屋台がお店の中に!? ビルの1Fに屋台を突っ込んだ「博多屋台 めでたい屋」が警固に誕生!【福岡・警固】

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屋台がお店の中に!? ビルの1Fに屋台を突っ込んだ「博多屋台 めでたい屋」が警固に誕生!【福岡・警固】 f:id:mesitsu_lb:20161208155115j:plain

福岡にUターンしてきて気が付いたのですが、福岡市内の繁華街はとても歩道が広いのです。

新宿や渋谷といった繁華街の歩道と比べると、博多駅周辺や天神の歩道は明らかに広くて通りやすいんですよね。天神ビッグバン計画の一環として、新しいビルが歩道からセットバックして建てられているというのも一つの理由だと思います。

そしてもう一つ。福岡の歩道には、夜になると屋台が出るからその分広いのだという説に1票入れたいメシ通レポーターの桂です。こんばんは。

福岡を代表する食文化の一つである「屋台」。

老若男女が肩を寄せ合い酒を飲みかわしながら語らう風景は、福岡ならではと言えるでしょう。しかし、そんな屋台にも実は大きな弱点があります。それは悪天候。

小雨程度なら大丈夫ですが、大雨や台風ともなるとお店を出すことができず、たまたまその日に博多に遊びに来た人はせっかくの屋台文化を体験することなく帰ってしまうことになります。ちょっともったいないですね。

そんな屋台文化を天候に関わらず体験できたらいいな~という思いが届いたのか、2016年9月に新しくオープンしたこの「博多屋台 めでたい屋」は、ビルの1Fに屋台をそのまま突っ込んでお店にしてしまったというありそうでなかったコンセプトのお店です。

早速お邪魔してみましょう!

天神からも赤坂からも歩いて行ける距離

少しわかりにくい場所にあるお店ですので、まずは天神からの道順をご案内しておきます。国体道路に出て警固方面にまっすぐ歩いてください。

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天神西通りの突き当りの交差点も超えてさらにまっすぐ進みます。

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左手にコンビニが見えてきますので、その信号を左に曲がってください。通称:上人橋通りですね。

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上人橋通りに入って50メートルほどで右手に入る最初の道があります。スポーツショップと焼肉店の間の細い道です。その道を入ってすぐの右手に「博多屋台 めでたい屋」があります。

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お店の中には屋台が2台!?

今回取材させていただいたのは開店前の時間帯です。開店と同時に多くのお客さんが押し寄せる人気店なので、開店後の取材が難しく、特別に夕方4時から取材用に開けていただきました。感謝です。

お店の中にはこの通り、屋台が2台分まるまる突っ込まれています!

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1つの屋台あたり12~15名座ることができますので、大体30名弱で満席となるくらいのスペースです。もちろん、椅子も屋台で使っているものをそのまま使用。

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このようにしっかり車輪もついており、天神や中州にある屋台と何ら変わりはありません。街中の屋台と異なる点と言えば、冷暖房完備である点、そして……

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お店の奥にきれいなお手洗いが完備されている点ですね。

つまり、屋台でありながら、暑さ寒さはもちろん雨風もしのげる環境。これはすなわち普通のお店と同じように快適に食事を楽しむことができる屋台空間ということです。

もちろん、この環境の違いは提供する食事のメニューの違いにも反映されています。

生ものが出せる屋台!?

食事をいただく前に、お店の竹山さんにお話をうかがいしました。

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──随分と思い切った発想ですね。

「やはり福岡と言えば屋台です。実は知り合いに屋台職人(屋台を製作する職人)がいて、実際に屋台を造ってもらったのですが、ご存知の通り屋台というのは許認可事業なんですね。なので路上で営業するには非常に煩雑な手続きが必要。しかも枠が決まっているので新規参入はハードルが高いのです。であればいっそのことお店の中に屋台を入れてしまおうという発想に至りました」

──という事は、このお店にある屋台は街中にあるものとまったく同じ造りなんですね。

「そうです。折りたたんでコンパクトにできますし、車輪もついているので動かせます」

──とはいえ、屋台では出せないメニューがあるとか?

「屋台では衛生上刺身などの生ものが出せません。しかし、このお店は屋台の形をした飲食店なので、生ものが出せますよ。他にもビールは瓶ではなく生ビールをお出しすることもできます」

──冷暖房があるのはありがたいですね。

「夏や冬は無いと不快ですからね。気候のいい時期は入り口を開放してまさにザ・屋台の雰囲気を楽しんでもらうこともできます」

──普段のお客さんはビジネスマンが中心ですか?

「ビジネスマンの方も多いですが、男女比は半々です。女性グループの方も多いですね。夜中の3時までやっているので、1次会から3次会、4次会まで使っていただいてます」

※福岡の屋台に馴染みのない方は意外かもしれませんが、女性が屋台に入ることはここ福岡では珍しいことでもなんでもありません。”屋台=酔っ払ったビジネスマンが飲んだ後にラーメンを食べて帰る場所”というイメージは当てはまらないのです。

早い時間帯には「ほろ酔いセット」がおススメ

さて、そろそろ喉も乾いてきたし、インタビューも終わったし、恒例のアレ、いっときますかっ!

