岸田繁(くるり)による注目のクラシック作品、ハイレゾでもリリース

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くるりのフロントマンである岸田繁が作曲した、京都市交響楽団・広上淳一(指揮)による『岸田繁「交響曲第一番」初演』が5月24日にリリース。これに合わせて、DSD&FLACの2形態によるハイレゾ音源がmoraほかサイトで配信スタートとなった。
アルバム『岸田繁「交響曲第一番」初演』 (okmusic UP's)
くるりは20年のキャリアの中で、世界各地さまざまな音楽に影響されながら今も活動を続けている。音楽の都・オーストリアのウィーンで制作されたアルバム『ワルツを踊れ』は、サイケデリックロックから感傷的なフォークロア、民俗音楽的な曲まで、彼ららしい幅広い志向性をいわゆるクラシック的な管弦楽アレンジで糊付けした作品として、多くのファンやフォロワーを生んだ。

もともとクラシック音楽の熱心なリスナーだった岸田は、本格的な音楽教育を受けていないにもかかわらず、以降くるりの作品に自由な書法の管弦楽アレンジを用いた独特な作風を持ち込むことが多くなり、映画音楽やCM音楽作品においてもクラシック風の管弦楽作品を発表するように。

2014年冬頃、地元・京都の自治体オーケストラとして60年の歴史を誇る京都市交響楽団より、岸田は長尺オーケストラ作品制作の依頼を受けた。約1年半の間、書き溜められて完成した作品は「交響曲第一番」と名付けられ、本格的な管弦楽作品でありながら、彼のこれまでの作風や多くの古典・近代クラシック音楽からの影響を感じることもできるが、全5楽章50分を超えるオーケストラ作品が訴えかけるものは、一筋縄ではいかない“名前のついていない音楽”の一種と言える。ブラジル音楽や東欧のジプシー音楽、日本の雅楽などの要素を感じることもできる、音楽ジャンルを超越した一大音楽絵巻となった。

2016年12月4日、ロームシアター京都メインホールで行なわれた岸田繁「交響曲第一番」公演は、ロックアーティストによるクラシック音楽作品の初演、という異例のものとなったが、満員御礼のオーディエンスに迎えられた。岸田繁という作曲家は、作品を作り上げる能力と音楽家としての魂の強さを十二分に持つ孤高のアーティスト。そして、一流オーケストラとして世界的な評価をされている京都市交響楽団の端正な演奏と、その常任指揮者/音楽監督として素晴らしいキャリアを持つ広上淳一の手腕と素晴らしいセンスもまた、本作の魅力のひとつである。

本作は今後“シゲイチ”と呼ばれることになっていくだろう「交響曲第一番」をはじめ、その初演のために書かれて演奏された「Quruliの主題による狂詩曲」も収録されている。これは彼のバンド=くるりの作品のいくつかをモチーフに変奏、再構築された組曲形式のもの。くるり好きのリスナーなら、どの曲のどの部分を岸田がどう料理したのかを楽しみながら聴けるはずだ。

また、アンコールで演奏された美しい旋律の小作品「管弦楽のためのシチリア風舞曲」、岸田の歌唱による「京都音楽博覧会のためのカヴァティーナ」など、初演プログラム全てを余すところなく完全収録している。

合わせて、トレーラーも公開。青澤隆明によるライナーノーツと初演に至るまでのドキュメントを中心に収められた映像は必見だ。

『岸田繁「交響曲第一番」初演』トレーラー
https://youtu.be/BS3CJk7ItBs

アルバム『岸田繁「交響曲第一番」初演』
発売中

VICC-60944/¥2,500+税

<収録曲>

〈第一部 岸田繁:Quruliの主題による狂詩曲(17分)〉

01.幻想曲

02.名もなき作曲家の少年

03.無垢な軍隊

04.京都音楽博覧会のためのカヴァティーナ

〈第二部 岸田繁:交響曲第一番(50分)〉

第一楽章

第二楽章

第三楽章

第四楽章

第五楽章

〈アンコール〉

管弦楽のためのシチリア風舞曲

Quruliの主題による狂詩曲 IV京都音楽博覧会のためのカヴァティーナ

指揮:広上淳一

演奏:京都市交響楽団

作曲:岸田繁(くるり)

【配信】

■mora(DSD 5.6MHz)

http://mora.jp/package/43000005/VICC-60944_D/

■mora(FLAC 192.0kHz/24bit)

http://mora.jp/package/43000005/VICC-60944_F/

※iTunes Storeほか主要配信サイトでも配信中

岸田繁(くるり) (okmusic UP's)
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