東京・代々木八幡にできたお惣菜スタンド「ウエトミ」は、酒もツマミも超充実した昼飲み天国だった

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こんにちは、パリッコです。今回も調査という名の飲み歩き活動にいそしんでいきたいと思います。

JR原宿駅から代々木公園を挟んでちょうど反対側あたりに「代々木八幡」という駅があります。

こじんまりとしつつもグルメな名店の多い、ちょっとおしゃれな街なんですが、これまで、昼間っから堂々と飲める大衆的な酒場というものがなかった。

土地柄、お酒が好きな人も多いでしょうに、本当にそれでいいのか!?

……と思っていたら、今年の7月、地元民待望の大衆的立ち飲み店「煮込みとお惣菜スタンド ウエトミ」がオープンしたそうで。

なんでも、このお店の近隣エリアである代々木上原の「ウエ」と、富ヶ谷の「トミ」から店名を付けたといいます。

これは一度、どんなお店か飲みにいってみるしかないでしょう!

遊び心と洗練されたセンス

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さっそくやってきました。

小田急「代々木八幡」駅、および東京メトロ「代々木公園」駅から徒歩2分ほど。

営業時間は14:00〜22:00。

小じゃれた街並みになじむスタイリッシュでクールな佇まいが、一見立ち飲み屋さんには見えません。

が、ちょうちんをよく見ると「お惣菜スタンド」の文字が。

「お惣菜スタンド」……なんと魅力的な響き!

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堂々としたコの字カウンターを中心とした店内。

入って左側が椅子席、右側が立ち席。

オープンしたてだけあって、どこもかしこもピッカピカです!

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遊び心と、

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洗練されたセンス、

そのふたつが同居する、なんとも居心地の良い雰囲気ですね。

見せかけだけの昭和レトロテイストで飾り付けるのではなく、きちんと現代の感覚でお店造りをして、なおかつ脈々と受け継がれてきた酒場文化へのリスペクトをきっちり感じる。

こういう新しいお店が増えてくれること、本当に頼もしく感じます。

角打ちっぽい雰囲気が◎

店内、入って右側に目を向けると、壁に沿ってずらりと並ぶ冷蔵庫。

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圧巻!

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ホッピーに、ハイサワーに、「赤星」ことサッポロラガーなど、大衆ゾーン。

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海外のものを中心としたクラフトビールゾーン。

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赤、白、スパークリングなどのワインゾーン。

幅広いチョイスができるラインナップは土地柄でしょうか。

ここだけ見ると、まるで酒屋さんのよう。

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気軽につまめる乾き物や、

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スナック類が置いてあるところも合わせて、

どこか角打ちっぽい楽しさも感じます。

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そして壁には短冊メニュー!

眺めているだけでいくらでも時間を過ごせてしまう、「これぞ大衆酒場!」といった光景。

それにしても興味深いメニューが盛りだくさんだな〜。

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冷蔵庫に並んだ単品メニューから選ぶことも可能。

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ドリンクメニューがこちら。

豊富なクラフトビアの品ぞろえ

さて、今日の一杯目は、せっかく珍しいお酒もたくさんそろっているので、まだ飲んだことのないクラフトビールからいってみましょうか!

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同行の編集部ムナカタ氏と一種類ずつ。

とはいえ、そういった情報には全く明るくないので、完全なるジャケ買いによるチョイス。

ムナカタ氏は、萌え要素を感じるイラストがなんとも珍しい「FUGGLES & WARLOCK THE LAST STRAWBERRY WIT(カナダ)」(上の写真、左側)。

僕は、こちらも「え? ビールのラベルに魚の絵?」って感じが珍しすぎる、「BALLAST POINT GRUNION PALE ALE(アメリカ)」(上の写真、右側)を。

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▲BALLAST POINT GRUNION PALE ALE (900円)

グラスに注いでみると、褐色の濃い輝きがいかにもおいしそう。

2014年に「GABF(Great American Beer Festival)」で金賞を受賞した「Mosaic」と「Calypso」、ふたつのホップをぜいたくに使用したビールだそうで。

て、まぁ、難しいことはあまりわからないんですが、実際にゴクゴクと飲んでみると、今この写真を見ているだけでも鮮明に蘇るような、フルーティーで香り高い一杯。

つまり、めちゃくちゃおいしぃ〜!

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それにしてもラベルは謎すぎます。

砂地で、思い思いの行動をとっている魚のイラスト……。

少し調べてみたところ、こちらの「バラストポイント」というブルワリーは、カルフォルニア州の港町、サンディエゴで創業されそう。

自然と、釣りを愛してやまないスタッフが集まり、その思いをラベルに込め、ビールの銘柄ごとにいろんな魚のイラストをデザインしているんだそうです。

うん、なんとなくわかった!

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▲FUGGLES & WARLOCK THE LAST STRAWBERRY WIT (900円)

こちらは、新鮮なストロベリーを使って作られたビール。

とはいえ、甘ったるいわけではなく、口に含んだ瞬間に広がる甘酸っぱいイチゴの香りと、ビール的な苦味、爽快感が融合した、これまた絶品!

日本のものとは味わいが全く異なる海外のクラフトビール、乾杯に最高ですね。

心をガッチリつかむツマミ

あ、ところでこちら、スタッフさんは基本女性が中心となっています。

そしてこちらの、

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雑誌『VOGUE』の中から飛び出してきたような美女。

名前をなるみさんと言いますが、なんとこちらの店長さん!

テキパキをお店を仕切る姿にはすでにファン多数。

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しかもノリまで最高!

