中国がリリースしたマリオカート丸パクリゲーム『Mole Kart』 AppStoreは例のごとく通過
中国の開発者がリリースした『マリオカート』の丸パクリゲームが話題になっている。『マリオカート』はカートゲームの王道を築いたゲームで、数々の亜流ゲームが存在する。『クラッシュバンディクーレーシング』に『モッドネーション』、古くは『ドラえもんカート』や『ボンバーマンカート』なども発売されている。
今回紹介するiPhoneゲームは完全にパクリと言っていい内容で、『AppStore』の審査を通過して250円という値段で販売されてしまっている。このゲームはiPhoneのゲームセンターに対応しており、他のプレイヤーとスコアを競うことも可能。そんなパクリゲーム『Mole Kart』のパクリ具合を検証するために実際に遊んでみることにした。
iPhoneということもあり操作は加速度センサーによる傾きか、タッチパネルでのハンドル操作となる。アクセルはオートでブレーキのみマニュアル。ドリフトはブレーキ後に可能となるようだ。最初に遊んだコースだが、『マリオカート7』で見たことあるコース……。これはまんま過ぎて笑えない。そのままコースを走って行くと見慣れたハテナブロックが出現し、これに触れるとアイテムルーレットとなる。これも『マリオカート』初代からある仕様だ。ここももちろんパクリ。そして出現したアイテムも、自分以外のライバルを雷で小さくするアイテム、自分の周りをグルグル回ってガードしてくれるアイテム(甲羅のようなもの)、ロケットに変身してコースを突っ切るアイテム(キラー)などまんま過ぎる。
しかし肝心のゲーム内容は挙動がおかしく、ジャンプ時や着時後にカートがピタっと止まる仕様があるため、萎えてしまう。それ以外にも操作性が悪かったりとオリジナルの『マリオカート』の足下にも及ばないレベルである。例え250円でもこれはパクリは所詮パクリであった。
『マリオカート』のパクリゲームといえば今回に始まったことではなく、過去には韓国のメーカーも同様に類似ゲームをリリースしていた。『カートライダー』という作品で、今回のように『マリオカート』そっくりな内容の物。大手のオンラインゲームメーカー、NEXONが2004年にリリースしていたゲームで、韓国以外に台湾、タイ、中国などでサービス展開されていた(日本ではサービス展開されず)。任天堂はこの作品に対して訴訟に踏み切ることはなかった。今回中国メーカーが開発した『Mole Kart』はカートライダー』よりも類似しており、訴訟に踏み切る可能性は大いにあり得る。なお『YouTube』に公開されていた『Mole Kart』の動画はNintendo of Americaの申し立てにより削除されている。
そろそろ『AppStore』からも消えるかもしれない。
Mole Kart – Shanghai Taomee Network Technology Co.,Ltd.
※この記事は、ガジェ通ゴールドラッシュの「ソル」が執筆しました。[リンク]
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。