するのは難しい。梶海斗さんは起業し、他人の「やりたい」を叶える仕事を生業としている。

梶さんが代表を務める株式会社ジョブライブの事業は大きく分けて二つある。
一つは、起業・複業のスタートアップ支援。コワーキングスペース「TOKYO PRODUCERS HOUSE(以下、プロハ)」の運営や、起業に必要な資金調達、法人登録などを手助けする。
もう一つは無人島プロジェクト。その名のとおり、無人島でのキャンプや企業研修のサポートだ。

両領域のサービスは多岐に渡るが、その根底は同じ。それは「誰かのやりたいことをカタチにする支援をしたい」という思いだ。
「実は、高校時代は自己表現が上手くできなくて……。人前に立つのが苦手で、そんな自分が嫌いでした。しかし、学外でのイベントで実行委員をしたことがきっかけで、変わることができた。自信が持てるようになり、人がやりたいことを始める『きっかけ作り』をしたいと思うようになりました」

それが原体験となって、学生時代からさまざまなイベントを手掛けた。例えば、社会活動をしている学生と明確な意思を持っていない学生のマッチングイベントを開催。学生一人ひとりに、やりたいことを見つけてもらおうとした。

無人島プロジェクトも、大学時代に端を発する。19歳の時、仲間と初めて無人島キャンプに行ったが、数を重ね「これもきっかけ作りになる」と気づく。無人島では生きるために助け合う必要があり、各々が役割を見つける。そこでの行動や普段できない経験が自分を見つめ直すきっかけとなる。
「今まで何度もいろんな方と島に行きましたが、人生の転機になった人は多い。なかには離婚を決意した人や、無人島ではありませんが島への移住を決めた人も。無人島は気づきの場として最適です」

学生時代から梶さんはやりたいことが明確だったが「マッチングビジネスの勉強がしたい」と思い、株式会社リクルートジョブズに入社。求人広告の営業マンとしてノウハウを学び、トップ営業マンとして活躍した。だが、仕事はその分忙しくなり、入社3年目の春まで自身のやりたいことができずにいた。そんな時、とある上司に背中を押されたという。
「上司も営業のスキームを知りたくてリクルートに入社した人。彼も複業をしていて、僕はすごく影響を受けました。『仕事は生きる上での手段のひとつでしかなく、働き方も自分で決められる』。そんな考えも彼の働き方から学びました」

それから会社員として働きつつ、やりたいことを複業で挑戦。「教える・学べる」のマッチングであるワークショップをはじめ、プロハや無人島プロジェクトも事業展開。それらが軌道に乗った2016年の夏、28歳で会社を退社し、現在の事業に専念し始めた。
「仕事も趣味もやりたいことは早く始めるのが大切。迷って足踏みしていては時間がもったいない!」
梶さんはそう考え、やりたいことを仕事にしたのだった。「プロハ」2階のワーキングスペース。多くのメンバーは同じビルで職住一体の暮らしを楽しんでいる

「プロハ」2階のワーキングスペース。多くのメンバーは同じビルで職住一体の暮らしを楽しんでいるまるで寮のような秘密基地風ビルに住む最大の理由は?

梶さんにとってプロハはやりたいことの象徴でもあり、やりたいことを叶える秘密基地でもある。

プロハのビルは2階から最上階の5階まで梶さんの会社が利用している。2階はワーキングスペース兼イベントスペースで、3階はSOHOオフィス。4~5階はプロハメンバーのシェアハウスで、梶さんも4階に住んでいる。キッチンやダイニングは共用で、フロアごとに掃除・ゴミ出しの当番がある。部屋はメンバーと相部屋。まるで寮のような雰囲気だ。
「ビルに住む最大の理由は仕事のしやすさ。会社の同僚も住んでいるので情報共有が楽なんです」

梶さんの生活は仕事が中心。無人島関連の仕事で出張も多く、家にいる時間は少ない。だから、今の住居はピッタリだという。
「仕事が楽しいのではなく、楽しいことしか仕事にしなかった。僕にとっては仕事=プライベート。職住一体で効率良く、思う存分やりたいことができる今の環境に満足しています」

梶さんにとって理想の住居でもあるプロハだが、事業としても今年11月に理想形になる。
「開始当初からビル一棟をコミュニティビルにするのが目標で、やっとその夢が叶う。11月にビルの1階を借り、飲食業の起業支援を始めます。クッキーやパンの製造・販売をしたい人のセントラルキッチンとして、起業の場にします」

新サービスを開始し目標も達成。また無人島プロジェクトにも新たな展開が。行政と一緒に無人島を観光資源として開発する予定だ。事業はどんどん成長していくが、梶さんは自身の軸を見失わない。
「僕がやりたいのは、他人の『やりたい』を叶えること。そこから外れるイメージはないし、事業を拡大するよりプロハ所属メンバーの満足度を上げることが目標です」

今後もビジネス中心の生活を考えているが、プライベートでは3年以内に結婚して、将来は子どもも欲しいという。住居は都内と島、地方の三拠点を想定。仕事やプライベートの変化に応じ、それぞれに部屋を借りて最適な選択をとる。それが仕事もプライベートも充実させる方法だと確信している。

やりたいことを、やり続ける。大変なことだが、実践する梶さんの生活は眩しく映る。魅力的な彼の生き様自体が、やりたいことを始めるきっかけになる気がした。4階にある梶さんの寝室は、他のメンバー2名との相部屋。このビルでは11人のメンバーが暮らしている

4階にある梶さんの寝室は、他のメンバー2名との相部屋。このビルでは11人のメンバーが暮らしている

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文=綱島 剛
写真=柳 大輔

※「CHINTAI2017年10月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
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