今「……よし、こんど絶対行こう」って心の中でつぶやいた男性読者のみなさん!

「ウエトミ」の魅力は、素敵なスタッフさん、居心地の良すぎる雰囲気、豊富なお酒だけじゃないんですよ!

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▲ゲソバジル (380円)

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▲ポテマカ (380円)

どれも待たずにさっと出てくる理想的な酒場つまみでありながら、しっかり手が込んでいてきっちりとうまい。

日々ラインアップの変わる料理のおいしさもまた、常連さんを引きつけてやまない理由んひとつなんです。

上の「ゲソバジル」は、海鮮系の食材とバジルソースの相性がいいのは当然として、それを居酒屋さんっぽい「ゲソ」で作るというのがアイデア!

これ大好きだったな〜。

そして下の「ポテマカ」は、「ポテトサラダ」と「マカロニサラダ」という、日本2大おつまみサラダを相盛りにしてしまった一皿。

なんて酒飲みの気持ちがわかってるんでしょうか!

日本酒派、焼酎派も納得

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▲ぶどうサワー セット (480円)

こだまサワーやハイサワーの瓶は酒場でもよく目にしますが、ちょっと珍しい「トーイン」のぶどうサワー。

ナカが200円、ソトが280円。

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昔懐かしい「ぶどうジュース」的な味わいが楽しい。

おっとここでムナカタ氏、昼飲みの気持ち良さで気が大きくなったのか、「俺、いきますわ!」と、

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▲獺祭 (600円)

なんてぜいたく品を注文!

しかもここの日本酒、上の写真のようなグラスセットに、自分で好きなだけ注いでいいといううれしいシステム。

となると……

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たっぷりこぼすよね〜!

いやぁ、なんて楽しいんでしょう。

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しかもふと外に目をやるとこの光景。

昼飲みこそ、この世の天国! 「ウエトミ」万歳!

最強煮込みとボリューム油淋鶏

もちろん、まだまだいきますよ。

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▲煮込み+煮玉子 (480円)

お店一番の名物がこちらの煮込み。

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モツは豚のタンとガツを中心に、たっぷりの野菜と塩味で。

独特なスタイルながら、オープンから継ぎ足しで煮込み続けられている煮込みは、深〜いコクとうま味に満ちあふれた絶品。

しかしこれでも、煮込み続けてまだ数カ月。

これからさらに育っていく過程を楽しむなら、味わっておくのは早いに越したことはないですよ!

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▲ブツ盛り合わせ (580円)

ピーンと角が立ち、どこからどう見ても新鮮なマグロとタコのブツ!

いや〜、ただただ、顔がニヤけます。

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▲油淋鶏 (580円)

揚げたてアツアツ、ボリュームたっぷりの油淋鶏。

これはもう、

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▲ホッピーセット (480円)

が気分かも。

うまいうまい、幸せ〜!

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▲バイスサワー セット (480円)、青りんごサワー セット (480円)

この大衆酒場独特のメルヘンチックな風景。

すみません、そろそろ原稿書いてる場合じゃなくなってきたんで、もう今日は飲みに行っちゃってもいいすかぁ?

人生最高の!? 特製カレー

最後に締めの一品だけご紹介。

ランチでも出されているという、

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▲気まぐれカレー (580円)

「気まぐれ」というだけあって、スパイスから手作りされ、味は日々変わる完全オリジナルのチキンカレー。

届いた瞬間から広がるスパイシーな香りがたまりません!

そして、まさかの事態なんですが……

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あれ? マジ? 今まで人生で食べたカレーで一番うまいんだけど……。

取材メモには確実に「人生最高のカレー」となぐり書きされていました。

この時僕が、脳天に衝撃が走るほど、今までに食べたどんなカレーにも勝ると感じるほどおいしいと感じたことは確か。

そんなカレーが、専門店ではなく、まさか立ち飲み屋さんに……?

完全に好みの問題ですし、そもそもが「気まぐれ」カレーなので、この時の僕の精神及び肉体の状態と波長がピタッと合いすぎただけなのかもしれませんが、とにかく絶品だったことは間違いありません。

お店に行かれる際には、ぜひお試しください。

かな〜り辛いけどね!

以上、代々木八幡の希望の星「ウエトミ」への初潜入レポートでした。

お店はすでに、地元の常連さんを中心に大盛況。

偶然隣り合わせ、少しだけおしゃべりさせていただいた男性も、「僕は仕事が不規則だから、この時間から飲むとなると、今までは渋谷まで出るしかなかったんだけど、ここができてくれてありがたいね〜」と、うれしそうに話してくれました。

まだのれんから少しだけ浮いて見える、

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「創業平成二十九年」

の文字も、これから10年、20年、50年、100年と歴史を重ねることによって、老舗の風格を増してゆくことでしょう。

産声をあげたばかりの、そんな名店の歴史に立ちあえるなんて、酒場ファン冥利に尽きる喜びですよね。

お店情報

煮込みとお惣菜スタンド ウエトミ

住所:東京都渋谷区上原1-1-21

電話番号:非公開

営業時間:14:00〜22:00

定休日:不定休

uetomi.tokyo

※この記事は2017年8月の情報です。

※金額はすべて税込みです。

書いた人:パリッコ

パリッコ

DJ/トラックメイカー/漫画家/居酒屋ライター/他。FUNKY DANCE MUSIC LABEL「LBT」代表。酒好きが高じ、雑誌、Webなどの媒体で居酒屋に関する記事を多数執筆中。 Twitter:@paricco 公式サイト:パリッコのホームページ

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