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佐藤秀峰の「自炊代行ドットコムに聞いてみた」

佐藤:確かに本をたくさん持っていそうな人たちですね。教養レベルの高い方のほうが本はいっぱい持っていそうな気がします。

中村:そうなんですよ。皆さん、本を必要としていたり、本の好きな人たちなんです。後は学生さんとか、専門性の高いお仕事をしていて分厚い技術書を持っている方や大学の研究室とか、大量に漫画を持っている方なども顧客に含まれます。皆さん、「データを誰かにあげるなんてとんでもない」と言いますね。

佐藤:なぜですか?

中村:自分がお金を払ってまでデータ化した大事な本を、誰かにあげたり、ネット上に流出させてもメリットがないそうです。我々もデータを流出させたり、流用しないという宣言を出し、代行の過程を写真で公開したり、クリアにやっていました。

佐藤:利用者も事業者もマナーを守れば、データが悪用される可能性は低そうですね。

中村:こちらも商売としてやってるので、データを流出させるわけがないんです。そんなことをしたら商売上がったりになってしまいますので。

佐藤:実際はどうなんでしょう? 利益は出ていらっしゃるんですか?

中村:それが全然利益にならないんです。食べていくのが精いっぱいというか、器材を置くための場所代や人件費を考えると、そんなにいい商売ではないですね。仕事を取るために広告費なども月に数十万円使っている時期がありましたし、お客様は喜んでくださるのですが、正直言って赤字でした。お客様はどんどん集まるのですが、こちらの能力に限界もあるので、新規の注文が怖かったですね。家内制手工業でやってますので。服は汚れるし、目は疲れるし……。注文を受ければ受けるほど赤字になっていくんです。代表者としてはやめたかったです。けど、せめてトントンくらいにはならないかと試行錯誤していました。

佐藤:そこまでして、続けた理由は何ですか?

中村:先ほども少し触れましたが、被災者で本だけ無事だったという方も結構いらっしゃるので、そういう方は残った本を持ち歩けないだろうということで、被災者向けに復興支援パックというサービスを始めたんです。実際にそういう利用者から感謝の言葉をもらうと、自分たちの活動にも意義を感じますし、もう少し頑張ってみようという感じでした。でもギリギリでしたね。そんな中、例の9月6日を迎えたんですよ。

佐藤:9月6日というと、出版社と作家の連名で自炊代行業者に一斉に質問状が送られた日ですね。

中村:「なぜだ?」という気持ちでしたよ。我々も利用者もデータを流出させた事実はなく、悪いことをしているとは思っていませんでしたから。

佐藤:でも、完全に悪者扱いでした。悪いことをしているつもりはないとおっしゃいましたが、法的に見てグレーゾーンに手を出しているという認識はありませんでしたか?

中村:まったく問題がないかと言えば、そうは思っていませんでした。自炊代行が私的複製権の範囲に含まれるかどうかについては、グレーだと認識していましたね。でも、いい意味でグレーだと思っていたんです。取り決めがないからグレーと言わざるを得ないけど、人の役に立つことだよね、ということでやってましたから、それが悪徳業者のように言われると心外でした。

※佐藤注 以下、質問書の全文です。

質問書 前略 別紙記載の差出人(以下「差出人」といいます)は、貴社が、受注による市販書籍のスキャン事業(以下、「スキャン事業」といいます)を行っていることを把握しております。

これに関し、貴社に以下のとおり質問します。

(質問1:)

スキャン事業を行っている多くの業者は、インターネッ ト上で公開されている注意事項において、「著作権者の許可を得た書籍のみ発注を受け付ける」「発注された書籍は著作権者の許可を得たものとみなす」などの 定めをおいています。

差出人作家は、自身の作品につき、貴社の事業及びその利用をいずれも許諾しておらず、権利者への正しい還元の仕組みができるまで は許諾を検討する予定もないことを、本書で通知します。

かかる通知にもかかわらず、貴社は今後、差出人作家の作品について、依頼があればスキャン事業を行うご予定でしょうか。

(1)貴社はスキャン事業の発注を受け付けるに際して、依頼者が実際に私的利用を目的としているか否かを、どのような方法で確認しておられるのでしょうか。

(2)貴社は、スキャン事業の、法人からの発注に応じていますか。ご多忙とは思いますが、以上の各質問に対し、2011年9月16日までに、本質問書に添付の回答 書により、下記の宛先までご回答下さい。

出版七社連絡会事務局

(別紙)差出人一覧 あいだ夏波 愛本みずほ  青木琴美 青山剛昌 赤川次郎 秋本治 浅田次郎 浅田弘幸 あさのあつこ 阿刀田高 荒木飛呂彦 安藤なつみ いくえみ綾 池野恋 池山田剛 石川雅之 石田衣良 石塚真一 石持浅海 伊集院静 一条ゆかり 五木寛之  内田康夫 浦沢直樹 江國香織 大暮維人 逢坂剛 大沢在昌 小川洋子 荻原浩 奥浩哉 奥泉光 甲斐谷忍 角田光代 桂正和 神尾葉子 上条明峰 川上弘美 かわぐちかいじ 岸本斉史 北方謙三 北川みゆき 北川タ夏 北見けんいち 樹林伸 京極夏彦 桐野夏生 くらもちふさこ 黒井千次 小池真理子 香月日輪 小山宙哉 さいとう・たかを 坂上弘 桜小路かのこ 里中満智子 猿渡哲也 椎名軽穂  重松清  篠田節子 白石一文  清野静流  宗田理 タアモ  高橋源一郎  ちばてつや 筒井康隆  津山ちなみ 冬目景 永井豪 西炯子 西村京太郎 楡周平 乃木坂太郎 馳星周 畑健二郎 葉月かなえ 林真理子 はやみねかおる 春田なな 東野圭吾 平岩弓枝 弘兼憲史 深見じゅん 福井晴敏 フクシマハルカ 藤子不二雄A 藤島康介 藤田宜永 武論尊 誉田哲也 槇村さとる 真島ヒロ 増田こうすけ 松本ひで吉 松本零士 三田紀房 道尾秀介 皆川亮二 水波風南 南勝久 宮城理子 宮城谷昌光 宮本輝 村山由佳 本宮ひろ志 森絵都 森川ジョージ 森田まさのり 森村誠一 森本梢子 やまさき十三 山原義人 山本一力 山本文緒 唯川恵 弓月光 夢枕獏 米沢りか 六花チヨ 若木民喜 渡辺淳一 角川書店 講談社 光文社 集英社 小学館 新潮社 文藝春秋
回答書 2011年9月5日付け質問書に対し、以下のとおり回答します。

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