ギリギリで生きる者たち。人はなぜ危険地帯へ行くのか?
世界一安全な国、日本。電気が通り、蛇口をひねれば綺麗な水が流れ、歩いて5分のコンビニは行きたい時にいつでも行ける。落とした財布も結構な確率で返ってくる。
なのにあえて、何もかもが日本より不便でかつ危険な場所に旅立つ人たちがいます。開発途上国へ支援活動に行く人たちです。
単刀直入に聞いてみた
日本には健康で文化的な生活を営める環境がほぼ約束されています。なにもわざわざ、ここよりも悪い環境の中で暮らさなくても。
そんなわけで、長きにわたり東南アジアでNGO支援活動に携わっている友人にちょっと聞いてみたのです。「なんで途上国で暮らすんですか?」
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やりがい
最初は「海外で生活したかった」、という単純明快な理由だったそう。だけど活動を通して、国造りのお手伝いに直接関わっているという実感が、やりがいへと変わったそうです。なるほど確かに、インフラ整備などは現地の政府高官との関わり合いが必須ですし、一つ一つが大きな仕事であろうことは容易に想像できます。これは殆どが「間に合ってます」状態の先進国では、そう簡単にできない経験でしょう。
ほかには?
日本になくて途上国にあるもの
「金はないけど団結力はある」そうです。
例えば子供。日本では電車内などで子供が騒ぐとどうなるでしょう? うるさいなぁ、親は何をしているんだ、早く静かにさせろ、こっちは仕事で疲れているんだ、と言わんばかりの冷たい視線が刺さります。しかし途上国では、周りの大人たちが子供をあやし始めるのだそうです。親にとっては本当に救われる思いでしょう。子供は、社会全体で育てるのです。
ほかには?
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光と影
「楽観的価値観がある」そうです。これは外国へ旅したことのある人なら共感できることかもしれませんね。「働きすぎて死ぬこと」を日本人は「過労死」と名付けましたが、それがそのまま「karoshi」として世界で広く認識される言葉になったことは、大変悲しい事実です。「満員電車が嫌だった」のも、海外で働くことを決めた理由の一つだったとか。
・・・なるほど。今日の文明は、経済成長に莫大な労力を費やした恩恵であり、その眩しい光には、終わらない仕事や、失われた思いやり、という名の黒い影ができていたのですね。
最後に聞きました。「もう日本には住めなさそうですか?」
あっけらかん
「やーでも日本はいいよね、最近頻繁に帰ってる。電車とかすごいし。結局、隣の芝は青く見えるというか、ないものねだりなんだと思うよ」。
海外に住むと、とかく母国との比較論になりがち。ですが、どの国にも目の覚めるような魅力と、目を背けたくなる醜さが混在しています。どちらか選ぶのは無理だしその必要もない。「ギリギリで生きる者たち」、実は「バランス良く生きる者たち」なのかもしれません。
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