【映画クロスレビュー】『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』めっちゃ笑えるのに泣ける感情が忙しい超傑作!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
【ストーリー】
“スター・ロード”ことピーター・クイルをリーダーに、凶暴なアライグマのロケット、マッチョな破壊王ドラックス、ツンデレ暗殺者ガモーラなど、たまたま出会ったノリで結成された宇宙の“はみ出し者”チーム、<ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー>。
小遣い稼ぎに請けた仕事をきっかけに、強大な力を持つ“黄金の惑星”の指導者アイーシャ率いる無敵艦隊から総攻撃を受け、彼らの宇宙船ミラノ号は壊滅寸前に…。間一髪、ガーディアンズを救ったのは“ピーターの父親”と名乗る謎の男エゴと、触れただけで相手の感情が分かる能力を持つマンティスだった。仲間からの忠告にも関わらずエゴに魅了されていくピーターの姿を見て、次第にチームの絆に亀裂が…。
そこへ“ピーター育ての親”ヨンドゥが率いる宇宙海賊の襲撃や、さらに銀河全体を脅かす恐るべき陰謀が交錯していく。はたして、ピーターの出生に隠された衝撃の真実とは? そして、彼らは絆を取り戻し、銀河を救うことが出来るのか?
その運命の鍵を握るのは、チーム一小さくてキュートな、ガーディアンズの最終兵“木”グルートだった…。
監督:ジェームズ・ガン
製作:ケビン・ファイギ
スター・ロード(ピーター・ジェイソン・クイル):クリス・プラット
ガモーラ:ゾーイ・サルダナ
ドラックス:デビッド・バウティスタ
グルート:ビン・ディーゼル
ロケット:ブラッドリー・クーパー
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』公式サイト
http://marvel.disney.co.jp/movie/gog-remix/
(C)Marvel Studios 2017
「文句なしに銀河系ダントツ! なベビー・グルートの愛らしさ」
あの愛すべき奴らが帰ってきた!!! マーベル映画史上、最もラブリーでチャーミングでゴキゲンな作品『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(と断言)、続編を待ちわびつつも、あれほど素敵な出来は期待しちゃいけないんじゃないか・・・とやや不安を感じていたみなさま、ご安心下さい! これがもう期待を大きく上回るほどウルトラエクセレントな完成度なのです!!
前作は、個性が豊かすぎるキャラ達(踊れる自称スーパーヒーロー、強くてかっこいい女戦士、なんでも壊す猪突猛進オヤジ、宇宙最凶アライグマ、動くけど語彙が少ない木)が、いかにしてチームを結成したかという物語でしたが、今回はそこから一歩踏み込んだ彼らの関係の変化と、クリス・プラット演じるスター・ロードの生い立ちの謎が描かれています。そう聞くと、ちょっとマジメ?とか思っちゃうかもしれません。が、この映画に副題を付けるとしたら、『グルートの大冒険』なんですよ!!!
予告をご覧になった方はおわかりのように、ベビー・グルートの愛らしさといったら、文句なしに銀河系ダントツ!! その可愛さで全宇宙が征服できるのではないかというぐらい破壊力抜群で、もうこの先これを超えるキャラは出てこないのではと心配になるぐらい超絶愛くるしいのですが、前回ロケットさんを観た時もそう思ったので多分大丈夫です!(なにがだ) 実はジェームズ・ガン監督、すでに前作BDの特典映像で、ロケットとグルートのことがどれだけ好きか、ほんのわずかの登場だったベビー・グルートがいかに可愛いかを熱く語っていたのです。そんな監督の溢れんばかりの愛情が詰まった本作、面白くないわけがありません!! さらに、リアル世代もそうでない人たちにも超ツボだったサントラは、「そうきたか!」って感じで今回も天下無敵のグッドチョイス! ぜひお早めに劇場にかけつけて、思う存分ハッピーになってくださいね!
【プロフィール】♪akira
翻訳ミステリー・映画ライター。ウェブマガジン「柳下毅一郎の皆殺し映画通信」、翻訳ミステリー大賞シンジケートHP、月刊誌「本の雑誌」、「映画秘宝」等で執筆しています。
▲銀河系ダントツ可愛いと絶賛のベビー・グルートさん
あい・あむ・ぐるーと!
