【この世界の片隅に】 1ヵ月で上映館3倍越え、遂に松竹本丸でも公開決定!

main_2283_690_388

クラウドファンディングで出資を募り、制作されたアニメーション映画『この世界の片隅に』が、12月24日(土)から松竹系・新宿ピカデリーでも上映されることが決定した。

異例中の異例、封切り1ヵ月後に増え続ける上映館

通常、映画の公開は各系列の基幹となる映画館から始まり、週末興行成績で品定めされ、上映期間が決められていく。封切り後2週間が最も上映館が多く、徐々に減っていくのが通例だ。

しかし、『この世界の片隅に』はその真逆を行っている。11月12日公開時点での上映館は63館。大手作品のような大規模な宣伝も行えていないにも関わらず、その卓越した作品性が口コミで広がり、2週連続で観客動員TOP10入りしたところから全国の映画館がこぞって参入を表明し、12月19日時点で当初の3倍を超える192館での公開が決定している。

konosekai

意思決定の早かった東映、松竹はクリスマス公開

大手映画会社の中で、いち早く上映を決めたのは東映だ。封切り3週間後の12月3日(土)に直営館である丸の内TOEIでの上映を開始。そして遂に、松竹もクリスマス商戦の肝となる12月24日(土)から松竹系本丸とも言える新宿ピカデリーでの公開を発表した。一方、年明けまでに『君の名は。』を売り尽くしたい東宝は予期せぬライバルの出現に警戒態勢。都心部のTOHOシネマズでは当面『この世界の片隅に』が上映されることはなさそうだ。

邦画当たり年の締めくくりに相応しい名作、劇場で評価を

2016年は『シン・ゴジラ』等の大手系から『湯を沸かすほどの熱い愛』等の独立系まで、多くの名作が輩出されたまさに”邦画の当たり年”だった。『この世界の片隅に』はその締めくくりに相応しい、映画史に残すべきアニメーション映画の傑作だ。しかし、従来の業界構造で言えば、恐らく日本アカデミー賞を取ることはないだろし、テレビ放映されることもないだろう。是非、多くの方が劇場に足を運び語り継ぐことで、観客の”記憶に残る作品”にして欲しい。

◆ 映画『この世界の片隅に』ホームページ [リンク]
◆ 画像提供:「この世界の片隅に」製作委員会

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 荏谷美幸) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 【この世界の片隅に】 1ヵ月で上映館3倍越え、遂に松竹本丸でも公開決定!
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。