アンダー100万円のジャガー Sタイプでお気軽に始める「激シブ英国車生活」!

▲メジャーなドイツ製高級車とはまた異なる激シブなムードを放つ英国車。なかでもオススメとなるジャガーは、基本的にはかなり高価な車なんですが、この「Sタイプ」であれば実はかなりお手頃なのです!

▲メジャーなドイツ製高級車とはまた異なる激シブなムードを放つ英国車。なかでもオススメとなるジャガーは、基本的にはかなり高価な車なんですが、この「Sタイプ」であれば実はかなりお手頃なのです!

車両価格100万円以下でスタート可能な英国車趣味

そろそろヨーロッパ車に乗り替えてみたいけど、BMWやアウディなどの超王道ドイツ車はありがちな感じで好きじゃない……という人もいるかもしれません。そんな人にぜひオススメしたいのが、英国車。独特のシブさというか、良い意味での「影」みたいなものが感じられる英国車はやっぱりステキであり、なかでも英国を代表する「ジャガー」ならば文句なしです。

「でもジャガーってのは、英国だけじゃなく世界を代表する高級ブランドの一つなわけで、それってさすがにかなりお高いんでしょ?」

そのようにおっしゃる人も多いかもしれませんし、確かにおっしゃるとおりです。現行型の「XJ」を新車で買うとなると1000万~2000万円ぐらいは確実に必要ですし、ややコンパクトな「XE」でも新車価格は477万~769万円、その中古車も320万円以上となるのが普通です。

しかし、99年6月から08年4月まで販売された中型サルーン「Sタイプ」であれば、実は車両価格100万円以下でも余裕で探せてしまうのです。

▲こちらがジャガー Sタイプ。フォードの高級車ラインである「リンカーン」から販売されていたリンカーン LSのプラットフォームをベースに作られた英国車です

▲こちらがジャガー Sタイプ。フォードの高級車ラインである「リンカーン」から販売されていたリンカーン LSのプラットフォームをベースに作られた英国車です

▲写真だと比較的小ぶりに見えるSタイプですが、実際のスリーサイズは4905×1820×1445mmというなかなかのもの。しかし最上級モデル「XJ」と比べれば確かにコンパクトなので、都市部での取り回し性能は良好です

▲写真だと比較的小ぶりに見えるSタイプですが、実際のスリーサイズは4905×1820×1445mmというなかなかのもの。しかし最上級モデル「XJ」と比べれば確かにコンパクトなので、都市部での取り回し性能は良好です

リンカーン LSがベースの英米合作モデル

ジャガー Sタイプは、89年から00年代後半までアメリカのフォード傘下だったジャガーが、リンカーン LSの車台を流用して作ったアッパーミドルセダン。初期モデルの搭載エンジンはフォード製の3L V6とジャガー製の4L V8で、ボディデザインはジャガーの長い歴史に基づくイメージをそのまま形にしたといったニュアンスの、なかなかシブいものでした。

純粋な英国車ではなく「英米合作」ということで毛嫌いするマニアも一部いましたが、程よいサイズのSタイプは「ジャガーは好きなんだけど、フルサイズのXJだとちょっと大きすぎる……」と感じていた層の心をつかみ、まずまずのヒット作となりました。実際走らせてみても、さすがに超上級モデルであるXJほどではないかもしれませんが、いかにも高級車然としたしっとりとした乗り味が十分以上に感じられ、内装の質感もいい感じに上質な、なかなかステキなサルーンだったのです。

そんなナイスなジャガー Sタイプが「車両100万円以下で余裕」というのですから、これはもう「メジャーすぎるドイツ車にはちょっと辟易してる」という人にぜひオススメしたいところなのですが、それと同時にちょっとしたアドバイスもお伝えしなければなりません。

それは「できれば02年式以降、さらに可能なら04年式以降を選んだ方がいいかも」ということです。

▲歴代の名作ジャガーに通じるデザインとなるSタイプのリアまわり。写真は04年モデルの日本未導入グレード

▲歴代の名作ジャガーに通じるデザインとなるSタイプのリアまわり。写真は04年モデルの日本未導入グレード

02年7月以降はある意味「別の車」に生まれ変わった?

前述した「いかにも高級車然としたしっとりとした乗り味」「内装の質感もいい感じに上質」というのは確かにそのとおりなのですが、実はこれ、ビッグマイナーチェンジを受けた02年7月以降のSタイプを念頭に置いた表現です。それまでの初期モデルは、決して悪いわけではないのですが、正直申し上げて内装の質感が若干アメリカンな感じで、お世辞にも「ジャガーならではの気品が感じられる」というニュアンスではなかったのです。

しかしジャガーは02年、今ひとつ人気薄だったSタイプにテコ入れをしました。

外観は初期モデルとほとんど変わらないのですが、実は全体の約80%を見直すことで「真のジャガー」へと大きく近づいたのです。不評だった内装は大幅に高級感を増したものとなり、初期モデルではフォード製の5速タイプだったATも、「ZF」という有名メーカーの電子制御6速タイプに進化。エンジンラインナップも一新され、おそらくですが足回りのセッティングも刷新されたはずです(なにせ乗り味がぜんぜん違いますから)。それゆえ、この年代はなかなかの狙い目です。

そんなこんなで商品力を向上させた02年7月以降の通称「中期型」ですが、04年5月からは外観デザインにもテコ入れを行い、通称「後期型」としてさらに商品力をアップさせました。まぁ微妙といえば微妙なデザイン変更にすぎないかもしれませんが、よく見ればやはり確実に現代的なイメージへと生まれ変わっています。この後期型も、当然ですが狙い目となります。

ということで「ジャガー Sタイプの中古車を買うなら(できれば)02年7月以降の中期型~後期型」と覚えていただきたく、それでも車両価格100万円以下にて楽勝で探せるでしょう。

ただ、いくら中期型~後期型がオススメといっても約10年から15年前の車ですので、新車のトヨタ車みたいに「最初の車検まで一度もボンネットを開けたことがなかった」みたいなことにはならないはずです。整備記録簿などを頼りに、そもそも慎重に吟味したうえで購入する必要がありますし、それでも、乗っているうちにマイナートラブルのようなものは起こるかもしれません。

それゆえ「多少のメンテナンス貯金は用意しておく」という、ちょっと古い輸入車を買うとき全般に当てはまるアクションは必要になるでしょう。しかし逆に言えば、そこさえしっかり押さえておけば、さほどビビる必要もないのが中期型以降のジャガー Sタイプという車です。

このデザインとたたずまい、そして見た目からは想像できないほどお安い中古車相場にビビビッときた方は、ぜひ下記の物件リンクにある中~後期型ジャガー Sタイプを軽くチェックしてみてください。

▲こちらが中期型Sタイプの内装デザイン。前期型と比べると細部の「仕立て」みたいな部分が劇的に変化しています

▲こちらが中期型Sタイプの内装デザイン。前期型と比べると細部の「仕立て」みたいな部分が劇的に変化しています

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車両価格100万円以下の中期~後期型ジャガー Sタイプをチェックしてみるtext/編集部

photo/ジャガーランドローバー

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