【ソルのゲー評】オンラインゲームの火付け役 『Diablo III』β版を早速遊び倒す!

オンラインゲームの火付け役とも言えるMORPG『Diablo(ディアブロ)』をご存じだろうか。1作目は1997年に発売され、私がまだ10代の頃のゲーム。ブリザード社から発売されたこのゲームは国内でもたちまち人気となり、没頭するユーザーが続出するほどだった。当時はパソコンのスペックからレンダリングされたキャラクターを動かしクォータービュー表示だったのだが、3作目の今回は完全3Dとなっている。
2000年に発売されたディアブロの2作目『ディアブロ 2』から12年ぶりの新作となる。『ディアブロ』はブリザード社の看板ゲームとなるわけだが、ここ数年の間に『World of Warcraft』のヒットや、『スタークラフト2』のリリースで、『ディアブロ3』のリリースがかなり伸びてしまった。2008年に初めて発表された『ディアブロ3』だから実にそれから4年の歳月を得て発売される。
しかし、その間にハックアンドスラッシュ系ゲームは数多くリリースしており、また『リネージュ』をリリースする大手ゲームメーカーNC softは、『ディアブロ』のようなハックアンドスラッシュ系『リネージュエターナル』をリリース。しかしこちらはサービスインが2013年とのことで、まだまだ先の話になりそうだ。
一方、今回紹介する『ディアブロ3』は来月2012年5月15日リリース、サービス開始と決定された。しかしこれは日本国外での話。昨年秋にガジェット通信がオンラインゲームイベント『G-STAR』に行った際にブリザード社ブースで広報に「日本語は対応されるのか?」と聞いたところ「日本でのサービス予定はない」と言う返事だった。製品版でも言語選択の箇所に「日本語」は見当たらない。誰が何をやらかしたのか……。

さて、先日記事に書いたとおり、発売まであと1か月となっている『ディアブロ3』だが、βへ招待されたので是非そのレビューを行いたい(製品版は別途レビュー)。β版は製品版とは異なり数々の制限が設けられている。またバグも現段階ではいくつか発覚している。

5つのクラス

今回の『ディアブロ3』では5つのクラスから主人公を選ぶ事が出来る。全てのクラスに男、女と選ぶ事が可能。ワイルドな男を選ぶかセクシーな女を選ぶかはプレイヤーの好み。ここで各クラスを簡単に紹介したいと思う。
バーバリアン……近接攻撃を最も得意とする『バーバリアン』は、周りの敵を強力な武器でなぎ倒していく。
デーモンハンター……は遠距離攻撃に長けており、弓矢、弩、手榴弾で攻撃が可能。周りに敵に囲まれるのを苦手とする。
モンク……連続攻撃が可能な近距離攻撃型クラス。讚歌を吟唱することにより、自身や味方を癒したり強化することができる。
ウィッチドクター……霊を召喚し敵を攻撃する。蜘蛛の入った壺や、炎の鳥、ゾンビ犬など非常に強い能力を持っている。
ウィザード……その名の通り魔法を扱い攻撃するクラス。ディアブロでは最強とされていたクラス。マナの回復も異常に速い。
以上の5つのクラスにわけられている。

ウィッチドクターでプレイ

今回は上記のクラスの中から『ウィッチドクター』を選ぶプレイ。『ウィッチドクター』は初期段階では『Poison Dart』での遠距離攻撃のみだが、レベルが上がりスキルを得ると『Grasp of the Dead』、『Firebats』が使えるようになる。また召喚は初期段階で覚える『Summon Zombie Dogs』が非常に有効的だ。これはゾンビの犬を3体召喚するもの。主人公と一緒に戦ってくれるので是非召喚しておきたい。
また各スキルはルーンを効果を上げることにより、スキルの効果そのものが強くなる。これが今回『ディアブロ3』から採用された“スキルルーン”だ。スキルを取得したあとも効果に変化をもたらせることが可能となる。例を挙げると『Poison Dart』のルーンを“Splinters”という物に変更すると三連射できるようになる。ただルーンは好みが分かれるので、効果によって自分にあったルーンを選んだ方が良いだろう。

記者プレイヤーのキャラクター スキル

前回はレベルアップ時にステータスの振り分けが可能だったが、今回『ディアブロ3』ではステータスの振り分けができなくなり、各クラスごとに決められたステータスがあがるようだ。攻撃力重視、魔力重視といった極振りが出来なくて残念。
また今回は魔力を回復する『Mana Potion』が廃止されており、全て自動回復となっている。つまりマナの回復が異常に速い『ウィザード』は後半かなり有利となるだろう。逆に私が使っている『ウィッチドクター』はマナの回復が異常に遅い。

