薄くてもスペックに妥協しないAndroidスマートフォン『MOTOROLA RAZR』発表会レポート
KDDIが2012年の新製品を発表した1月16日、モトローラ・モビリティ・ジャパンがこのラインアップに入っているAndroidスマートフォン『MOTOROLA RAZR IS12M』の記者発表会を開催しました。厚さ7.1mmと薄型ながら、デュアルコアCPUや大容量バッテリーを搭載し、アクセサリーによる拡張性も用意されている同製品の詳細をレポートします。
10.1インチのAndroidタブレット『MOTOROLA XOOM』、WiMAX対応のハイエンドAndroidスマートフォン『MOTOROLA PHOTON』を昨年リリースし、日本市場での再スタートを切った同社。第3弾となる『MOTOROLA RAZR』は、日本でも人気を博した携帯電話『MOTORAZR』のスマートフォン版となります。発表会では「スリムなのにハード」「スリムなのにパワフル」「スリムなのにクレバー」という製品コンセプトが披露され、それぞれのコンセプトが説明されました。
『MOTOROLA RAZR IS12M』は、約4.3インチ、QHD(960×540)の『SuperAMOLED Advanced』ディスプレー、約800万画素のメインカメラと約130万画素のインカメラを搭載します。CPUは1.2GHzのOMAP4430+MDM6600デュアルコア、バッテリー容量は1780mAh。Android OSのバージョンは2.3.6。
厚さは7.1mmですが、背面に鋼鉄の5倍の強度を持ち、防弾チョッキにも利用される『KEVLAR』ファイバーを採用。ディスプレー面にも『GORILLA』ガラスを採用し、「スリムなのにハード」を実現しています。表面は撥水(はっすい)コーティングが施され、防水まではいかないものの防滴の性能を持たせているとのこと。
「スリムなのにパワフル」というコンセプトでは、1.2GHzのデュアルコアCPUを搭載するほか、1GBのRAM搭載により快適なインタフェース操作やマルチタスクを実現していること、800万画素カメラに超高速シャッター、フルHD1080pのビデオ撮影機能、省電力機能『Smart Actions』の搭載を挙げ、薄型でもスペックに妥協がない点をアピールしていました。
「スリムなのにクレバー」というコンセプトは、省電力機能『Smart Actions』、スマートフォン機能と併用してパソコン(PC)のように利用できるソフト『Webtop』、自宅のPCにある音楽や動画にリモートアクセスする機能『MotoCast』により実現しています。
『Smart Actions』は、時刻や場所などのイベントをトリガにして、電池使用量を最適化する省電力機能。たとえば自宅にいる場合はWi-Fiに接続する、移動中のみBluetoothをONにする、寝ている時間帯はWi-FiとBluetoothをOFFにするなど、状況に応じた端末の設定ができます。プリセットの設定を選ぶことも可能。これによりバッテリーの持ちを30%向上できるとのこと。
『Webtop』は、『MOTOROLA PHOTON』でも搭載されていた機能です。本体を別売りの専用ドック『HDステーション』に設置すると、HDMI端子でテレビやモニター、USBコネクタでキーボードやマウスを接続可能。モニターにスマートフォン画面を映しながら、別に用意されたデスクトップ画面でファイル操作、ブラウザ、メールなどのアプリケーションをPCライクに操作できます。
『MotoCast』は、外部のサーバーを経由してスマートフォンとPCを接続し、スマートフォンからPC上の写真、音楽、動画、文書などにリモートアクセスできる機能。PC上のファイルはスマートフォン上でストリーミング再生されます。
『Webtop』で利用する専用ドック『HDステーション』や、モニターとキーボードが一体になったノートPC型ドック『Lapdock』は今後販売を検討中。『MOTOROLA PHOTON』の売りだったアクセサリーを組み合わせた拡張性は、『MOTOROLA RAZR』でも楽しめることになりそうです。
KDDIの発表会ではシャドーブラックを触ったので、こちらではグレイシアホワイトを触ってみました。背面の『KEVLAR』ファイバーがアクセントになり、洗練されたイメージとタフさが両立した見栄えになっています。ユーザーインタフェースの操作もスムーズで、薄さによりスペックが犠牲にされた印象は皆無。薄さを実現するために電池は取り外せない構造になっていますが、1780mAhの大容量バッテリーと『Smart Actions』により、交換用バッテリーを持ち歩く必要もなさそうです。
今回発表された2012年モデルの中では、唯一auでのみ展開する『MOTOROLA RAZR IS12M』。携帯電話『MOTORAZR』からのモトローラファン、薄さや個性を重視するユーザーには注目される端末になりそうです。
『MOTOROLA RAZR IS12M』主な仕様
サイズ:約W69×H131×D7.1mm
重量:約127g
連続通話時間:約580分
連続待ち受け時間:約220時間
OS:Android 2.3.6
ディスプレー:約4.3インチQHD(960×540)
カメラ:有効画素数約800万画素CMOS
インカメラ:有効画素数約130万画素CMOS
外部メモリー:microSDHCメモリーカード(最大32GBまで)
Eメール:対応
Cメール:対応
Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
Bluetooth:4.0LE+EDR
ワンセグ:非対応
赤外線:非対応
おサイフケータイ:非対応
カラー:シャドーブラック、グレイシアホワイト
参考記事:
【au発表会】スマートフォン2012年モデルはテンキー搭載の『INFOBAR』や『GALAXY S II WiMAX』『Xperia acro HD』など全5機種
https://getnews.jp/archives/162608
【au発表会】今回はこちらが主役? スマートフォンを皮切りにテレビやタブレットへも展開狙う新サービス『スマートパスポート』を発表
https://getnews.jp/archives/162875
ドック+『Webtop』でPCライクな利用もできるAndroidスマートフォン『MOTOROLA PHOTON ISW11M』
https://getnews.jp/archives/145477
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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