アメリカ版こじらせ女子? シャーリーズ・セロン主演『ヤング≒アダルト』がイタい!
自称作家、実はゴーストライターのメイビスは37歳。二日酔いの朝、彼女をムカつかせたのは、ハイスクール時代に付き合っていたバティから赤ん坊の画像とともに送られてきた誕生パーティへの案内のメールだった。
ここ数年、恋人はいないが、デートの相手に困ったことはない。気合を入れて着飾れば、それなりの男を簡単に落とせる…。
だが、メイビスは突然荷物をまとめ、愛犬とともにミニ・クーパーで故郷へと出発する。目的は、バディと再び恋に落ちて、輝かしい青春時代を取り戻すこと!
いつまでも10代の気分が抜けずに周囲を巻き込んで大騒動を起こすメイビスをシャーリーズ・セロンが演じた『ヤング≒アダルト』。美貌は衰えていないし才能もあるにもかかわらず、大人の女の良識とあきらめに欠けているというイタいメイビス役をコミカルに演じた彼女は、ゴールデン・グローブ賞の主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされました。
それにしても、どうしてメイビスは大人になれず、いつまでも10代の頃の夢を追い続けてしまっているのでしょうか?
ここで思い出されるのが、”こじらせ女子”。AVライターの雨宮まみさんがエッセイ『女子をこじらせて』(ポット出版)で赤裸々に綴った姿とメイビスには、重なる部分があるのでは?
「メイビスのこじらせ度は10点中8から9点ですね。他人事とは思えません」
試写会の後のトークショーでそう述べた雨宮さん。
「おしゃれだけど、恋愛では幸せになれないし、ゴーストライターだという屈折がありますよね。でも、世間から見ると仕事が不安定で負け組かもしれないけれど、彼女自身はそう思ってないですよね」
そのようにメイビスのことを鋭く分析した上で、「共感していたらダメですよね」と自虐的に話しつつ、次のような感想を述べました。
「彼女のことを反面教師にしないと。過去の栄光にすがるのはよくないし、元カレのことを本当に好きなようには思えない。自分のプライドばかり大切にするんじゃなく、もっと人としての思いやりとか、基本的なことを大切にしないといけないですよね」
映画の公式サイトでは、「あなたの”ヤング≒アダルト”度をチェック!」という診断が出来ます。
“いまだにキャラクターグッズを愛用している””まだまだ自分は枯れていないと信じている””『10代のモテキ』を信じ、昔の輝きを忘れられない”…etc
10項目のうち、もし7個以上だったなら…。映画館で『ヤング≒アダルト』を観て、我が身を顧みるのもいいかもしれません。
映画『ヤング≒アダルト』公式サイト
http://www.young-adult.jp/
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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