体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

プロダクトデザイナーの深澤直人さんに、INFOBARをトランスフォームしてもらいました!

3月30日(木)まで、クラウドファンディングを実施中の「au×TRANSFORMERS PROJECT」。15周年を迎えた「au design project」とタカラトミーとの特別企画で、デザインケータイINFOBARと、”超ロボット生命体”「トランスフォーマー」のコラボレーションモデルを製作するというものだ。

au×TRANSFORMERS PROJECT スペシャルサイトはこちら

33年という歴史を持ち、ハリウッドで映画化もされて世界中にファンがいる「トランスフォーマー」と、デザインケータイのパイオニアで、発売から14年が経った今でも色あせないデザインケータイの名作「INFOBAR」――。

今回は、そのINFOBARの”生みの親”であり、プロダクトデザイナーとして世界的に知られる深澤直人さんのスタジオに、タカラトミーのトランスフォーマーデザイナーであり、今回のコラボレーションモデルを担当した大西裕弥さんが訪問。深澤さんにINFOBAR TRASFORMERSを直接、触っていただくことになった。

深澤さんがトランスフォームに挑戦!

INFOBARの生みの親であり、日本が誇るプロダクトデザイナーの深澤直人さん

大西裕弥さん(以下大西さん)「早速ですが、これがINFOBAR TRASFORMERSの試作品です」(INFOBAR TRASFORMERSを取り出す)

深澤直人さん(以下深澤さん)「おお、これはすごい。無着色モデルは見たけど、色がつくとまさにINFOBARですね。このロボットモードからどうにかすると、INFOBARになるということですよね。どこから変形できるのかな・・・・・・」
(手に取って、ぐるぐると本体を回しながらトランスフォームの糸口を探し出す深澤さん。完成図と見比べつつ、頭の中で展開図を想像しているようだ)

深澤さん「なるほど、ここから変形するんですね。(背中部分のブロックを発見)あえて説明書を見ないで変形させたい人には知育玩具的というかパズル的な要素もありますね。

トランスフォームをイメージしながら組み上げることで、折り紙のような立体的な想像力だけじゃなく、構造を理詰めで先を読んでいく将棋や囲碁に近い感覚を得られる気がします。大西さんは、どうやってこの薄いINFOBARの中に、変形モデルを入れることを考えているんですか?」

大西さん「まずはINFOBAR TRANSFORMERSに対して深澤さんにそういう感覚をもっていただき嬉しく思います。今回の場合は、デバイス自体を一度構造分解して、腕や脚部になる部分と共にINFOBARとして再構築していく感じです。更にその再構築化の際に、内部構造と表層とを結びつける”変形”という空間に『楽しさ』や『WOW!』といったエッセンスを詰め込むことを最大限努力することで、トランスフォーマートイとして成立させています。ある意味、基板や機械部品、バッテリーなどデバイスが必要とする部材が筐体の中で積み重なって構築されているイメージとも近いかもしれません」

トランスフォーマーデザイナーの大西裕弥さん

深澤さん「INFOBARのデザインの仕方とも似ていますね。実はINFOBARの初期コンセプト『info.bar』は最初、レゴブロックで作ったんですよ。娘のおもちゃ箱から取り出して、プレゼンテーション用に。・・・・・・そのあと、娘には返していないけどね(笑)」

始まった!デザインケータイというトレンド

大西さん「学生時代にそのレゴで作られたコンセプトモデルを初めて知った時に、表現が大胆で驚きと共に大変興味を持たせていただいて、INOFOBARの発売が本当に待ち遠しかったことを覚えています。その初代INFOBARから歴代のINFOBARを使用させていただきました。INFOBAR2に至っては2度購入して使用するぐらい本当にINFOBARシリーズの魅力にどっぷりハマっていました(笑)。

当時、カラフルで大型なタイル状のボタンやメタル素材の高い質感に惹かれ、愛着を持って使用していたことを思い出します。今回、INFOBAR TRANSFORMERSを企画開発していくなかで、このケータイを再度じっくり観察していくと、シンプルなストレート形状にまとめあげられたデザインの裏側に当時の最新鋭技術やこだわりが随所に詰まった本当にすごいプロダクトだと感じます」

深澤さん「INFOBARが出た時というと、折り畳み型の携帯電話が市場を席巻しているタイミングでした。そのなかでも、あえてストレート型の携帯電話をINFOBARで採用したんです。その理由としては、『不変的なプロポーション』という考え方があります。

たとえば、お菓子のチョコバーってストレートな形をしていて、パッケージを開けたら手を汚さずそのままかぶりつくことができる。シンプルで完成された形だから、ずっと形が変わらないんですね。

時代が変わっても、人の行為は変化しません。携帯電話においても、ストレートな端末を耳に当てて通話するという『不変的なプロポーション』も変わらないものではないかという仮説がありました。ストレート型にこだわったのはそういう理由なんです」

大西さん「なるほど。一見するとプロダクトアウトありきな端末だと思われてしまいがちですが、そうではなく、実際の人間の行為や行動をニーズとしてデザインされたというところに改めて感動します」

深澤さん「人のニーズというのは、言葉などでは単純に表現できない面があります。それを物体に落とし込んで、潜在的に”わかっていること”を具体的に”わかっていたこと”にするのが大切だと思います。”こういうものが欲しい”という曖昧なニーズをすくい上げたわけではなく、”これでしょ?”とものをみせて、”そう、これが欲しかった!”と過去形で言わせる感じです。

1 2 3次のページ
TIME & SPACEの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。