「すいません、とりあえずビー……っと待った。これは何?」

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これ、結構お得じゃね?

料理3品と生ビールでこの値段は、今宵のスタートとしては申し分ないではありませんか。

「すいません、とりあえずほろ酔いセット、飲み物は生ビールでっ!」

鯛の刺身と大ぶりの牛すじ煮込みがたまらん!!

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▲ほろ酔いセット(1,200円)

刺身ですが、本日は鯛(タイ)の刺身とのこと。薄切りにしてごまだれで出てきました。

ではさっそく今宵の晩餐を始めるとしましょう。いただきます!

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まずは鯛の刺身から。薄く切られている割に歯ごたえがあり、ぷりぷり感とごまの香りとうまさが口の中に広がります。あわせて、屋台で刺身を食べているという高揚感と背徳感が一緒になって胃におさめられていきます。うん、うまい!

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牛すじ煮込みはひとつひとつの筋が大ぶりで、コリコリした歯ごたえと九州独特のやや甘い醤油の風味が絶妙にマッチしており、これだけでビール2杯はいけます。ていうか2杯いきました。

ポテトサラダもスタンダードな味付けで美味しかったです。

さて、ウォーミングアップ終わり! 次行ってみましょうか!!

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メニューを見てみると、ふと目が留まったのが「青唐明太子」と「ベビーハム」の2つ。お店の竹山さんに聞いたところ、どうやらベビーハムはお客さんからの要望でアレンジした裏メニューがあるらしいのです。ということで、この2つを追加でオーダー。

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▲青唐明太子(600円)

通常、明太子と言えば赤唐辛子ですが、これは青唐辛子を使った明太子です。違いはピリカラ度。青唐辛子の方が少し刺激的で酒に合うのだとか。つまり、これを食べると酒のオーダーが増えるというお店の策略ですね!?

その策略乗った! 生ビールもう1杯ください!

どうやらお店の狙いはずばり当たっているようです。この明太子、絶妙のつぶつぶ感とピリッと来る辛さがめちゃくちゃ美味しいです。もしかしたらビールよりも芋焼酎のお湯割りが合うかも?

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▲ベビーハム(480円)

続いて出てきたベビーハム。これは卵とじ? いや違う。何か下にあるぞ。

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おお、キャベツではありませんか!

キャベツ+ハム+卵+ケチャップ+マヨネーズ。これは美味しくないわけがないでしょう! ドロッとした卵の黄身がこれまた最高なんですよね~。うん、うまい。

よし、まだまだいけるぞ。次は寒い時期に最も似合う屋台メニューといえばこれ、おでんですよね。

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▲おでん 3品(450円) ※1品 150円から単品オーダー可能

あ、その前にすいません、生ビールもう1杯ください!

博多ならではのおでんの変わり種を3品

東京で勤務していた時代、おでんを食べに行くことは何度もありましたが、この種を提供しているお店はなかったです。それは餃子巻きとごぼう天と丸天。

餃子巻きですが、餃子を1個衣で包んであるやつ。これ、だしがしみ込んでてめっちゃうまいんですよ。

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食べるとこんな感じで、中に餃子が入っているのがお分かりいただけるでしょうか。

餃子の中からおでんのだしがじゅわ~っとしみ出してきて、味は違いますが小籠包みたいなテイストです。

博多のおでんの定番として大人気でして、あれば必ずオーダーしますね。大好きです。これを考えた人に抱きついてお礼言いたいくらいです。多分嫌がられますが。

このおでんだけでビール3杯いけますね。

……いや。さすがにもう止めておきます。もう飲めません。

なのでこの後は焼酎にします。

裏メニューもあるので気軽に話しかけてみよう

お店のコンセプトが屋台であるため、メニューにない食べ物も材料があれば作っていただけるとのこと。

実は取材中気になっていたのが……

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このフルーチェの山だったり、所狭しと並べられたSPAM缶だったり、

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これらのワンカップの日本酒だったりするわけですが、これらも言えば出してくれるそうです。

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屋台と言えば見知らぬ人や大将とのコミュニケーションを楽しむ場所。メニューだけでなく、いろいろな語らいが生まれ、いろいろな出会いがある場所です。

営業時間も長いので、0次会でも1次会でも2次会でも3次会でも大丈夫です。軽い気持ちでちょっとのぞいてみて、楽しく盛り上がっている語らいに飛び込んでみるのも一興ですね。

お店情報

博多屋台 めでたい屋

住所:福岡県福岡市中央区警固1-15-53 エリーナプラザ天神南103号

電話番号:092-791-6300

営業時間:18:00~翌3:00

定休日:不定休

※本記事は2016年11月の情報です。

※金額はすべて消費税込です。

書いた人:桂浩一

桂浩一

1968年生まれ。福岡出身。東京で就職するも福岡の味が忘れられず、何のあてもあなく退職してUターン。 現在フリーライターとして活動中。メシと酒とホークスをこよなく愛する自由人。 一応、人事組織コンサルタントみたいなこともやっているが本業は食べ歩きと思っている。

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