絶品ご当地グルメが味わえる美術館は?

絶品ご当地グルメが味わえる美術館は?

 展覧会での鑑賞を終え、一息つきたいとき訪れたい美術館併設のカフェやレストラン。しかし近年では、そのカフェやレストラン目当てに美術館を訪れたくなるほど、それ自体に大いに魅力がある美術館も! そんな思わず”カフェ”に惹かれて行きたくなる美術館ガイドが、人気美術ブログ青い日記帳監修の『カフェのある美術館』です。

 たとえば2015年4月、新しい文化の拠点として開館した大分県立美術館(OPAM)。フランスのポンピドゥー・センター・メスを担当し、プリツカー賞を受賞するなど、世界で活躍する建築家・坂茂さんが設計した、竹細工のごとく木を配したファサードも特徴的な同美術館ですが、その2階にあるのが「カフェ シャリテ」です。紙管を使用した独創的でスタイリッシュな空間の中で、「”食”と”アート”の2つの新たな融合を体験できる」カフェなのだそう。

 本書によれば、ここで提供されるメニューのなかには、厳選した豊後牛と大分県産豚肉を黄金比率で合わせた「豊後牛 シャリテ・ハンバーグ」や「豊後牛 サーロインステーキ」、さらには大分名物の「とり天」や、大分県の新ブランド魚”かぼすブリ”を生姜醤油に漬け込んだ郷土料理りゅうきゅうを使用した「りゅうきゅうボウル」など、ご当地ならではのものも。美術館で大分が誇るコレクションを満喫したならば、カフェでは味覚からも大分を堪能することができそうです。

 ご当地グルメが味わえる美術館は、石川県にも。観光名所・兼六園に隣接し、1959年に開館、1988年に現在の新館が建てられた石川県立美術館も本書では紹介されています。

 美濃の土使用の白磁のレンガが用いられた外観が美しい同美術館内にある「ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA」は、石川県出身であり、スイーツの世界大会で数多く優勝しているパティシエ・辻口博啓さんがプロデュースするカフェです。ここでは、「珠洲の揚げ浜天然塩」や「輪島産発芽玄米」など、能登や金沢の天然素材を使ったメニューが見受けられるそう。「洗練されたデザインと健康への配慮を両立したスイーツには、辻口のおもてなしの心がたっぷり詰まっている」(本書より)のだといいます。そのほか、能登の崎山苺や中島菜を使ったドーナツ、金沢産はちみつを使用したバームクーヘンといった、テイクアウト専用の焼き菓子も充実しているそうです。

 美術館に併設する、29の個性的な魅力溢れるカフェやレストラン。アートと食、双方から五感に良い刺激をもたらしてくれるはずです。外出にきもちいいこんな季節は、本書を片手に美術館巡りもいいかもしれません。

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