懐かしい音楽に手が止まる

さてゲームを始めると『NEW TRISTRAM(ニュートリストラム)』という名前の村の手前から開始される。『トリストラム』と言えば1作目でお馴染みの村だったがそことは別の街並み。新たな『NEW TRISTRAM』となっている。しかし流れる音楽はお馴染みの懐かしい音楽が流れる。この音楽の聴きたいがために手を休めてしまった。皆も遊んだ際はそうなるはず。
始まって早々手を止めていては先が進まないので、音楽鑑賞もそこそこにゲームを再開。音楽をじっくり聴きたい方は下記の動画をご覧頂きたい。

DIABLO 作業用BGM(ニコニコ動画)[リンク]
http://www.nicovideo.jp/watch/nm6179103

陰湿な雰囲気に終始暗めの画面。1作目からこのスタイルは変わっていないようで、今作『ディアブロ3』も同じく陰湿で暗い内容のゲームとなっている。唯一の癒されるのは村に戻ったときだろうか。とはいっても村もこれまた暗い。
基本的にクエストを消化していくゲームなので、表示されている目的を達成すれクエストクリアとなる。達成条件は様々で、敵を倒す、目的地まで行く、同行するなどがある。

グラフィックは最新スペックじゃ無くても大丈夫

今回は完全3Dで描画されているのだが、贅沢なことに視点が固定となっている。「Z」キーを押すことによりズームさせることは可能だが、ズーム視点と引きの視点の2種類しか無いようだ。『トーチライト』と言うゲームはマウスホイールでズームイン、ズームアウトが出来たが、あれのように微調整視点変更はできないようだ。フル3Dにしてはやけに軽く、最新スペックのパソコンでなくても60フレームオーバーで動作するようだ。さすがにオンボードビデオカードのノートパソコンで動作させたらガクガクだったが、最低条件が『GeForce 7800 GT』と数年前のスペック。このゲームのために新たにパソコンを買い換える必要は無さそうだ。

「Z」キーでズーム

敵を攻撃するだけでなく状況把握も必要

ハックアンドスラッシュ系特有の大量の敵をなぎ倒していく爽快感と、状況把握しながら戦略していく面白さは健在である。攻撃に集中していたら、いつの間にか体力が無くなっていたなんてことも多々あり、そんなピンチを回避するために必須なのが、ショートカットである。
1作目から今回はベルトに登録出来なくなった代わりに、ポーションのショートカットが「Q」キー固定となっている。また「1」から「4」キーまでのショートカットはスキル取得すると解放され、そこに登録される。アイテム画面は「I」、スキル画面は「S」、タウンポータルは「T」と覚えておいた方が良いショートカットばかりである。マウス連打ゲームと思いきや、実はこういった細かな戦略も必要とされる。それがハックアンドスラッシュというものなのだ。

オンライン

「フォロワー」と呼ばれるNPC

一人で地道に戦っても良いが、いつか壁にぶつかるはず。そんなときのために「フォロワー(従者)」と呼ばれるNPCを仲間にすることが出来る。またフォロワーも主人公同様に成長し、スキルを得ることができる。もちろんフォロワー以外にもNPCは沢山登場する。一緒に遊ぶ人が居ない人もこれで寂しくないはずだ。フォロワーや自分が召喚した霊の体力、レベルは画面の左上に表示されている。仲間の体力にも気を遣いながら戦闘を進める必要があり、仲間の体力が危ないと思ったら回復してあげよう。

フォロワーのステータス

β版はフルで遊ぶことが出来ず、アクト1のボスを倒した時点で終了となってしまう。そこまでの所要時間は3時間ほど。早ければ1時間から2時間でクリアできるだろうか。私はじっくりゆっくり遊んだせいもあり、3時間要してしまった。クリア後もステータスそのままで過去のクエストを繰り返し遊ぶことが可能。
新たなクラスでチャレンジしても良いし今のクラスを育てても良いだろう。

発売まであと1か月

5月15日からサービスが開始される『ディアブロ3』だが、クライアントは既にダウンロード可能。クライアントは7GB程あるのでダウンロード版を購入予定の方は、先にダウンロードを済ませておくと良いだろう。もちろん日本語版は無いのであしからず。上記には紹介出来なかったが、アイテムのトレードなども可能でゲーム内通貨の「ゴールドオークション」、リアルマネーで取引する「リアルマネーオークション」(米ドル)が存在する。「リアルマネーオークション」の方は、レアアイテムの取引に使われそうだ。オークションはタイトル画面の「AUCTION HOUSE」メニューから行うことができる。

AUCTION HOUSE

Windows、Mac用に作られた今回のゲームだが、コンシューマの計画も出ている。しかしコンシューマがいつリリースされるのかは未定。
発売日から『ディアブロ3』廃人者が増えそうである。

「Diablo3」β版 記者のプレイ動画 その1(ニコニコ動画)

※この記事は、ゴールドラッシュの「ソル」が執筆しました。[リンク]

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