どれだけオトクになるの? エコジョーズの威力
日増しに朝晩の冷え込みが強くなり、家に帰ってからお風呂に入る時間が待ち遠しくなる季節。その至福のひとときを支える給湯器が交換時期を迎えたり、2017年4月からのガス自由化が気になっていたりで、省エネタイプの給湯器への買い替えを検討している人もいるのでは? そこで最新の給湯器に交換するとどんなメリットがあるのか調べてみた。
「エコ○○」という名称が多いが、何がどう違う?
最新の給湯機能のある設備の名称には、頭に「エコ」がついて省エネタイプであることを主張するものが多い。しかし、それが逆に「エコがついていれば、どれを選んでもいい」という誤解を生み、いざ購入の段階になって自宅に設置できないというのが分かって慌ててしまうことになりかねない。
そこで、現状「エコ」のつく給湯機能付きの設備を下記にまとめてみた(エネファームは名称に「エコ」がつかないが、給湯機能を備えた省エネ設備として取り上げている)。【画像1】「エコ」のつく給湯機能付きの設備(筆者作成)
このように、給湯のみを行うのはエコジョーズとエコキュート、発電もできるのがエネファームやエコウィルだ。使用するエネルギーもエコキュートが『電気』、それ以外の3つは『ガス』と違いがあるほか、貯湯ユニットがあるかないかの違いもある。
もちろんそれぞれ高い省エネ性能を備えているのは上記のとおり。例えばエコジョーズの場合、従来品と比べて給湯だけなら年間約9000円、給湯と床暖房を組み合わせた場合は約1万4000円節約できる(※)
なお導入価格は、ガスを使う給湯設備で比べると、エコジョーズ < エコウィル < エネファームという順に高くなる。
※従来品との比較や、給湯と床暖房を使用した場合の比較は東京ガスによる試算。【試算条件】木造戸建住宅120m24人家族の一例 給湯負荷18.0GJ/年間 床暖房負荷12.7GJ/年間 ガス料金は「暖らんぷらん」家庭用ガス温水床暖房契約+エコ割(東京地区等)の平成28年9月時点の原料価格に基づく税込金額。●使用量によって節約金額は異なる。●「暖らんぷらん」等の適用は、東京ガスブランドの機器に限らない。●群馬南地区には「暖らんぷらん」等割引制度はない【画像2】図はエコジョーズと従来型給湯器との比較。従来は給湯器の外に出していた排気を使って、最初に水を温めることでお湯が沸きやすくなり、排気ロスを20%から5%に低減している(画像提供/東京ガス)
今の給湯器と入れ替えるなら貯湯ユニットの有無が重要に
違いが分かったところで、どれを選ぶかだが、給湯機能だけを求めるならばエコジョーズやエコキュート、発電機能も欲しいならエネファームやエコウィルということになる。
ただし、もう一つ注意したいことがある。それは貯湯ユニットの有無だ。表で示したように、エコジョーズ以外は貯湯ユニットを必要とする。一戸建てをこれから建てるのであればそのスペースをあらかじめ用意すればいいが、既存の戸建てやマンションで、すでにある給湯器に変えて導入する場合は、貯湯ユニットを設置するスペースを新たに確保する必要があるということだ。【画像3】写真はエネファームの設置イメージ。右の燃料電池ユニット・貯湯ユニットと、湯切れを防ぐバックアップ用としてエコジョーズ(左)を用いる場合の例(画像提供/東京ガス)
エコジョーズの導入で気をつけたいポイント
貯湯ユニットがなく、従来からある給湯器とほぼ同じサイズのため、既存の一戸建てやマンションに導入しやすいエコジョーズだが、さらに細かく見るとさまざまなバリエーションがある。
まず、設置場所が屋外か屋内かで選ぶエコジョーズが異なる。また屋外タイプでも地面に置くのか壁掛けかなど細かく分かれている。既存の給湯器はどのタイプなのかを確認するなど、自宅のどこにどう置くのかを決めておこう。
次に、同時給湯がどれだけできるかという給湯機能を選ぶ。給湯器のお湯をつくる能力は「号」で表されるが、号数が小さいほど給湯能力が小さくなる。小さい号数ではキッチンと浴室で同時にお湯を使うと、お湯が細って(吐水量が減って)しまう。目安としては4人家族なら24号がオススメだ。【画像4】上記表は冬場における給湯能力の目安を表したもの(5℃の水道水を43℃に沸かす場合)。例えば24号なら同時に約17L程度まで給湯可能で、これなら浴室でシャワーを使っているときにキッチンで洗いものをしても大丈夫なレベル(画像提供/東京ガス)
またイマドキの給湯器はスイッチを押せば自動で設定した水位までお湯をはってくれ、浴槽内の湯温のムラがないのでかき回す必要もないし、自動で保温するほか追い焚き機能もついている。
さらに使用していて湯量が減った場合に自動で足し湯してくれる機能を備えた「全自動タイプ」もある。一人暮らしなら「自動」で十分だろうが、家族なら「全自動」のほうが最後の人が入浴前に足し湯をする手間が省けて便利だ。
エコジョーズをはじめ最新の省エネ給湯器を導入すれば光熱費の節約になるだけでなく、最新機能でより快適に過ごすことができる。設置場所と自分が求める機能を見極めて、自宅にピッタリあった給湯設備を選ぼう。取材協力:東京ガス
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