『マイティ・ソー バトルロイヤル』女戦士・ヴァルキリーを熱演! 声優・沢城みゆき「ロキ様ファンの方お友達になってください!」
現在上映中の映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』。「スター・ウォーズ」、「ハリー・ポッター」、「007」等の人気シリーズを超え、シリーズ累計興行収入全世界NO.1の快挙を果たしたマーベル・スタジオが贈る最新作だ。11月3日(金・祝)に公開初日を迎え、堂々の初登場第1位スタート!
本作は『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の戦いから2年後から始まる。父の行方を探す主人公・ソーは突如現れた敵ヘラに宇宙の果てまで吹き飛ばされてしまいそこで、盟友ハルクと再会を果たすのだが……。
アベンジャーズメンバーきってのイケメンであり、強大な力の持ち主である雷神・ソーの戦いを描いた本作は、かつてないコメディ要素とこれからのアベンジャーズにつながる物語が「面白すぎる!」と大評判。鑑賞者からは絶賛の声が相次いでおり、SNS上では「控えめに言って最高!」「最高のエンタメ映画。マーベル作品3本の指には確実に入る傑作」「また観たくなって来た…中毒性ある!」など絶賛の声が多数寄せられている。また、米映画評論サイト“Rotten Tomatoes”では93%という、映画『アイアンマン』に次いでマーベル史上最も高い評価を受けており、今後ますます口コミが広がりヒットが続くことが期待されています。その中でも本作から新しく登場した、マーベル映画史上初の女性ヴィラン:ヘラや、女戦士:ヴァルキリーも話題を集めています。
今回は、女戦士・ヴァルキリーの日本語吹替を担当した、声優の沢城みゆきさんにインタビューを敢行。マーベル大好きだという、沢城さんが役作りで気をつけたポイントとは?
――本作大変楽しく拝見させていただきました! 沢城さんが演じられたヴァルキリーの第一印象はいかがですか?
沢城:『マイティ・ソー』のシリーズがすごく好きなので、男所帯の中に加わる女戦士・ヴァルキリーってどんな人なんだろう?と思っていました。そうしたら、酒浸りで酔っぱらっているところからスタートだったので、「ちょっと思ってたのと違う!」と衝撃で。天界の戦士だった人だと聞いていたので、もっとかっこいい登場かと思ったら、ゴミ置き場みたいなところからフラフラになって出てきて(笑)。
――確かに面白い登場ですよね(笑)。これまでも『マイティ・ソー』以外にマーベル作品はご覧になっていたのでしょうか?
沢城:はい。キャプテン・アメリカが特に好きです。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』がすごく面白くて、観た後すぐに中村悠一くん(キャプテン・アメリカの日本語吹替を担当)に連絡しました。悠一くんから色々とお話聞けて、勉強になりました。面白かったものって誰かと語り合いたいじゃないですか。
――そんな、マーベル好きの沢城さんから観た本作はいかがだったでしょうか?
沢城:『マイティ・ソー』に関しては、1も2も「絶対的な敵を倒す」ということ以上に親や兄弟との関係性のドラマが主軸にあって、そこに面白さがあるなと思っていて。ロキがいるからソーが面白く見えるし、ソーがいるからロキが魅力的に引き立ってくる。そういう兄弟間の関係性のドラマがシリーズを追うごとに彩りを変えていて、3ではどうなるのかな? という楽しみがすごくありました。
今回の作品では、これまで積み重ねてきた二人の関係性が、シリアスな人間ドラマとしてすごく深く味わえると同時に、コメディとしてもものすごく楽しめるし、どちらに振ってもすごくいいファイナルを迎えていて、1と2見ている方は絶対3まで見てもらいたいと思います。大満足の作品です。
――キャラクターではロキがお好きだそうですね!
沢城:ロキファン、すごく探したんです。でも大抵の男の人は「やっぱりトニー・スターク、アイアンマンがかっこいい」って言うんですよ。社長だし、強いし、メカだし、女に弱くてモテるとか、男の夢が詰まっていると。ソーやロキは生身で、なんならジャッキー・チェンと同じじゃんと言われるんです(笑)。仮面ライダーや戦隊もので育った男の子たちは、顔が見えてる時点でヒーローとしてピンとこないみたいですね。だからなかなかソーやロキのファンに出会えなかったんですが、ある日スタジオでMARVELのTシャツを着ているマネージャーを見つけて、「マーベル、好き?」って聞いたら「好きです!特に『マイティ・ソー』が好きで、もっと言うとロキ様が好きです」と! 「やっと見つけた!」とギュッと熱いハグを交わして(笑)。その時。彼女と盛り上がったのは「ロキは完璧じゃないところが良い」ということでした。何をしていても隙があって、悪にも正義にも傾けない人間味があるところにキュンとするよね、と。演じているトム・ヒドルストンの表情もとても魅力的ですよね。
そしてやっぱり、ロキ様を素敵って思うのって、ソーとの相対的な関係性でそう見えているので、2人の関係は切り離せないんですよね。お兄ちゃんに対する愛憎というどうしようもないところにまみれている感じにキュンとします。うーんまとめられない!
