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佐藤秀峰の「自炊代行ドットコムに聞いてみた」

●ご一緒に考えませんか?

ご一緒に考えませんか?

皆で一緒に電子書籍の未来を考えて見ませんか?
私たちも、違法コピー、違法流出には絶対反対です。
でも、自炊代行を求めておられるお客様が大勢おられる事も確かです。
敵味方の関係では無く、どうしたら良い方向に向くのかをご一緒に考えては頂けませんか?
作家様、漫画家様、出版社様、読者・お客様、そして私たち自炊代行業者が一緒のテーブルにつき、書籍の電子化の仕組みを考えて行きませんか?
敵・味方の関係では無く、どうしたら次代の書籍の電子化の仕組みを作り上げる事が出来るのか?をご一緒に考えてみませんか?
課金制度なり、利益配分なり、さまざまな形式があるかと思いますし、違法コピー追跡も可能かも知れません。
私たち自炊代行業者の技術も捨てたものではありません。
是非ご活用頂きたいのです。
新しい書籍の電子化は、すでに業界全体で動いておられる事でしょう。
しかし、すでに購入されている書籍の電子化は、一体だれがやれば良いのでしょうか?
電子化した本を読みたければ、もう1冊買いなさい!が必須なのでしょうか?
ご一緒に考えませんか?

佐藤:あれは話題になりました。自炊代行問題について知らない人から見れば、質問状は「近頃問題になっている自炊代行業者に対して、作家たちがついに動いた」というくらいの受け取り方でしょうから、業者から反論が出るとは思ってもいなかったのではないでしょうか。

中村:そうですね。反響は大きかったです。我々としてはデータさえ流出しなければ良い経済循環を作れると思っていましたから、コソコソする必要はないと思い、宣言を出したつもりです。サイトに公開回答をアップすると同時にアクセスが集中し、あっという間にサーバがダウンしてしまいました。もうどうにもできなかったですね。

佐藤:それはすごい。どのような反響がありましたか。

中村:9割が応援です。サービスを続けてくれ、という意見がほとんどでした。我々に否定的な意見はほとんどありませんでした。公開回答の掲載と同時にアンケートも実施したんですよ。そんなに自分たちは責められるようなことをしているのか、という思いのありましたので。

佐藤:結果はどうでしたか。

中村:こちらはアンケートに答えてくださった方は約7割がサービスの継続に賛成でした。こちらにアンケート結果があるのでご覧ください。

●自炊代行ドットコム緊急アンケート
実施:2011年9月12日~14日(実質2日半)
※有効回答数:212(途中回答は除外)

Q)自炊代行サービスは必要だと思いますか?
・必要:156
・不要:56
Q)自炊代行サービスを利用したいと思いますか?
・利用したい:136
・利用したくない:76
Q)関係者(作家、出版社、読者、自炊代行業者)の対話が必要だと思いますか?
・必要:150
・不要:62

※自由回答は別紙(注:以下に記載)

・「どちらでもない」もなく、条件付きにも出来ない点で、恣意的な意図を含む微妙なアンケートだと思いました。私が考えるのは、「このまま出版社がまともに電子書籍化を行わないのであれば、自炊代行サービスは(ネットで無料配布を禁止する等の措置をした上で)必要」ただし、禁止措置が法的にも技術的にも不可能であれば、それはサービスとして「犯罪弊助」になりかねないので、行うべきではない。
出版業界がなくては成り立たないサービスなので、作者や出版社を殺す様なサービスをするのは自らの首を絞めていますよね。作者・出版社・読者にとって、
誰もがWINになる様な落としどころが必ずあるはずで、そういったサービスを展開できるようになってください。また「出版社がきっちり電子書籍化を行っていくのであれば、「自炊代行サービス」は不要です。なので私の票は「どちらでもない」にしておいてください。

・オフィシャルの電子書籍があれば不要だが、現状では必要。がんばれ!

