国会事故調「信じられない、理解不可能」 政府の議事録未作成を批判
国会が設置した東京電力福島第1原発事故調査委員会(委員長・黒川清元日本学術会議会長)の第3回委員会が2012年1月30日、福島県双葉町民らの避難先である埼玉県加須市で開催された。井戸川克隆双葉町長は、黒川委員長ら国会事故調に対し「隠蔽や捏造には厳正な態度で究明をお願いする」と要請。また、原子力災害対策本部など東日本大震災に係る10組織で、政府の会議の議事録が未作成だった問題については「重要会議の議事録がないと国民に対して言うことは背任行為だ」と述べた。
その後に行われた記者会見で黒川委員長も、この問題について「まったく信じられない。理解不可能だ」と批判。政府に対しては「(議事録を)復元したものではなく、資料、メモなどあるものをすべてだしてほしいとお願いしている」と語った。
■黒川委員長とニコニコ動画記者(七尾功)との一問一答
七尾記者: 今回の原災本部党政府の一連の対策本部に関して、議事録が残されていなかったことに関して、町長から冒頭「背任行為だ」との発言がございましたが、この議事録がなかったことについてのご見解と調査への影響について、そして今後の対応についてどう考えていらっしゃるのか、教えてください。
黒川清委員長: これはまったく信じられないことですよね。まったく理解不可能だと私も思っておりまして、私ども委員会としては野田総理のほうにも是非協力いただきたいという最初のご挨拶をして、(野田総理から)「どんどんやってください」と言われておりますので、それに関する資料、メモなどを出してくださいということをお願いしているところでございます。
七尾記者: 政府の行う議事録の復元をもとに調査を行うのか、それとも委員会として独自に調査されるのか。
黒川清委員長: 請求しているのは復元したものではなくて、その際のメモとか資料あるものをすべて出してほしいということでお願いしています。
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 七尾記者の最初の質問部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv79140384?ref=news#3:56:04
(七尾功)
【関連記事】
福島第1原発3号機は核爆発した!? 政府、東電の見解は
原発事故調査・検証委員会が「中間報告」を公表
原発事故「最後の仕事として追究して」 山本太郎×田原総一朗 対談全文
「10メートル超の大津波」想定するも対策とらず 東電や保安院に「大変遺憾」と枝野長官
原発事故調・委員長、調査に手ごたえ「ヒアリングで初めて感じ取れる部分はたくさんある」
ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。