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グリーCTO藤本真樹氏とクックパッド庄司嘉織氏が明かす、エンジニアが人事部長になってやったこと

すべての人事部門のリーダーはテクノロジーリーダー!?

2月17日、東京・渋谷のイベント&コミュニティスペースdotsで、人事・採用コンサルティング会社のワミィ主催による、第1回「人事 to IT カイギ」が開催された。

最初に同コミュニティを立ち上げたワミィ代表取締役の伊藤和歌子氏の挨拶が行われた。伊藤さんは同コミュニティを立ち上げたきっかけを「私自身の原体験とある記事を読んだこと」だと語る。

伊藤氏は元ニフティのシステムエンジニア。その後、セキュリティソフト会社に転職し、人事部長を務めたという。そして昨年10月に現在の会社を設立したのだが、「今の時代はエンジニアリングに関する理解が管理部門の人も必要だと常々思っていた」と説明する。

そんなとき、毎年米国で開催されているHR Technology Conferenceの記事を読んだのである。そこには、「現代ではすべての会社がIT企業であるように、すべての人事部門のリーダーはテクノロジーリーダーである」と書かれていた。

そして日本も見渡すと、「グリーの藤本さんやクックパッドの庄司さん、ドワンゴの清水さんなど一流のエンジニアが人事の責任者を務めている現状があった」と伊藤さんは語る。

ワミィ株式会社 代表取締役 伊藤和歌子氏

同コミュニティのコンセプトは、バックオフィスの人たちのIT活用を考える場として、一方的な講演やセミナーではなく双方向のコミュニケーションが取れる活動にしていきたいという。

従って、本イベントは講演とパネルディスカッションに交流タイムが設けられていた。「エンジニアのキャリアパスとしての人事」というテーマであったことから、参加者の多くはエンジニアだった。

グリー藤本氏が語る「エンジニアのキャリアパスとしての人事責任者」

最初に登壇したのはグリーCTOの藤本真樹氏。講演テーマは本イベントと同じ「エンジニアのキャリアパスとしての人事責任者」。

_42a9464グリー株式会社 取締役 執行役員常務 最高技術責任者 藤本 真樹 (@masaki_fujimoto)氏

藤本氏の講演概要は以下の通り。

昨年末に発売された「WEB+DB PRESS 16周年記念号 Vol96」では、16周年記念特別エッセイ「私のキャリアチェンジ その道を選ぶまでに考えたこと」と題し、なぜ人事をやることになった経緯を書いた。

それを要約すると、
今日、ソフトウェアを利用しない、ソフトウェアに関わらない仕事などほとんどない(そしてそれは増える一方である)。
なのでソフトウェアエンジニアリング観点でのアプローチが許されるのであれば、なんでも多分楽しい(はず)
人事もしかり

つまり、ソフトウェアが関わる仕事であれば、なんでも面白いと思えるということ。

しかし、こう思えるのは38歳という年齢が大きく影響しているからだと考えている。もう人生半分くらい過ぎたし、残りの半分で何ができるかを真剣にと言うか切実に考えるお年頃になった。

手段よりも、どんな問題をどれだけ解決できるが大事だという気持ちになっているというのが正直なところ。つまり10年前ならこうは考えなかったかもしれないということだ。

そもそも論として、担当が固定され続けるのはよくないし、面白くもないと考えていた。ローテーションされて違う視点で業務、組織が見直されること自体には意味があると思っている。それによってなんとなくやっていたことが見直されたりもするし、刺激もあったりするからだ。

基本的に楽をするために全力を尽くすほうだし、その観点からエンジニアとしてのサポートを強めることで、人事の仕事がもっと効率化できる。

人事に限らないかもしれないが、人事担当者が人事の仕事そのものをしている時間はそんなに多くない(かもしれない)。集計をしていたり、社員データベースを整備したりということに時間を費やしている。

そういった人事の本来の業務ではない部分をエンジニアがサポートを強めることで、機械化できるのではと考えた。

これはミクロな視点かもしれないが、エンジニアリングの観点から人事を見直すのは面白そうだし、会社にとってプラスになることは少なからずあると思ったからだ。

例えばFacebookのリクルーティングサイトでHRの募集方向を見ると、人事と行ってもいろいろなジョブがある。

そのうち、エンジニアリングの知識が求められるモノは6職種。つまり今や「エンジニアリングのサポートなしにHRをやる時代ではない」とも言える。

実際のところで人事も見るようになりやったことは、何のために人事があるか、という人事のミッションの再確認と一貫性や透明性が大事というメッセージングだ。

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