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『百合展2017』を拝観しよう! ~業界横断百合イベント再臨~

小林キナ先生の『ななしのアステリズム』(スクウェア・エニックス)は三角関係ならぬ五角関係を描いた作品。主人公の司(つかさ)は親友の撫子(なでしこ)が好き。けれど、撫子は…? 友達でいることすら危うい気持ちを清新なテイストで描ききっている。ガンガンONLINEで最終回を迎え4月22日には完結巻となる5巻が発売予定だ。初々しい少女たちの恋心の表現された原画の前にひれ伏したい衝動を堪えるのが大変だ。

同居百合

サブロウタ先生の『citrus』(一迅社)はアニメ化企画も進行中のシリアスな物語。ギャルで純情な柚子(ゆず)と、優等生なのにビッチな芽衣(めい)。真逆の二人が義理の姉妹となり一つ屋根の下で暮らすように。クールな芽衣と懸命な柚子を思わず応援したくなる。切実な少女たちの想いが伝わってくる原画の前で徳を積もうと思わずにいられない。

大沢やよい先生の『2DK、Gペン、目覚まし時計。』(一迅社)は大人の百合漫画。だらしない漫画家のたまごと、しっかり者のOLのひょんなことから始まった二人暮らし。恋でも愛でもなかったはずの関係が見えないうちに変わりゆくストーリーから目が離せない。緊迫感のある場面描写の原画を目で追っているうちに心が愛で溢れてくる。

雪子先生の『ふたりべや』(幻冬舎)は真面目少女桜子と美少女かすみの寮生活を綴った作品。見ているだけでもキュンキュンしてくるナチュラルな仲良し感と生活感はまるで新婚さん。煌びやかなカラーの原画を目にしただけで衆生の民としての汚れが浄化されていく。

コミックノベル・グッズシリーズ

南部くまこ先生作・森島明子先生作画の『囁きのキス』(パルソラ)はコミックノベル。主人公は耳の聞こえない少女、という設定に優しい衝撃と共に引きこまれる。今回展示されているイラストはすべてカラーで丸みを帯びた森島先生のイラストをじっくり堪能できる。気が付くと私は14歳に戻っていました。

多彩な作風のクリエイター・吉富昭仁先生の『リリィシステム』は女子高生二人が納屋の奥から見つけだした機械によってお互いの心を覗いてしまう、といストーリー前提のグッズシリーズ。シャープなラインで描かれる少女たちは必見。美しさの前に明日も生きていこうという誓いが内心に生じる。

portrait

長谷川圭佑先生の写真では少女の愛らしさを抽出したまるで絵画のような百合が拝める。衣装も風景もこだわりまくった夢にまでみた百合光景に浸ることができる。

高橋みのり先生の作品では女性であるからこそ表現できる関係性、親密感を演出した百合が拝める。色彩感覚が絶妙で、眺めていたい少女たちの姿を記憶に残してくれる。

ゆりあ先生の作品群はとにかく「ふともも」がクローズアップされ、ふとした瞬間近づいた少女たちの罪のないふとももを余すところなく抽出。主観的な百合で魅了してくれる。

また会場入り口には脚本家の綾奈ゆにこ先生の序文が掲示されている。
そして『アフターアワーズ』(小学館)の西尾雄太先生の参加が急遽決定。書き下ろしブックカバーと手書きPOPが展示されている。
クラウドファンディング『Enty』を活用した発行で話題になった百合冊子『ガレット』も販売。この機会に入手しておきたい。

百合展は百合好きの福利厚生だ。百合好きだけでなく、百合に少しでも興味がある人にはいいきっかけになるだろう。
行くのはもちろんのこと、会期中に通った数だけ来世の輝きが約束されるのだから。

百合展2017 http://www.yuriten.com/2017/
【リンク】

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(執筆者: 小雨) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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