【商店街調査】300店舗以上!? “オシャレ”と“歴史”が共存する麻布十番商店街の魅力
今や「オシャレ」「セレブ」といったイメージが強い麻布十番だが、300年以上続く「麻布十番商店街」があるのをご存じだろうか? 古くから周辺住民の生活の基礎としてかかわってきたであろうこの商店街、ユーザーたちはどんな印象を抱いているだろう? そこで、ユーザー100人にアンケート調査を行い、ホンネを探ってみることに。
きれいに整備された商店街。あの“名曲“のモデルになったお店も!?
東京メトロ南北線・麻布十番駅(もしくは都営大江戸線・麻布十番駅)から出ると、目の前にあるのが麻布十番商店街だ。ここには、300以上もの店舗が軒を連ねる。これだけの数があれば、自分好みの店も見つかりそうだし、さまざまな用途に対応できそうな気もするが、実際にこの商店街を利用するユーザーたちは、どんなところが気に入っているのだろうか? 上位10項目は、以下のとおり。
●好きなところ(複数回答)
1位:自分の好きなお店がいくつかある(61.0%)
2位:美味しいお店がある(57.0%)
3位:活気がある、雰囲気がよい(46.0%)
4位:お店の種類・数が豊富(38.0%)
5位:個人経営のお店がある(37.0%)
5位:商店街の長さがちょうどいい(37.0%)
7位:混雑度がちょうどいい(34.0%)
8位:きれい・清潔(30.0%)
9位:常連になっているお店がある(25.0%)
10位:安いお店がある(23.0%)
1位は、6割以上が回答した「自分の好きなお店がいくつかある」だった。2位「美味しいお店がある」の項目も、57%と他の商店街の調査結果よりも比較的高ポイント。これらについては、「よく行くお店」を聞いたので、少しだけだが紹介しよう。
【あべちゃん】
「焼き鳥ともつ煮がおいしい」(42歳・男性)
「子どもの頃から買って食べている焼鳥屋さん。手羽先と煮込みがおいしく、よく買って帰る」(52歳・女性)
【浪花家総本店】
「鯛焼きがほどよい甘さでお気に入り」(50歳・男性)
「『およげ!たいやきくん』のモデルのお店で、ワンちゃんとも入れる」(35歳・女性)
【登龍】
「少し(値段が)高いが、おいしい。昔から家族でよく行く。鳥そばが絶品」(49歳・女性)
「値段は高いが、とにかく何でもおいしい。特に餃子が好き」(45歳・女性)
このように、自分の好きなお店については飲食店をあげる人が多い。なかには「毎回新しいお店を見つけて入るのが楽しい」(23歳・女性)との理由で、行きつけは特に決めないという声もあった。 【画像1】「あべちゃん」。この日はまだ開店前で仕込み中だったため、外観のみ。お店の人に話を聞いたところ、「15時くらいからにぎわい始める」とのこと(写真撮影/明日陽樹) 【画像2】「浪花家総本店」の鯛焼き、ひとつ税込150円。焼きたての皮はサクサクで、あんこも甘すぎずペロッと食べられる(写真撮影/明日陽樹)【画像3】「浪花家総本店」のご主人。作業中にもかかわらず、嫌な顔をせず、気さくに答えてくれた(写真撮影/明日陽樹)
8位には、「きれい・清潔」がランクインしているが、これを回答した人がわずか3割程度ということに驚きを隠せない。というのも、実際に麻布十番商店街をおとずれた際、これまで商店街調査の連載で訪れた商店街のなかでもかなりきれいだと感じたからだ。
中央には車道があり車の往来は多いが、両脇にはきちんと歩道があるので特に危険を感じることはなかった。道もきれいに整備されていて、正直、長い歴史のある商店街とは気づかないほどだ。歴史を感じさせるたたずまいの店舗がたくさんある一方で、きれいに整備された道が続くこの商店街は、“昔ながら”の温かみと洗練された”現代らしさ“が融合する場所と言えるだろう。【画像4】このようにキレイに整備されている(写真撮影/明日陽樹)
「オシャレ」は長所であり短所でもある? 足りないのは「庶民的なお店」
ここまで、「気に入っているところ」「好きなところ」を見てきたが、反対に「改善してほしい」と感じるところもきっとあるはず。そう思い立ち、ユーザーたちに投げかけてみると、TOP10(11項目)は以下のような結果になった。
●改善してほしいところ(複数回答)
1位:あてはまるものはない(32.0%)
2位:高いお店がある(28.0%)
3位:人が多くて混雑している(20.0%)
4位:アーケードがない(16.0%)
5位:開催されるイベントに興味がわかない(12.0%)
6位:美味しいお店がない(11.0%)
7位:お店の種類・数が少ない(10.0%)
7位:汚い・清潔でない(10.0%)
9位:防犯面で安全・安心感がない(9.0%)
9位:常連になっているお店がない(9.0%)
「あてはまるものはない」が1位であること、各項目のポイント数がそこまで高くないことから推測するに、不満はあまりないのかもしれない。しかし念のため、もっと具体的に「商店街に不足しているお店」について聞いてみると、以下のような回答が得られた。
「もう少し気軽に入れるお店と、お総菜屋さん」(33歳・女性)
「庶民的な雰囲気のお店がだんだん減ってきた」(62歳・男性)
「リーズナブルなお店」(45歳・男性)
「敷居が低くて、センスの良い普段遣いできる日本食」(38歳・男性)
「今もたくさんありますが、もっと安めの居酒屋も増えてほしい」(30歳・女性)
コメントを見る限り、導入でも触れたような「オシャレ」「セレブ」なイメージはユーザーたちの間でも感じているよう。庶民的で気軽に入りやすいお店がほしいとの声が多かった。
また、「この商店街の雰囲気は?」と尋ねたところ、
「わりと若い人が多いが人通りも少なく、落ち着いていて歩きやすい」(38歳・男性)
「老若男女が集まり、老舗と新しい店がミックスされて成り立っている」(27歳・男性)
「麻布十番という住宅地にありながら、昔ながらのお店や庶民的な焼き鳥屋などがあり、楽しめる」(41歳・女性)
といったコメントが多い。
しかし一方で、
「高いお店が立ち並んでいる」(30歳・女性)
「とにかくセレブ」(46歳・男性)
「オシャレな人や有名人がよくいる感じ」(31歳・女性)
「庶民的な感じが乏しい」(34歳・女性)
といったコメントも。「オシャレ」「セレブ」のイメージは土地柄なのかもしれないが、「もう少し庶民的なお店を」と望むユーザーも少なくないようだ……。
ユーザーの声にもあったが、この商店街は比較的落ち着いていてのんびりとした雰囲気が特徴。にぎやかな商店街も風情があるが、ゆったりとした時間が流れる商店街というのも乙なもの。一度足を運んでみては?●調査概要
[商店街に関する調査]より
・調査期間:2017年3月28日~2017年3月30日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:麻布十番商店街を1週間に1回以上利用する20歳~69歳の男女
・有効回答数:100名
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/09/142052_main.jpg
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