“忘れられた麺類”ソーメンは世界進出できるのか? ハンズで「そうめん道」イベント開催
国内での盛り上がりを受けて、海外にも広がりをみせるラーメン。ニューヨークでは「ラーメンマップ」が販売されているほか、マンハッタンにある博多一風堂は2時間待ちの行列となっている。そして、蕎麦やうどんもじわじわ海外進出を果たしていたり、日本にやってきた外国人に人気だったりと、日本の麺類は外国人にも受け入れられている。
しかし、同じ麺類として、日本人なら誰もが必ずうんざりするほどに食べているのに、忘れられているものがありはしないだろうか。夏の風物詩、そうめんである。ラーメンやうどんに比べて専門店が圧倒的に少なく、乾麺なので物理的に季節が限定されているわけではないのに、なぜか夏限定の料理となる道を選んだ。
このそうめんの異常なまでの夏プッシュに、春秋冬には食べないイメージが付くばかりか、夏には食卓に出すぎるので、子供時代においては飽きているのにイヤイヤ食べる料理の代表格となってしまっている。
戦略の失敗で他の麺類に置いていかれるそうめんだが、冬には温かいにゅうめんを…という方向の戦略転換には向かわず、夏に向かう6月19日から、東急ハンズ各店で『究極の「そうめん道」特集』を行うまさかの夏の倍プッシュ。ロックだぜ、そうめん。
夏の風物詩イメージを守り抜くかわりに、ラーメンやうどん、そばが共通して漂わせているそれを食すための作法なのか心構えを示した“道”を、そうめんにも持たせることにしたようだ。
究極のそうめん道、略して「そ道」。東急ハンズでは、この“そ道”を極める7つの極意をWEB動画で公開している。
映画「ベスト・キッド」風の映像にのせて、7つの極意を挙げているのだが、ご覧いただければわかるとおり7つのうち5~6項目がオフザケである。4項目くらいで、なんだそういうヤツかと思ったその時、“梅干しでそうめんが引き締まる”といった高次元のおトク雑学を放り込んできたりする。視聴者には当然外国人を想定しており、全編英語なのだが、これがネタであることがどの程度伝わるのか。本気にされたら1本の木から箸を作られてしまう。
夏倍プッシュでそうめんを推していきたい東急ハンズが各店で行うイベント「究極のそうめん道」は、おなじみ兵庫の「揖保乃糸」をはじめ、奈良「三輪そうめん」や香川「小豆島そうめん」といった各地の有名なそうめんが集合。ウォータースライダー式に流しそうめんができる「そうめんスライダー」のようなハンズらしいグッズも揃える。
また、渋谷のハンズカフェでは、7月1日からオリジナルのそうめんメニューを堪能できる「そ道 至極のそうめんを堪能すべし。」イベントを開催。そうめん研究家のソーメン二郎とそうめん居酒屋「阿波や壱兆」のコラボによってこれまでになかった新しいそうめんが味わえるイベントとなる。
そうめんが、ほかの麺類と並んで世界に誇れる料理となる日は来るのか。麺類でもっともロックでストイックなそうめんの挑戦が、今日はじまる。
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