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“テニミュの産みの親”片岡義朗にロングインタビュー 『カンタレラ2012~裏切りの毒薬~』ボカロミュージカルへの想い

-:そうなんですか。
片:スポンサーが付かないし、視聴率もとれないし、つまりキャラクタービジネスにならないから、スポンサーつかないっていう。 まあ色んな反対があったんだけれども、会社的にやろうという事になったんです。 結果、最高視聴率で34.7%っていう数字が取れて、それは気持ちよかったですね。もっとも作り手の方たちが偉いんで、杉井ギサブローさんっていう方が作ったんだけれども、杉井さん以下のスタッフが非常に丁寧に作ってくれて,もともと原作が大傑作で、アニメもヒットしたんですけども、少なくともプロデューサーの仕事としてはどうしてもこれがやりたいといって旭通のなかを通したのは僕だったから、そういう意味では面白いと思ったものを媒体に載せると世の中の人が受け入れてくれるという関係が、そのラジオ番組が最初のヒットなんですよね。
声優の女の子って身近じゃないですか。今でもそうなんだけど。一般ユーザーの気分でいうと声優の女の子って普通のドラマに出てるタレントより遥かに身近なところにいますよね。 僕もアニメに直接制作現場に触っていないので、そういう意味で言うとヤマトを営業する仕事をしているぐらいなので、
やっぱり触りたいじゃん? 触るってこととなるとアニメの声優さんっていうのは身近にいる感じがしたので、好きな宇宙戦艦ヤマトの森雪という声をしていた麻上洋子さんという当時かわいらしい女性声優さんだった人をメインパーソナリティにして、「まあ森雪と仕事が出来ればいいか」っていってやった企画なんですよ。

-:それは贅沢な(笑)
片:だから動機は不純なんですよ。狙いで「ラジオでアニメの話題している番組ないな」なんて全く思ってなくて「森雪と一緒に仕事がしたい」っていうただのミーハーの自分が面白いと思ったことを自分が出来るメディアの中で実現したら受けたんですね。 で、受けたと思った瞬間の次のアクションはプロデューサーマインドだと思いますよ。 続けて柳の下の2匹目3匹目のドジョウをすぐラジオ番組作ったんで。 そうしたらその後続々と真似してくれた人が大勢いて、今はラジオ番組として当たり前のものになってますよね。 「タッチ」のように商品化目当てじゃないアニメ作品って、代表選手は「サザエさん」なんだけど、「サザエさん」ってある種の定番商品になり過ぎていて時代の旬を捕まえるって感覚とは違うと思うんですよね。 「タッチ」はテレビ番組として旬だったんですよ。 あれをテレビアニメの作品としてとらえるっていうのは多分新しかったんですね。

-:プロデュースという言葉が出てきました。 世間一般では、片岡さんはプロデューサーという役職の方だと思われていると思うんですが、プロデューサーに必要なもの、プロデューサーとして心掛けているいることは、何か御座いますか?
片:やっぱり人がやっていることやっちゃ駄目だっていうのは一番心がけますよね。

-:オリジナリティ?
片:オリジナリティ、新しさ。 で、新しさっていうことを突き詰めていくと、やっぱり世の中の動きを見えてないと駄目ですよね。 で、ホントのクリエイターじゃないですよ、プロデューサーって。 そういう人もいるかもしれないけど、俺はね、自分でクリエイティブセンスって全くないって思う。つまり「0→1(ゼロイチ)クリエイター」と「1→100(イチヒャク)クリエイター」という言葉があるんだけれども、「0→1クリエイター」ではないんですよ、少なくとも。どんなプロデューサーでも。 世の中に0から1を作る人がいて、その0から1を作った人の仕事を見て、これはもっと世の中の何かを体現しているから、今の世の中の0から1まで出てこれたんだ。 その出てこれた1を100にするのが僕の仕事だと思っているので。 世の中に0から出てきた1を見つける、そういう目がないと駄目かなって。 もう一つは逆に普通は何かって分からないと駄目だって思いますよね。何が普通かって分かってないかと何が新しいか何が変わっているかがわからないっていう。

-:相対評価が出来なければいけない?
片:うん。世の中って普通を基準に動いてるでしょ。 普通を基準に動いているから、その言葉だけ考えると非常に保守的になりますよね。 普通はそんなに変わらないから、変わったとしても少しづつしか、緩くしか変わらないから。 あなたは結婚してるの?

-:いえまだです。
片:結婚して子供がいないと、子供はいなくても良いけど、少なくとも結婚しないと普通じゃないでしょ? で、結婚して普通の生活を送らないと、世の中の人類の何千年何万年の歴史をね、自分の体感としては感じ取れないんじゃないかって思ってるんだよね。だからクリエイティブな仕事なり、あるいは世の中一般の全部の仕事そうだと思うんだけど、普通に結婚した方が良いんじゃないのっていうんですよ。

-:役者さんとかでもでしょうか?
片:いや、誰でも。 こういう議論をすると、絶対いつも出て来るのが天才型の人いるじゃないですか。天才は結婚しなくていいよね。 もう普通っていう概念がなくて良いから。 要するに社会の旬を見る目と裏腹な関係で人間の普通がわかったほうが良い。 わからないと駄目なんじゃないかと。

-:そう仰いながらもアニメミュージカルっていうのは0→1じゃないですか、片岡さんが。
片:それはね、違いますよ。僕の定義では0→1じゃないんですよ。 確かに無いものを作ったという意味でいうと、アニメトピアという番組もラジオでアニメを語る番組は無かったからこれは明らかに0→1なんですよ。 「タッチ」みたいなドラマを日曜の夜7時という枠で放送したんだけど、それは結構新しかった。0→1とは言わないけど。 で、ミュージカルをアニメとか漫画原作とした舞台をアニメーションの側に身を置いている人間が作ったというのは僕が初めてですよね。 「ベルサイユの薔薇」がよく言われるけど、あれは宝塚が作ったので、あれは「宝塚」っていう括りの中で勿論新しい事だと思います、宝塚として。

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