カーテン? それともブラインド? 窓まわりのアイテムの選び方とは
窓まわりにつけるカーテンやブラインドなどのアイテム。その種類は幅広くデザインもバラエティに富んでいることから、どうやって選んでいいか分からないという人も多いのではないでしょうか。最終的には、気に入ったものを選ぶにしても、それぞれのメリット・デメリットは知っておきたいところ。そこで、カーテンやブラインドなど窓まわりのアイテム専門店「ファンテックス」の藤原佳紀さんに、違いを教えてもらいました。
カーテン、ブラインド、ロールスクリーン、シェード…、それぞれのメリット・デメリットは?
今回は、よくインテリアショップでも目にするカーテン、ブラインド、ロールスクリーン、シェードについて、比較をまじえつつ見ていきましょう。ちなみに、こういった窓まわりの装飾品は、「ウィンドウトリートメント」と呼ぶそうです。
■カーテン
◯メリット
「最も評価できるのは『扱いが簡単なこと』です。現在、国産メーカーのカーテンの9割は家庭で洗えるものなので、手軽に洗濯することができます。レールから外すだけなので着脱も簡単ですし、変えたくなったら商品を買いかえればいいだけ。価格も比較的リーズナブルです。すべての窓まわりのアイテムのなかで、低価格のカーテンレールとレース、ドレープ(厚手のカーテン)の組み合わせが、もっともコストを抑えられるプランの一つになります。また、カラー、デザインはもちろん、縫製スタイルやアレンジを含めるとアイテム数は無限にあるなかから選べるので、ブラインドとは異なる魅力です」(藤原さん、以下同)
◯デメリット
「カーテンは横に開くため両サイドにカーテンがたまり、モサッとしてしまい、その分窓が狭く感じられてしまいます。間取りにもよるのですが、寝室や子ども部屋など比較的狭い空間では、ベッドやデスクなどが窓の前に配置され、カーテンの開け閉めがしにくかったり邪魔に感じたりといったことがあるかもしれません」【画像1】一番スタンダードなものがカーテン。レースとドレープのダブル使いがメジャー(画像提供/リリカラ)
■ブラインド
◯メリット
「ブラインドは、一台でドレープとレースの二役ができます。つまり、光と視線を同時に調整できる点で、他のアイテムより優れているといえるでしょう。デザインもおしゃれなものがそろっています。カーテンのようにモサッとしないので、窓まわりがスッキリとします。また、ひもやチェーンの上げ下げで操作ができるので機能的です。ちなみに、ブラインドを厚手のカーテンのように窓側に使用して、レースカーテンを部屋側の手前に掛けるスタイルもはやっています」
◯デメリット
「掃除が若干面倒かもしれません。水平に羽根が連なっているので、すぐにホコリがたまってしまいます。また、羽根の途中にはひもがついているので、一気にスーっと掃除できず、少し工夫が必要です」 【画像2】スタイリッシュな印象のアルミ製のものから、木製の温かみがあるものまで、さまざまなデザインのブランドが増えている(画像提供/タチカワブラインド)【画像3】異なる素材のウィンドウトリートメントを組み合わせることで、部屋の表情も変わってみえる(画像提供/トーソー)
■ロールスクリーン
◯メリット
「シンプルな見た目が最大の特長ですが、ロールスクリーンの生地を巻き取ると10cm弱くらいに納まるので、どのアイテムより一番コンパクトに収納できます。窓まわりをなるべくごちゃごちゃさせたくないのであれば、ロールスクリーンが一番です。昼間用のレースとの使い分けができないので基本的には曇りガラスなど、視線が入らない窓での使用がおすすめです」
◯デメリット
「シースルーから遮光まで選べますがシングルでつけるのが基本で、ダブル使いが難しいため、調光と目隠しが同時にできません。網戸にしたいときなどは上げると外から丸見えになってしまいます。ただ、ロールスクリーンの遮光ができる厚手の生地とシースルーの生地が重なっているダブルタイプやブラインドのように調光ができるタイプも登場しています。遮光ができる厚手の生地とシースルーの生地が重なっているのもあります」 【画像4】スッキリとスマートな印象のロールスクリーンは美容室やレストランでの使用率が高いそう(画像提供/ニチベイ)【画像5】ひとつで光の入り具合を2段階調整できる優れモノなロールスクリーンも(画像提供/ニチベイ)
■シェード
◯メリット
「カーテンの生地が使えるということが一番のメリットではないでしょうか。リビングの窓にはバルコニーに出入りしやすい横開きのカーテンを採用している人が多いと思いますが、同じ部屋にカーテンをかけられない小さい窓があるとロールスクリーンなどを使用せざるを得ず、インテリアがまとまりません。その点、シェードならカーテンとまったく同じ生地でつくることができるので、空間に統一感がでます。厚地とレースがひとつになっている『ツインシェード』というアイテムはカーテン同様の使い方もできます」
◯デメリット
「お値段がカーテンより高いです。洗濯や生地交換はカーテンより面倒になります。風を通しているときは下の部分についているボトムバーが窓枠に当たってしまいます」 【画像6】正式名称「ローマンシェード」と言い、カーテンの生地を使い上にたくしあげられるタイプのアイテム。下ろしている状態だとロールスクリーンのような見た目になる「プレーンシェード」というスタイルが一番人気(画像提供/タチカワブラインド)【画像7】厚地のドレープと薄地のレースを両方セットして、それぞれを独自に昇降できるツインシェードも人気(画像提供/トーソー)
一長一短を吟味し、ライフスタイルにあわせたチョイスを
また、窓まわりで気になるのは断熱についてですが、どれが一番優れているのでしょうか?
「断熱は裏地付きカーテンがおすすめです。冷気は裾から入り込むのでカーテンの裾を長めにつくることも効果的です。また、カーテンボックスやサイドのリターン仕様なども併用すればさらに効果が高まります。ほかにも、表地と裏地の間にさらに中綿を挟んだタイプもあり、これは空気層が二重になるので、断熱性が突出して優れているといえるでしょう。また、最近は『ハニカムスクリーン』というタイプのスクリーンも人気。ハニカムとは蜂の巣のことですが、まさに蜂の巣に似たような空気層があるスクリーンになり、夏は冷房効果、冬は暖房効果が見込めます」【画像8】蜂の巣のような形状がユニークなハニカムスクリーン。日が強く差し込む窓や、北向きの窓にもぴったり(画像提供/トーソー)
「どのアイテムにも、メリット・デメリットがあります。そのため、何を優先して選ぶかという選択が必要になってきます。ライフスタイルなどにあわせて決めてください」と藤原さん。それでも、どうしても悩んでしまう時はカーテン専門店や、ホームセンターなどでプロの意見を求めてみるといいかもしれません。●取材協力
・ファンテックス
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