リトルヤンゴンこと高田馬場を堪能するなら、銭湯→ミャンマー料理店がオススメ!

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普段は風呂屋の番頭さん、休日は風呂あがりに飯を楽しむ、風呂デューサーの毎川直也です。今回、風呂とメシをいただくのは、リトルヤンゴンこと高田馬場。じつはここ、ミャンマー料理のために出来上がった街なのでは、と思うほど、ミャンマーとの共通点が多いんです。今回はさらに新情報、ミャンマーの生活を感じられる銭湯があるんだって……! いったい高田馬場はどうなっちゃってるんだ!

多くの民族と、多くの外国人

そもそもミャンマーという国をご存知でしょうか。

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(ざっくりとした地図で恐縮です)インド、中国、タイといったアジアの大国と面し、かつ国内でもモン族、カチン族といった多くの部族が生活しています。

各国、各部族、それぞれの文化が影響しあい、ミャンマーという国が出来上がっているのです。

高田馬場はリトルヤンゴン(ヤンゴンはミャンマーの旧首都。現在はネピドー)として有名です。その名前を聞くとミャンマー人のまちというイメージですが、実際は、国籍問わず外国人が居住しているインターナショナルな街なのです。

民族の生活を感じられる銭湯

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国際色豊かな高田馬場、現在でも銭湯が何軒か営業を続けています。ミャンマー料理の前にやってきたのは、高田馬場駅から徒歩10分程のとってもきれいな銭湯。一見ミャンマーとは全然関係ないですね。

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まずは屋号を見てください。「世界湯」!

創業当時は戦後復興の時期、世界の人にも風呂に入ってもらいたい! という思いからこの屋号に決めたのだそう。

間違いなく外国感はある。でも今回はミャンマーですから。もうちょっと絞り込まないと。そんな思いは置いておいて、まず浴室に行ってみましょう。

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ミャンマーを感じられるもの、それがこちら! モザイクタイルの背景画。滝ですね。

これは南米が誇る世界三大瀑布「イグアスの滝」。滝つぼ周辺の森ではきっと、南米の部族が独自の生活を送っているのでしょう。冒頭にお話したとおり、ミャンマーは部族の国。この背景画にはミャンマーと同じ、部族の生活が描かれている! かもしれないのです。

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現地でも絶対不可能な「イグアスの滝打ち風」も可能です。私の身長は170cm。200cmくらいあればそれっぽい映像になると思います。

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見て思うだけでは足りないかた、サウナに入ると一層リアルなミャンマーを体験できることでしょう。

ミャンマーの平地部分は高温多湿な気候。世界湯のサウナの温度は80度前後とマイルドな熱さのため、ミャンマーに思いをはせるにはちょうどよいはず。たぶん。

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ちなみに女湯の背景画はスイス、マッターホルン。ミャンマーとは無関係? いや、関係あるんです。

ミャンマーは南北に長い国なので、北方の山岳地帯では雪が降る地域もあります。暖かい洗い場、湯船を平地とし、そこから北を眺めればミャンマーには実際にこのような景色があるかもしれません。

ウェッターチンは真っ先に食べたほうがいい

男湯では部族の暮らし、女湯ではミャンマー北部の風景に思いをはせて、サウナで高温多湿な環境を体験したところで、メシを食べに行きましょう。

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ミャンマーへの気持ちと空腹感を高めてから訪れたのは、「世界湯」から徒歩3分のミャンマー料理店、「ヤマニャ アジアキッチン」。

これでもかと店頭に掲載されているメニューリスト。 ミャンマー料理を知らない人でも、これなら雰囲気がつかめます。

ちなみにヤマニャとは、ミャンマー中部にある地域の名前。アメリカにTOKYOという日本料理があるのと同じですね。

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アジア料理店って、その国の色が濃ゆい内装ですよね。インド料理店とか、どこもインド一色じゃないですか。

そのイメージで入ってみると店内はわりとあっさりしていました。気になるのは天井のミラーボールくらいですね。

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メニューが読めない!

そう、ミャンマーはミャンマー語が公用語です。初めて見た!