――わかります、わかりますとも! そんなアツイ想いをお持ちの沢城さんですから、本作でマーベル作品に参加されて大興奮だったのでは無いでしょうか?
沢城:もちろん! ただ、すごく残念なことがありまして……。大好きなソーやロキ様と一緒に“リベンジャーズ”というチームになる役だったにも関わらず、ヴァルキリー自身はソーにそんなに興味がなく、ロキに至っては嫌いなんですよ。私だったらこんなにそばにいたらすごくドキドキしちゃうけど、彼女はロキのことをボッコボコにしちゃうんです。だから、私個人の気持ちは一回オフにしないといけなくて、ヴァルキリーとして向き合ったときにはソーやロキに対して本気でイライラしてしまって……。ほんとはナタリー・ポートマン(ジェーン)と一緒でキュンとしたいのに(笑)。
――それは確かに悲しいですね、でもヴァルキリー格好良かったです! 音響監督からはどの様なオーダーをもらいましたか?
沢城:ヴァルキリーがロキに過去の傷をズカズカと踏み荒らされるようなシーンで、「もう少し重めにロキに警告してみましょうか」という演出がありました。彼女は心にすごく深い傷を負った過去があるんですが、それを匂わせてるシーンは限りなく少なくて、軽口の裏にそれがにおっているというのが最高なんですが、そのロキとのシーンでは真っ向から「触るな」と本心で向かっていてそこはすごく大事にしたところでした。ソーに対しても始めは「自分がこんな目にあったのはあなたたち一族のせい」という気持ちもあるので、反発からスタートして志が同じだっていうことが分かって、同じチームを組んで……と段階があるんですが、表面上はずっとフランクに見えるんです。でもいよいよクライマックスで命をかけた最終決戦、となった時、軽口の中にもきちんと今までとははっきりと違う「ソーを主として認めた」というニュアンスが残る方がいいのではと思いまして、それが演じ方でフォローできることなのか、台詞から一考する方がいいのか、その提案はさせていただいたりしました。その2点が印象的です。
――なるほど。ヴァルキリーの魅力というのは改めてどんな所に感じましたか?
沢城:ヴァルキリーはハルクと仲が良いんですが、ハルクはソーとも仲が良いじゃないですか。だからこの3人は何となくウマが合うと思うんです。理屈で何かを考えたり損得を先に考えたりするよりも、自分が好きか嫌いか、心に従って行動する所が似ている。そういう意味でワイルドなキャラクターに映るといいなと思って演じました。一秒前によくないと思っていても、一秒後にいいと思えるものがあったらそれをちゃんと選んでいける心の瞬発力がある人で、あんまり二の足を踏んだりしないところが好きですね。ソーにもそういうところがありますよね。そして、たぶんこの3人ってちょっと天然なんですよね。ボケに対してツッコむ人数が非常に少ない、そういう3人組(笑)。そこにツッコミとして入ってくれるロキがやってきて、なんとなくまとまるチーム・リベンジャーズ。すごく強いしパワフルなんですけど、人間としては可愛げがあるところが魅力だなと思います。
――最後に、まだマーベル作品を観たことがない方むけに、沢城さん的マーベル作品のオススメポイントを教えてください!
沢城:特に女子は、戦う姿がかっこいいとか悪を倒すために剣を振るう姿がかっこいいとか、そういうアクションが魅力のシリーズなのかな?と思いがちだと思うんですが、それ以上に「なぜ彼らが強いか」というところに魅力があるんですよね。キャプテンが特にそうだと思うんですけど、なぜあそこまでして悪に立ち向かうのか? というところにすごくドラマがあって。そういう部分って女性でも共感できるし、共感ということに関しては女の子のほうが上手なはずですよね。友達のダメな彼氏の話って、まるで自分のことのように共感できる能力が女の子にはあるじゃないですか(笑)。全部のヒーローたちにすごく共感できるんです。相手役のヒロインの目線で見ることもできますけど、主人公のヒーローたちの目線で見てもドラマとしてすごく楽しめるものなんだということを、すごく伝えたいですね。
特に『マイティ・ソー』のシリーズは家族間、兄弟間のドラマが重要な要素で。『マイティ・ソー バトルロイヤル』はこれまでの伏線が本作ですごく効いてくる仕上がりになっているので、ぜひこれをきっかけに『キャプテン・アメリカ』や「ハルク」などほかの作品も見たくなっちゃってほしいなと思います。そしてロキ様ファンになった方がいたら、どこかでお会いしたときに友達になりたい!(笑)
――今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!
『マイティ・ソー バトルロイヤル』
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