・かつては漫画喫茶、ブックオフ等は作家や出版社の槍玉に挙げられていましたが、最近では自炊代行を攻撃するのが「トレンド」のようにです。この様に社会風潮に合わせて、攻撃出来るところから攻撃する、というあたりに、作家や出版社の卑しさを私は感じます。卑しいのでなければ、浅墓であるか、もしくは社会に対して無知の様にも思います。
一部のメディアアナリストが、自炊による電子データの流出を喧伝しているのでしょう。ですが言わせてもらえば、現在の情報コンプライアンス、SOHO管理の厳格化などを考えると、流出させる事自体が不可能なのです。誰が大事な電子データを人にくれてやるでしょうか。
筒井康隆なども名を連ねていました。彼の様な作家であっても、例えば「禁煙ファシズム」という本で「クビになってもみずから会議で煙草を吸ってやれ」などと言います。おおよそ、作家や出版社というのは、一般人の心理や行動というものを理解していないのだな、と改めて思いました。

・こうゆうことは出版社がやるべきだと思う。実物の本と交換に透かし・ロットNo.入りPDFを渡すとか、そうゆうことをやればいいのに、と考える。

・こうゆうことは漫画や雑誌文化の衰退につながるので、無い方がいいと思う。ただでさえ出版業界は不況と言われているのにマイナス方向には頑張って欲しくない。
本を買う(大量に)ユーザーほど(貢献している)自炊代行業者は必要。自炊で出来たスペースには新たな本が入る可能性があり、出版社側にもメリットはあると思われる。

どうしても本を持ち歩くと荷物がかさばり、なかなか読む機会がどんどんなくなります。紙の良さもあると思いますが、収納スペース、狭い我が家、勝手も捨てるか古本屋に持っていくか…。それをデータ化する事によって残す事の出来るサービスがあればもっと本を買います。置く場所がないのでこの頃は全然本を買いませんでした。でもこのサービスを知った時これは助かると思い、小説を買いました。そうゆう人たちも世の中にはたくさんいると思うんですが…。
とにかく、電子署名付きでも何でも、DRMなどによるデバイス縛り付けのない、必要なら検索も可能なPDFとして本が読めるなら何でも良いのです。出版社がそれをしないと言うのなら、自衛策として自炊する他ありませんし、数が多いなら媒体委託するしかないと思います。本が好きで、本を『資源ゴミ』として出す事に抵抗があり、だけど有限な空間の中ではそうするしかないという苦しみを和らげる一助としの自炊と、その代行は必須です。

・まず、自炊と違い自炊代行サービスの利用は利用者の責任で。まずは、ユーザーがしっかり管理出来ればいいんだけれども。またはPDF化した時に、IDか何かを埋め込んでおくなどはどうでしょうか?

・まだまだ手軽にとは言えない電子書籍サービス。刊行されていない名著や冊数の多いシリーズなどをデータで場所を気にせず読みたいというニーズに出版社は応えられていない。また、一度紙の本で買った本を電子書籍ストアでもう一度正規の値段で買うというのも甚だ疑問です。出版社、作家様方々にはk自分の様な読者へ納得いく回答を用意してから自炊代行業者へ意見をしてほしいと思います。自炊代行のニーズは決して少なくは無い。

・リーダーやベンダーに縛られるフォーマットの電子書籍では意味がない。ポータブルなフォーマットを望む。

・私自身は空いた時間に自分で本や雑誌をスキャンしていますが、とても面倒な作業でいちいちついて様子を見なければならず、割に合わない作業だと思っています。何かのきっかけで肩代わりしてくれる人が現れれば、なにがしか御礼を払ってしまうのではないかとも思います。それさえも面倒なのでやらないだけですが。そう思う人は多いと思うので、選択肢の一つとしてあって欲しいです。出版社の抗議を読むと、処理済み本(個人で作業しているとこれも頭の痛い問題です)の転売を懸念材料にしているようですが、きっちり対応する事を企業として確約できるのであれば、認めて欲しいと思っています。
以前ツイッターで言わせて頂きましたが、自炊したデータに関して「使用に支障のない範囲で」「必ず全ての画像に」半透明のマークを大きく入れるべきだと思います。作者・著者のOKが出たらそのマークを外してラインナップに加える、という感じ。現在の「NGと言われたらしない」というやり方では中々自炊の存在を知らない筆者の方も居るでしょうし、自炊業者が有利な気がします。「OKを貰ったら緩める」の方が相互地役を語る時に説得力があるのではないでしょうか?
違法コピーへの対策などがまず必要、最終的に出版社が潰れて面白い本が出なくなるのでは本末転倒。