もちろん「ヤマニャ アジアキッチン」では日本語メニューもあり、そして日本語対応してくれます、ご安心を。

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まず頼んだのはウェッターチン(800円)。豚の皮周辺の部位を米と一緒にバナナの皮に包み、一週間熟成させたものです。生ハムとソーセージを合わせたような見た目、そこにフライドガーリックをまぶし、ネギ、ニンニク、パクチーを添えていただきます。

例えると酸味のあるソーセージ、上品な肉の味とぷりぷりとしたコラーゲンの食感があり、とんでもなくうまいです。

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これはどう考えても相棒はビールしかない! モンドセレクション金賞を7回も受賞した、うまさ折り紙付きのミャンマービール(600円)とともにいただきます。ミャンマービールはアジアらしいスパイスと競合しないライトな飲み口。これ一気に全部食べられる! うますぎる!

どこか和風でもある、多文化融合のミャンマー料理

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続いていただくのは、ミャンマー風ココナッツカレーラーメン、オウンノコスウェ(750円)。ネーミング的に日本に寄せてつくった創作ラーメンっぽいですね。実はミャンマーでよく食べられている定番メニュー。緑の葉っぱはもちろんパクチー、そして揚げたカリカリも乗っています。

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終始濃厚なココナッツが楽しめるこちらのスープ。味わううちに辛味が出てきて、喉を通り越した頃にはまたココナッツの風味、甘みが追いついてきます。日本のカレーとはもちろん違いますし、インドのようにたっぷりスパイスなわけでもない。カレーというよりもスパイスの効いたココナッツスープという印象です。

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中央に陣取っている鶏肉、和風な味付けです。海外の日本料理店で、久しぶりに焼き鳥を食べたような気持ちになります。麺はソフト麺のような軽い食感、そしてあっさりとした味わいです。

このラーメン、ミャンマーでは朝食で食べることが多いのだそう。うまいけど朝にはきついかな……。

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続いて注文したのは鳥と豆と野菜のあえ物、チェッヨーぺイェトゥ(800円)。思わず「これあえ物ですか?」と確認するほど、どう見ても汁物です。

スープの底に沈む鶏肉には小骨が残っており、歯ごたえのある食感が特徴です。ミャンマーではおかずのような位置づけで、これが食卓の中央に置かれ、ご飯と一緒に食べます。

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口に入れてみると、け、けっこう辛い! 唐辛子をもろに口に入れてしまったようだ……あえ物なのでちゃんと混ぜないとダメですね。

カレー同様、スープそのものを大量のスパイスで味付けしているわけではないので、豆のまろやかさ、鳥のうま味が出ていておいしい! この繊細な味はこってりした和食という感覚が近いかもしれない。

場所がメシをおいしくする。その最上級が高田馬場!

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銭湯では「外国としてのミャンマー」を想像しました。ところが、ミャンマー料理のなかには日本の味があった。そう思って手元を見ると、菖蒲の花が描かれた箸袋。なんだかミャンマーが身近な国になった気がします。

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高田馬場は多くの外国人(民族)が暮らし、新宿、池袋という大都市(国)に囲まれている……立地条件はほぼミャンマー! そしてミャンマーを感じられる湯、ホンモノのミャンマー料理。ここまで食に向けて条件が整った街、そうそうあるものではありません。最高の組み合わせは高田馬場でミャンマー料理。確定です!

お店情報

ヤマニャ アジアキッチン

住所:東京都新宿区高田馬場3-14-16太田ビル101

電話番号:03-6908-5233

営業時間:11:30~14:30、17:00~24:00

定休日:月曜日

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※この記事は2017年8月の情報です。

※金額はすべて税込みです。

※浴室内は許可を得て撮影しています。営業中は撮影厳禁です。

書いた人:毎川直也

毎川直也

風呂が好きで、風呂デューサーを名乗り活動中。銭湯、スーパー銭湯、温泉旅館での勤務経験を持ち、銭湯に勤めながらメディア出演をしている。酒が弱いうえに小食なため、「メシ通」には間違いなく向いていないライター。 ブログ:銭湯、温泉探求録

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