知らないと恥!飲み会マナー|Pacomaマナー道場

知らないと恥!飲み会マナー|Pacomaマナー道場

飲み会の席で、少し気が緩んでくるとマナーなどを忘れがちになることがありますね。乾杯の仕方や、お酌の作法、上座下座といった座席のルールなど、初心者向けのマナーを改めておさらいしておきましょう。接待のときにも役立つマナーばかりですよ!

おさえておきたい! 飲み会マナー7選

飲み会のマナーにも細かく見れば数多くありますが、特に大事な7つのポイントに絞ってご紹介します。とりあえずはこのマナーを押さえておけば、飲み会や接待で恥をかくことはないはずです!

【マナー1】席に座る時は上座・下座を意識する

基本は出入り口に近い席が下座で、遠い席が上座となります。必要以上に席を譲り合って時間をかけては雰囲気を壊しかねないので、事前に席順を決めておくのもいいでしょう。

【マナー2】乾杯のグラスは控えめに掲げる

乾杯でグラスを合わせる際、気をつけたいのは相手のグラスとの“高さ”です。
目上の人との乾杯の時、ワイングラス以外は、グラスを両手で持ち、相手のグラスの位置よりわずかに下で合わせるようにします。極端に下げる必要はありません。
同じ高さで乾杯すると、あなたと私は対等という意思表示にとられてしまうことがあります。

しかし、正式にはグラス同士を合わせて音をたてることはしません。
公式なパーティーや高級レストランで使われている、薄はりで壊れやすそうなグラスやワイングラス同士を合わせると、グラスが傷ついたり割れてしまう可能性があります。
この場合は「乾杯」の発声の後、グラスを目の高さまで持ち上げて、相手の方と目を合わせ、会釈するだけでOKです。

【マナー3】料理を食べる際も上座や隣席に注意!

© PIXTA

目上の人よりも先に料理に箸をつけてしまうのは失礼にあたります。
料理を食べる際は、上座の様子にもしっかりと目を配りましょう。

大皿料理を小皿に取る際にも注意が必要です。
隣の人の前を遮るようにして料理を取ることはマナー違反です。
料理の近くにいる人に丁寧にお願いをして取ってもらうのが正解。

また、料理を口に運ぶとき、箸の下に手を添えるのも正しいマナーではありません。
小皿を持って、下に添えるのがよいでしょう。
小皿がない場合は、代わりに「懐紙」を使うとスマートです。

箸には、ほかにもさまざまなマナーがあります。
詳しくはこちらの記事をチェックしてみて!

【マナー4】タバコは中座して喫煙所で

あなたが喫煙者であるならば、飲み会の間だけはタバコを我慢するのがもっとも角を立てずに過ごす最良の策であり、社会人としての気遣いといえるでしょう。もしくは中座して喫煙所で一服する気配りが欲しいところです。その際、出入りしやすい下座側に座るという配慮も忘れずに。

自分はタバコを吸わないけれど、周囲に喫煙者が多い場合もありますね。
タバコの煙が気になるときの一つの解決策としては、事前に幹事さんに喫煙者から遠い席にして欲しい旨をお願いするという方法があります。席次を気にする場合は、途中でトイレに立ち、戻った時にさりげなく席を変更するという手もありです。

【マナー5】〆の挨拶は「二番目に高い役職」の人に

会社の飲み会では「はじめの挨拶」「乾杯の挨拶(音頭)」「〆の挨拶」があります。それぞれ誰が挨拶をするのか目安があるのをご存知ですか。

はじめの挨拶は<役職が1番高い人>

乾杯の挨拶(音頭)は<役職が3番目に高い人>

〆の挨拶は<役職が2番目に高い人>

もし、はじめの挨拶がないような会の場合は、乾杯の挨拶を一番高い役職の人が行い、〆の挨拶を二番目に高い役職の人が行うのがいいでしょう。

迷ったら自己判断するよりも幹事や上司に相談するのがベストです。

【マナー6】お会計のマナー

支払い伝票は目上の人に受け取らせないのが一般的です。
幹事がいる場合は幹事が受け取り、いない場合は目下の人が受け取り、金額を確認し精算の準備をします。

割り勘の場合はレジ前ではなく、テーブルで徴収します。レジ前でお金の徴収を行うと時間がかかって他のお客さんに迷惑がかかる恐れがあります。また、領収書は必ずもらっておきましょう。

上司などにごちそうして貰う場合でも、自分の財布を出す、あるいは「払わせてください」と告げるなど、支払う気があるということを意思表示しておきましょう。その上で引き下がり「ご馳走様でした」とお礼を告げるのがスマートです。