・規制してもらって食いつなごうなんで乞食根性は捨ててもらいたい。
現時点では法的リスクが高い事業であるが皆さんはそこへあえて踏み込んでいるものと理解しています。おそらく権利者から訴える事も現実的には難しかろうと思います。ただ、このような「違法」性の高い事業を続けられることには私としてはあまり賛成ではありません。むしろ出版社側との話し合いをオープンに行い、絶版本のスキャンだ以降が認められる様著作権法を改正させるべく社会論を巻き起こして行くべきです。ただし、その際には補償金の支払いを覚悟する必要はあるでしょう。ぜひレコードレンタルのような闘い方を研究してください。

・個人的には紙の本はまだまだ手放しがたく、消滅する事はないと思っておりますが、その重さ、崇ゆえに取り扱いに困る事は事実…
しかし多少の道具を揃える/サービスをを利用する事で、手軽にデジタル化が進められる時代が来た事は喜ばしくかんじでいます。(実際、思い入れのない報告書の類いは少しずつデジタル化を進めております…ちなみにしがない一研究者です。)ただでさえ狭い日本の国土、そして一般家庭の住居スペース…いずれは御社のようなサービス(あるいは自炊という行為自体)が発展的解決かもしれませんが、それまでにノウハウを積み重ねられて新しいビジネスに進出される等ご発展をお祈りしています。

※一部を抜粋してご掲載させて頂きました。ご了承ください。

佐藤:なるほど、興味深い結果ですね。この後はどうなりましたか。やはりこの結果を受けて、「よしがんばろう!」という方向にスイッチが入ったのではないですか。

中村:いえ、それが疲れてしまい、サービスを停止することになったんですよ。

佐藤:え、サービス停止ですか。

中村:はい、公開回答の反響が大きすぎて、“自炊問題”=“出版社VS自炊代行ドットコム”のような雰囲気になってしまったところがありまして。テレビや新聞や各メディアからの取材が殺到しました。テレビはNHKを始め民放各社、新聞も3~4社から取材の依頼がありましたかね。他にも雑誌やネット系の企業や、お問い合わせの対応で仕事にならなくなってしまったんです。こちらは家内制手工業のような規模でやってますから、業界の代名詞のように扱われても、手が回らなくなってしまいました。疲れきってしまいましてね。これは一度リセットしようと社内で話し合い、サービスを停止することにしました。

佐藤:せっかく利用者の声援も受けられたというのに残念ですね。僕でしたら、騒ぎに乗じて事業を拡張しようという方向に動いたかもしれません。

中村:苦渋の決断ですが、そうするしかない状況になってしまいました。電話を取らないわけにもいきませんし、ほかの仕事もしないわけにもいきませんから。事務所にいられないというか、本当にすごかったんですよ。み○もん○さんの番組とか、○○とか○○とか……。新規の受注は9月中旬でストップして、実際に代行作業をしたのは10月12日頃までだったでしょうか。その後、10月25日にはパソコンに保存していたデータも消去し、一時、完全に事業から撤退しました。

佐藤:なるほど。でも、現在は再開されていますよね。こちらは予定どおりなんですか。

中村:クールダウンしてから再開したいとの思いはありました。でも、それ以上に電話やネットからのサービス再開を望むお問い合わせが多かったですね。予定どおりといえば予定どおりの再開ですが、お客様の後押しも大きかったです。
ある意味、あの質問状はふるいの役目をしたところがあって、あの質問状を境に完全撤退した業者はもしかしたら怪しい業者だったのかも知れませんね。我々は真面目にやってましたから、応援していただけました。
それと、質問状の一件を通して、業界のオピニオンリーダー的な立場になってしまった部分もあり、我々が掲げたルールが業界のスタンダードルールになり始めていたというのもあります。

佐藤:サービス再開はいつからですか。

中村:11月18日です。

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