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沖縄国際通りに設置された「絶対あふれないごみ箱」 店員も笑顔にするその仕組みとは

こちら、沖縄県・那覇市にある観光名所である国際通りの『おきなわ屋』さん。なんですが、一点だけ「いつもと違うところ」があります。ヒントは店の前の黄色い箱。

次はこちら、 国際通りの入り口のあるデパート『リウボウ』のエントランス。そして、同じ建物に入っているau NAHAの前。ヒントはそれぞれ白い箱と、シーサーデザインの黄色い箱。

最後は、沖縄土産として人気の「元祖紅いもタルト」の『御菓子御殿』のショップの前。ヒントは……もういいですね。

正解は、「これまでなかった箱、つまりごみ箱が設置されている」でした。

「国際通り」は沖縄県庁前の交差点から始まる商店街。通りにデパートからお土産やさん、レストラン、雑貨屋さん、コンビニたくさん、あとホテルに、有名ディスカウントスーパーなどが並びます。

戦後、沖縄復興のシンボルとして「奇跡の1マイル」と呼ばれた那覇随一の繁華街。この「1マイル」には、これまでごみ箱がほとんどなかったのです。

国際通りにごみ箱はない

空っぽのペットボトルを捨てようと、あるコンビニに行くと、店の前にゴミ箱はない。店内にもない。スタッフのおねえさんに尋ねると、見当たらないのではなくて「ない」のだそう。観光客のみなさんが“自分のごみ”を捨てに来たり、「捨てといて」とごみを置いていこうとするケースが多くて、国際通りのコンビニでは店内でもごみ箱を廃止しているところが多いのだという。

「観光客の方にとっては、ごみ箱があったほうが便利だとは思うんですけどね……」とコンビニのおねえさん。

なぜ国際通りにごみ箱が見当たらないのか。歴史を紐解くと、昔は敷地内にごみ箱を置く店舗もあったという。で、多くは灰皿も一緒に置いていた。それが、平成19年の那覇市路上喫煙防止条例で一斉に撤去。そのタイミングで、吸い殻を捨てられる危険性を鑑みて一気にごみ箱が減った。いくつかの店舗は設置し続けたけれど、やっぱりごみが溜まってあふれてしまうので、撤去する流れになったという。


こちらが国際通り。ごみ箱がないからといって、ごみが落ちているわけではない


東京の某街の某ごみ箱まわりの日常的風景。まあごみ箱があればこうなりますよね

そんなわけで今、国際通りにごみ箱はない。でも、話を聞いた限りでは「あってほしい」という人が多かった。ただ、みんな口を揃えて言うのは「あふれては困る」ということ。

だってせっかくごみ箱があっても、こんなふうになるなら、ないほうがマシというものじゃないか。

そこでIoTなんです!
そう言うのは、KDDIビジネスIoT企画部の原田圭悟。

IoTごみ箱とはつまりどういうことなのか

実は今回、沖縄国際通りにごみ箱を設置する実証実験が行われた。そこで使われたのが、KDDIビジネスIoT企画部が開発したIoTごみ箱だ。

取材したのは、9月7日。9月2日から約1週間にわたって、国際通りにIoTごみ箱を設置する実験が行われていた。県内外から集まった取材陣のカメラに囲まれているのが、原田圭悟である。

「ごみ箱が溢れているかどうかを常時監視するのは人員的にもコスト的にも難しい。ごみ箱が設置されていれば便利なことは間違いないわけですから、大きなコストをかけずにごみ箱を管理できればこれらの問題は解決します。そこでIoTが役に立つというわけです」(KDDI原田)

au NAHA前のごみ箱上部のふたを開けると……。

中はこんなふうになっているのである。

2つの距離センサーは、たまったゴミの量を超音波を使って高さ(ゴミ箱のふたまでの距離)で計測。こいつが寒暖差で誤差を生むことがあるので、それを補正するのが温度センサー。コンピュータはRaspberry Pi(ラズベリーパイ)と呼ばれる小型タイプのもので、これが距離と温度のデータを処理。奥のフリスクっぽいケースはLTE-M通信モジュール。これが1分間隔でゴミの量をサーバーへと送っているという。

ちなみに、ビルやお店の周商用電源は一切使わず、毎日1回の充電で1日持つようになっている。そんなことを説明しつつ「このユニットは、部内のみんなで手作りしました(笑)」と原田。

ごみ箱の状態は常時モニタリング可能

国際通りからクルマで10分ほど北上した那覇市安謝にあるのが監視センター。ごみ箱はリアルタイムでモニタリングされ、ごみの量が80%を超えると、通知が来るようになっている。

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