店を出るのも、「目上の人が先」が基本ルールです。ただし、お店の入口が狭いなど、他のお客さんに迷惑がかかりそうな場合はその限りではありません。

【マナー7】飲み会の翌日にお礼・挨拶のメールをする

お会計後、外に出てから「ご馳走様でした」というのは当然として、翌日もお礼をきちんと言うのがマナーです。

朝、顔を合わせた時に「昨日はご馳走様でした」と謝意を伝えるのが一般的です。顔を合わせない相手の場合は、簡潔でもいいのでメールでお礼の言葉をつづりましょう。

仮に割り勘であったとしても、その場を楽しんだという意味をこめて「昨日は楽しかったです。ありがとうございました」といった内容の挨拶やメールをするといいでしょう。

意外と知らない!正しいお酌のマナー

社会人になると飲み会でお酌をする機会も増えてくるもの。誰に習うわけでもないお酌のマナーを覚えておけば、飲み会ではない場面でも役に立ちますよ。

お酌のタイミングとは

会社などではあまり接する機会のない人が飲み会では同席するケースも多いでしょう。それは接点を持つチャンスですし、お酌はそのいいきっかけとなります。お酌をすることは意味がないと考えている人もいるかもしれませんが、「挨拶」だと思えば決して無駄ではなく、会話やコミュニケーションの始まりととらえることもできます。

ですが、お酌をするタイミングというのは意外と難しいものです。注がれる側にも飲むスピードやタイミングがありますので、相手のペースを崩さないよう、また、話を遮らないように気をつける必要もあります。

注ぎたい相手のグラスの減り具合に気を配り、空になる前に行動を起こせるのがベストでしょう。
そしていちばん大切なのは、笑顔です!

ビールの注ぎ方は「注ぎはじめはやや勢いよく、その後、泡が立ちすぎないようにゆっくりと」

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ラベルを隠さないよう上側へと向け、瓶の底の方を持ち、もう一方の手で瓶の中程を下から支えるようにして持つのが注ぎやすい方法です。

注ぎはじめは、瓶の口をやや高めの位置に配し、泡がたつように注ぎます。その後徐々に瓶の角度を和らげながら注ぐのがポイント。

ワインを注ぐ量はグラスの1/4が目安

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ワインボトルも、ラベル(エチケット)を上に向けて注ぎます。基本は片手で注ぎますが、難しければ両手で注いでも構いません。

注ぐ際はボトルがグラスの口に当たらぬよう1〜3cmほど離してください。スピードは泡立たないようにゆっくりと。注ぐ量はグラスの1/4程度を目安にしましょう。

本来、ワインはウェイターやソムリエなどお店の人に注いでもらうのが正しいマナーです。ただし、カジュアルな飲み会や、親睦を深めたいという理由から、自分たちで互いに注ぎあうことがあるかもしれません。その場合は前述のように注いでもマナー違反にはなりません。

日本酒はお猪口に当たらぬようゆっくりと注ぐ

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徳利は両手で持ち、お猪口に当てぬよう1〜2cmほど離して注ぎます。お猪口は小さく底が浅いため、勢いよく注いではこぼれてしまいかねません。ゆっくりと細い流れで注ぎましょう。

諸説ありますが、上の写真のように注ぎ口が一か所絞られている徳利の場合は、絞られた部分の反対側から注ぐのが正解なのだとか。これは、徳利の注ぎ口が五重塔などの仏塔の先端に飾られるタマネギのような形の宝珠をかたどったものに似ていることに関係があります。そのことから、相手から見て、宝珠の形に見せながら注ぐのがいいとされているのだそう。また、絞った部分が「円の切れ目」から転じて「縁の切れ目」となり、そこからお酒を注ぐと「あなたと縁を切りたい」という意味にもなってしまうためともいわれています。
お酌される際は・・・

お酌をしていると、反対にお酌されることもありますね。ビールや日本酒の場合は「両手持ち」、ワインの場合は「置いたまま」もしくは「グラスのベースかステムを軽く押さえる」のが基本マナーです。

ビールの場合は、グラスを瓶側に傾けすぎずに自然な角度で持ち、泡がこぼれないようにしましょう。

お酒をあまり飲みたくない時にお酌を受けた場合でも、とりあえずお酌は受けましょう。注がれたお酒は、グラスに口をつければOK。飲ませることが目的なのではなく、お酌を通じてコミュニケーションを図りたいという相手の気持ちを受け取りましょう。一方で、お酌を断られた場合、無理にすすめるのはNGです。体質や体調、また、自分のペースで飲みたいなどという理由があるのかもしれません。飲めない方にはソフトドリンクをすすめるなど、相手を尊重し、思いやる気持ちを持つことが大切です。

いかがでしたか? 飲み会で皆と愉しく過ごすには、相手をさりげなく気遣うという気持ちが大切であり、その心がマナーに繋がっています。
その場の雰囲気を楽しみながらも、少しだけ周囲に気を配り、お互いに気持ちのよい時間を送りたいものですね。
金森たかこ

マナー講師・話し方マナーコミュニケーション講師として各メディアで活躍中。「入社1年目ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社)は現在発売8ヶ月で5刷のベストセラー。ウイズ株式会社社長兼西日本エリア代表。
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