公開前にベビー・グルートを批判してたコンサバたちも関連グッズが欲しくなるって、これ。カラダは子ども、頭脳はすっかり赤ちゃんマインドのグルートくん。戦闘では基本的に役立たずですが、“目の保養”要因としてバツグンの存在感を見せています。モノボケ、大喜利、ロケットとのコンビ芸が冴えわたり、劇場の笑いを独り占め。か弱いグルートをメンバーが守りながら戦闘するシーンは、前作のラストを踏まえて見ると微笑ましくもジーンときちゃいます。ネタバレ厳禁のポスト・クレジットに至るまで最&高の連続でした!
口笛アローおじさんことヨンドゥも大活躍で満足度はMAX。そしてMCU名物、メンバーがアッセンブルしてカメラがぐるっと一周するケレン味たっぷりのシーンも。ガーディアンズがアベンジャーズと肩を並べた瞬間に思わずサムズアップでした。今作は各キャラクター、各パートに散らばる“ファミリー”の物語が肝(『ワイスピ』のドムほどは説教臭くない)。めっちゃ笑えるのに泣けるポイントも用意されていて感情の変化が忙しい映画です。
サントラも相変わらず「最高のミックス」で神曲揃い。特にオープニングで登場する、レッチリもカバーしたルッキング・グラスの“あの名曲”。ストーリー展開にも重要な意味をもたらす楽曲として、歌詞にもしっかり注目しましょう。
いただけないのは邦題の「リミックス」だけですね。「Vol.2」で良くね? 「Vol.3」が公開される時にシレっと改題されることを願います。本編が完璧なので、文句の付けどころはそのくらいってことですよ!
【プロフィール】よしだたつき
PR会社出身のゆとり第一世代。『Variety Japan』(http://variety.co.jp/)のシニア・エディターとしても活動中。『Hulu』のマーベル映画一挙配信に大忙し。
▲最初批判していたコンサバ派も思わず黙り込んでしまうほど可愛いベビー・グルートさん。
ヨンドゥの大活躍ぶりにヨンドゥファンは気絶して欲しい
明るい映画が好き、けものが好き、コメディが好きな私にとって、宇宙一愛すべき映画である『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』。待望の続編がいよいよ公開です! 物事ってなんでも終わりがあってこそ輝くのかもしれませんが、ガーディアンズメンバーたちにはいつまでもケンカしたりキャッキャしたりしていて欲しいもの。「ずっと続いてほしい」そんなファンの気持ちを監督が全て汲み取ってくれたかの様な素晴らしい続編でした。
ベビー・グルート、予告編動画などでご覧いただいているとおり大変可愛らしい、そして物語をかき回す素晴らしいキャラクターとなっているのですが、前作の強いグルート要素も残っているのでお楽しみに。映画はじまって数分でがっちりハートつかまれますから!
あと、本作ピーター・クイルが生みの親と育ての親の間で揺れる、的な描写があるんですが、育ての親と言えばお互い厳しくあたったり騙したりしながらもなんだかんだ絆を感じるヨンドゥがものすごく活躍します。ヨンドゥファンの方って実はたくさんいると思うんですけど、堪能してください。そしてかっこよさに気絶してください。“関係性萌え”の極地だと思ってます。
そして新キャラクターのマンティス。人の感情が読める不思議ちゃんの彼女ですが、触覚と全黒目の昆虫みたいな見た目ながら、チームを助ける重要な人物となっています。このマンティスを見ていて思ったのですが、ガモーラ、ネビュラ、そしてマンティスと『ガーディアンズ〜』の女キャラってどれも魅力的ですよね。カッコイイし、不器用だしっていう。女キャラが空気になりがちな(私は大好きですよ!)マーベル作品の中で特異なことだと思いました。ぜひ大スクリーンで!
【プロフィール】藤本エリ
映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。
▲可愛いだけじゃなくてちゃんと活躍するベビー・グルートさん。
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