京都人も納豆を愛す? 一休さんゆかりの「大徳寺納豆」【京都】

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京都から流れ流れて東下り、それでも京都人気質が抜けない「いけず」ライター藤井でございます。

さて、納豆というと「関西人は毛嫌いしている」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。

ですが、京都には古くから地元ブランドの糸引き納豆も存在しています。さらに、京都には愛すべきもうひとつの「納豆」があります。

それが、今回ご紹介する「大徳寺納豆」なのです。

お茶請け&お茶漬けに

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大徳寺は京都市の北部、紫野の地にあるお寺で、かの一休禅師も住持を務めたことで有名です。「大徳寺納豆」はその門前で室町時代より連綿と作り続けられており、製法は唐よりもたらされ、他ならぬ一休禅師が大徳寺に伝えたとされています。

「大徳寺納豆」は糸引き納豆とは全く違い、煮た大豆にはったい粉(大麦を炒ってひいた粉)をまぶして麹菌で自然発酵させ、熟成と天日干しを繰り返した手間のかかるもの。その味は塩辛さの中にもろみや赤味噌に似た濃厚な風味が感じられます。

類例の食品としては各地の門前で作られる「寺納豆」の数々や、浜松名物「浜納豆」、源流を同じくする中華食材「豆鼓(トウチ)」がありますが、そのコク、うまみ、香りにおいてやはり「大徳寺納豆」が一歩抜きん出ていると言わざるを得ません。ええ、京都人ですから。

ここでは、「大徳寺納豆」の老舗のひとつ「大徳寺納豆 本家 磯田」の商品をお借りして、「大徳寺納豆」のさらなる楽しみ方をご紹介しましょう。

味わい方の定番といえば、やはり「お茶請け」でしょうか。日本茶から煎茶まで、実によくマッチする風味です。

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さらに意外に美味しいのがお茶漬け。熱い緑茶をすすりながら「大徳寺納豆」を少しずつかじれば、お口の中にうまみのワンダーランドが広がります。

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我が家では粗く刻んだ「大徳寺納豆」をお茶漬けにして食べるのが定番でした。これがまたシンプルだけど飽きが来ない! 他の地方のみなさん、京都を訪れて「ぶぶ漬けでもどうどす?」と言われても、具が「大徳寺納豆」なら本当に歓迎されているので遠慮なく食べましょう。

料理の隠し味からトッピングまで

「大徳寺納豆」の使い道はそれだけではありません。「大徳寺納豆」は優秀な調味料、隠し味としても重宝します。刻んだ「大徳寺納豆」を料理に混ぜ込むことで、煮物にも炒めものにも独特のコクを加えることができます。

本家 磯田の公式ホームページでは、なんと「ピザにトッピングして焼いても美味しい」と紹介されています。

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▲「大徳寺納豆 本家 磯田」公式サイトより、大徳寺納豆の活用例

この「大徳寺納豆ピザ」は以前実際にやってみたんですが、ちょっとアンチョビのような風味でなかなかイケました。

また、「大徳寺納豆」をすりつぶしてペースト状にしておくと、ちょうど豆鼓醤(トウチジャン)のような使い勝手のいい調味料になります。味噌汁に少し入れてコクを深めたり、麻婆豆腐などの中華料理にひと味加えるのに大活躍します。

お酒のつまみにも!

また、お酒のお供としても「大徳寺納豆」は抜群です。千枚漬で巻いて供するなんてオサレな食べ方もありますが、そのままかじるだけで日本酒も焼酎もビールも進む進む。

で、ここで個人的にイチオシしたいのがですね、これ。

「大徳寺納豆」と赤ワイン!

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意外な組み合わせと思われるかもしれませんが、さにあらず。

「大徳寺納豆」のうま味と渋みが、赤ワインのタンニン成分と絶妙なマリアージュ!

考えてみれば、「大徳寺納豆」はチーズと同じ発酵食品。ワインとチーズがアリで「大徳寺納豆」がナシなどということはないのです。ぜひフルボディのワインでお試しください。

スイーツ系とも相性抜群!

ぜんざいやお汁粉に塩昆布がついてくるように、少量の塩気は甘さを引き立てます。「大徳寺納豆」もまたしかり。甘いものに添えることで、理想的な箸休めとなります。

「大徳寺納豆 本家 磯田」では、干菓子に大徳寺納豆を入れた「三彩」「式部」「天正の甍」というオリジナル商品を揃えています。これが、上品な甘さを「大徳寺納豆」の塩味がキリッと引き締めて非常によい塩梅なのであります。

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と、ここでまたワタシがご提案する意外な組み合わせがあります。それは……

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パッと見、チョコチップかなにかをトッピングしたように見えますが……

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バニラアイスクリーム with 大徳寺納豆トッピングだ!

……引いてます?

いくらなんでもそりゃないだろって思ってます?

だまされたと思っていっぺんやってみてください! 「大徳寺納豆」の塩味を乳脂肪がやさしく包み込み、香ばしい風味がほのかに鼻に抜ける……いやほんとです。(なお、「だまされた」と思った場合の責任は取りませんのであしからず)

「大徳寺納豆」を始めとする各種商品は、「大徳寺納豆 本家 磯田」の公式ホームページからお取り寄せすることが可能です。ぜひ一度、京都人が愛してやまない万能食品「大徳寺納豆」を試してみてはいかがでしょうか。

お店情報

大徳寺納豆 本家 磯田

住所:京都府京都市北区紫野下門前町41

電話番号:075-491-7617

FAX:075-491-7618

営業時間:9:00~19:00

定休日:無休(元日を除く。1月2日、1月3日は午後より営業)

ウェブサイト:http://www.honke-isoda.com/

※金額はすべて消費税込です。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

書いた人:ふじーひろし

ふじーひろし

母のいけずな京都人魂と父のメカ好きの遺伝子を9:1で受け継ぐロートルライター。つまり9割めんどくさい京都人。

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