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三角コーナーや水切りは置かない、動線に合わせた収納…「台所のやる気」の作り方

三角コーナーや水切りは置かない、動線に合わせた収納…「台所のやる気」の作り方

意外とユーウツなことが多い「台所」の時間。

「洗い物をしなきゃ…」

「献立、何でもいいって言われたけど…」

「作らなきゃいけない」という義務感から、「料理って面倒くさい」と思っている人は少なくないはずです。

そんな悩みを一気に吹き飛ばしてくれる一冊が、人気料理教室を主宰する料理家の高木ゑみさんによる『やる気の続く台所習慣40』(扶桑社刊)。

本書では「モチベーションがどんどんアップする台所ルール」をテーマに、台所に関するさまざまな悩みを解決していきます。

高木さんのご自宅の台所は「何もない」そう。シンクにあるはずの食器の水切りカゴや三角コーナーもないのだとか。今回は彼女の台所の秘密を探るべく、ご自宅にお邪魔してお話をうかがいました!

(取材・文/金井元貴)

■「何もない」キッチンでインタビュースタート!

――高木さんの台所には本当に何もないですね!

高木:何もないんですよ! これが通常です。

――事前に「三角コーナーもない」という話をうかがっていて、「そんな家あるの?」と思っていたので…これはすごいです。

高木:三角コーナーも水切りカゴもありません。野菜はシンクの中で洗うのですが、物があると洗いにくいですよね。スペースがあるほど料理のしやすさは上がりますし、片付けもしやすくなるから、なにもない台所はおすすめですよ。

――いきなりで申し訳ないのですが、生ゴミはどのように処理するのですか?

高木:下味をつけるときに使ったフリーザーバッグを洗ってとっておいて、その中にどんどん捨てていきます。ゴミネットとして再利用し、それを大きなゴミ箱に捨てていく感じですね。

――高木さんの新刊『やる気の続く台所習慣40』は、モチベーションの上がる台所のつくり方がテーマですが、執筆の経緯をお聞かせ下さい。

高木:少し前に「台所うつ」という言葉が流行りましたが、実際に、台所が汚いために料理に対するモチベーションが上がらなかったり、台所に立つのも嫌になってしまう、という話を料理教室の生徒さんからたくさん耳にしてきました。でも、食事は生きるために必要不可欠ですよね。ならば、料理を楽しんでほしい。毎日の習慣が楽しければ素晴らしい人生になるじゃないですか。

「台所が汚いからやる気が落ちる」というのは分かります。でも、それは例えば24時間前の自分の「面倒くさい」という思いが引き金になり、掃除をしなかった台所があるわけです。そういう方々に、少しでもモチベーションの上がる、小さな、でも効果的な習慣を積み重ねてもらい、負のスパイラルから脱してほしい。そして楽しく料理をしてほしい。そのためのルーティンをまとめた本を書きたいと思っていたんです。

――確かに食器洗いを放置してしまうことは多いです…。

高木:そういう方は多いですよね。でも、料理は遠足と同じなんです。準備から家に帰るまでが遠足なのと同じで、洗い物を終え、キッチンの掃除を済ませるまでが料理です。

――なるほど。でもやっぱり面倒くさいというか…。

高木:その気持ちは分かりますが、面倒だと思ったときはゲーム感覚で準備や食器洗いを楽しみましょう。

この本の中では「『よーい、ドン!』で手を叩く」と書いているんですけど、例えば「テレビドラマが始まるまでの残り5分で一気に片付けよう」とか「キッチンタイマーで時間をセットして、その時間内に洗い物を終えよう」と、ちょっとした締め切りをつくって取りかかるんです。時短にもなるので、この方法はオススメですよ。

■一歩も動かずに料理ができる台所を作る!?

――料理に対する「面倒くささ」は、後片付けだけではありません。準備、すなわち「献立作り」にも頭を悩ませています。高木さんはどんなときに献立を考えますか?

高木:私は電車の移動中だったり、待ち合わせの待ち時間に考えることが多いですね。

――さすが料理家さん…! でも、普通の人は献立をいきなり思いつけないものです。さらに家族に聞いても「なんでもいい」と返される。となると何を作ったらいいのか分からない人も多いはずです。

高木:「なんでもいい」に悩まれる方は多いですよね。そういう場合は、この本にも書いた「レシピ集+ふせん」を活用してほしいです。

これは昔、私が海外の寮で調理を担当していたときに使った方法なんですが、外国だから文化も嗜好も違うし、何が食べたいか聞いても言葉が100%通じるわけでもない。なので、分厚いレシピ本を持っていって、寮生たちに自分の好きなもの、食べたいものが書いてあるページにポストイットでどんどん貼っていってもらったんです。

そして、貼ってもらったポストイットに「蒸し」「炒め」と調理法をメモして、そのポストイットを基準に献立を決めていきました。時間がないときは「炒め」「和え」で短時間に済ませたり、がっつり食べてほしいときは「揚げ物」にしたりして。いまも同じ方法で家族の「ネタ帳」をつくっています。

「青は旦那さん、ピンクは娘」と、ポストイットの色を人によって変えることで、「今日ご飯食べるのは娘だけだから、ピンク色のポストイットがついているページを見よう」ということもできます。他者の好みの視点が入ってくるので、料理の幅も広がりますよ。

――なるほど。ポストイットを活用するのですね。

高木:私は至る所でポストイットやシールを活用していて、例えば引き出し型の冷凍庫では、何が入っているか一目で分かるように、ラベルシールを使っています。

――(冷凍庫の中を見させてもらい)それぞれのフリーザーバッグの上に、肉や魚の種類の名前を示したラベルシールが貼ってありますね!

高木:そうなんですよ。左側は肉と魚、真ん中上部は私が好きなチーズとか、大まかに入れる場所を決めています。

また一段上の引き出しには野菜と果物を冷凍保存しています。

野菜室の中に置いてある檸檬は輪切りにした上で冷凍しています。こうすれば、料理にアクセントとして使いたいときにすぐに取り出せますよね。また、油揚げも切って冷凍しておくと、例えば味噌汁を作るときにすぐに使えます。

こうした下ごしらえは、調理が終わってご飯が炊きあがるまでの時間や、みんなが朝食を食べている間にできます。時短になるのでおすすめですよ。

――こうして見ると、高木さんの収納は一覧性が高く、どこに何があるのかすぐわかるようになっています。

高木:そこは意識していますね。調味料はすべて流し台のすぐ近くにあるカウンターテーブルの引き出しに入れているのですが、引き出しを開けただけで全てどこに何があるのか分かるようになっています。

容器は移し替えているものもありますが、買ったときのまま使っているものも少なくないです。

無造作に置かれていると感じるかもしれませんが、必要なときにすぐに取れることが大事です。完璧に整頓する必要はなくて、美しさよりも使いやすさを優先しないと、面倒くさくなってしまいますから。

冷蔵庫もインスタ映えするような整理整頓は必要なくて、料理に対して手間をかける分、(手を)抜くところはちゃんと抜く。美味しい料理を作るのが一番ですから、そのためのメリハリが大事なんですね。

――先ほどから高木さんには台所に立って説明をしていただいているのですが、どこに何かあるのかを説明して下さる際に、ほとんど一歩も動いていないんです。食器も、調理器具も、調味料も手の届く範囲にある。

高木:そうなんです(笑)食材を冷蔵庫から持ってくれば、あとはほとんど動かずに料理ができる動線をつくっています。

だから、もしこれから台所を整理しようと思ったら、まずは「エア調理」をしてみて、自分にとって一番楽に調理ができる仕組みを作るといいですね。そして、どこに何があるのか覚えるために、一度ポストイットを貼って、しばらく過ごし、覚えてきたら剥がす。体で場所を覚えてしまうと早いです。

もう一つ大事なのが、「セット」を作ってしまうことですね。よくコーヒーを飲むならば、コーヒーのコーナーを作っちゃう。コーヒー豆とカップと砂糖と、あとは例えばクッキーを買ってきたら5枚くらいそのコーナーに分けて入れるんです。そうすればすぐにコーヒータイムを楽しむことができます。

人よって必要なセットは違いますから、自分がよく作るものにそってオリジナルのセットを作るといいですね。

(後日配信の後編では、新刊JP読者のリアル悩みに答えていただいています!)

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