「北沢小西」というビールマニアの楽園がある【クラフトビール】
今や時代はクラフトビール! 空前のムーブメントが巻き起こってから、かれこれ数年の時が流れ。今やこの冷めやらぬ熱気が通常運転と言えるほど。2016年もクラフトビール人気は続いています。
……なーんて書いていますが、実は私クラフトビールにぜんっぜん詳しくありません。むしろ「普通のビールとどう違うの? てゆーか、なにそれおいしいの?」レベル。しかし、巷で話題というならば、いっちょかみしておきたいというのも本音。
「クラフトビールの魅力を、今さらながら知っておきたい!」
そんな私がクラフトビールに親しめるお店はないのかしら、と探してみたところ。
あったのですよ、これが! それが、下北沢にある酒店「北沢小西」。
一見ごくごく普通の酒店なのですが、実はここ、
知る人ぞ知るクラフトビールの聖地!
国内外のクラフトビールを随時160種類扱う、その筋ではちょっと名の知れた酒店なんです。
そもそも「クラフトビール(Craft Beer)」とは、小規模な醸造所でつくられているビールのこと。ビール職人がつくり出す高品質なビールを「手工芸品(Craft)」に例えて、クラフトビールと呼ばれているのです。作り手によって味や香りが違ってくるため、オリジナリティの高いビールが出来上がるのだそう。なるほど、熱狂的ファンが多いわけですね。
店内の冷蔵庫には、見たことないようなパッケージのクラフトビールが所狭しとズラーリ並んでいます。このお店の素晴らしいところは、なんといっても「有料試飲」ができるところ。購入したクラフトビールをその場で飲めちゃう! 試飲してみて気に入ったら自宅に買って帰ればいいのです。
しかし、あまりの種類の多さにめまいが……。クラフトビール素人の私が、ここから瞬時に自分に合ったビールを探すのは至難の技かもしれぬ……。ならば、ここはプロにお任せして……と、レジ前にいらっしゃる店長さんに助けを求めようとした、その時のことでした。
「クラフトビール選びに迷ってるの? じゃあ、俺らのオススメ飲んでみない?」
なんと、店内で有料試飲中だった「北沢小西」の常連客の皆さんが声を掛けてくださいました。渡りに船とはまさにこのこと! ありがたくその申し出、受けさせていただきます。この日お会いした皆さんは、生粋のクラフトビール好き。かなりマニアックなクラフトビールに関する情報交換などをされていました。
ちなみに、皆さんはいつも一緒にいるグループではなく、この場でたまたま遭遇したメンバーだそう。それにしてはだいぶ盛り上がっていましたけどね……。
「まずは俺からいっちゃうよ!」と最初のクラフトビールを選んでくれたのは、クラフトビール歴3年の山田さん。「北沢小西」にはクラフトビールにハマった直後から通い詰めているのだとか。
山田さんが「これは面白い味だよ!」とすすめてくれたのは、シエラネバダ社の「オトラベス」(550円)。こちら、World Beer Cup2016セッションビール部門の金賞を獲得したクラフトビール。乳酸菌やグレープフルーツ、サボテンの果肉で作られていて、酸味の強い味わいとのこと。
いくらクラフトビール音痴の私でもわかる! これは普通のビールとは全然違う味。とにかく酸味が強くて、レモンサワーでも飲んでるような気分に……。いや、この表現、なんか違う気がするぞ。でも、それくらい飲みやすくてグイグイいけちゃう! あっという間に飲み干してしまいました。
続いて、山田さんの奥様がチョイス!
「せっかく下北沢なので、世田谷のビールをオススメします」とのことですが、どうやらこちらは世田谷発のクラフトビールみたいですね。
ふたこ麦麦公社の「フタコビール フタコエール026」(750円)。
「このビールは二子玉川在住の二人の女性が、世田谷にビール文化を! と頑張ってつくっている地元密着クラフトビールなんです。そのビール愛に親近感が沸いてて、応援してます」とのこと。
苦みがあまりなくて、サラっと飲めちゃう。初心者の私にも嬉しい味わいです。これはシトラス系なのかな? なんだか爽やかな香りがする……。女性がつくった、というのに大納得の柔らかで優しいビールでした。
「じゃあ僕はパンチの効いたやつを選んじゃおうかな~」と、鈴木さん。クラフトビール歴10年を誇るベテランで、マイ栓抜きを持ち歩くほどのビールファンです。ド素人の私に、あえて玄人好みの一本をチョイスしてくれました。
志賀高原ビールの十周年を記念して生まれた「其の十 / No. 10 – Anniversary IPA –」(520円)です。飲む前に「苦いの平気? だいじょうぶ?」と仕切りに聞かれたのですが、このIBU(苦みの度合い)が75もあるらしい。ちなみにわりと苦いと言われているエビスビールがIBU25です。どんだけの苦さだよ!
意を決して飲んだのですが……あれ? 意外といける。むしろスルスル飲める。なんでもこのビール、苦さ・甘さ・重さ……ビールにまつわるすべてがガツンと濃厚なため、味が総合されて後味はとても爽やかになるのだとか。でも確かにパンチ効いてる! ビールが苦手な人には間違いなくNGになりそうな一品でした。
そしてトリを飾るのは加藤さん。クラフトビール歴は1年と短めながら、もともと酒はビール一辺倒という根っからのビール好きです。そんな彼女が選んでくれたのは……。
カナダのクラフトビール「Fat Tug IPA」(1,620円)。7月に日本初上陸したばかりのクラフトビールです。クラフトビールファンの間では話題沸騰中なんだとか。うん、確かに私でもわかるくらいに美味しいです。コクがあって、すごく味が強い! そして、ここで山田さん(奥様)がおもむろにこんなものを……。
あ。ここ、オツマミの持ち込みOKらしいです(笑)。皆さん、気軽にコンビニで買ってきてます。ご相伴に預かりました。……が、このワサビ味、死ぬほどFat Tug IPAに合うー! 最強の組み合わせかもしれません。常連の皆さんも一斉に沸き立ったほどの新しい組み合わせ。この後ひとしきり、IPAとワサビの相性について語らうことになりました。
さすがに一気に4本も飲んでしまうと酔っちゃったかな~? そういう時はすぐに退散するのが、「北沢小西」でのマナー。楽しく試飲させていただいた後は、気に入ったビールを購入して帰宅。自宅でゆっくり楽しみました。
そう、ここはあくまでも「試飲ができる酒店」。
けっして居酒屋さんではございませんので、悪しからず。
さて、今回がほぼお初だった、私のクラフトビール体験。クラフトビールファンの常連さんたちのおかげで、大満足&超堪能できました。「北沢小西」はとても面白い場所で、見ず知らずのクラフトビールファン同士が、クラフトビールの美味しいお店の話をしたり、最新のクラフトビール情報を仕入れ合ったり。要所要所で話の中心になってくれる、店長さんの人柄にも感服です。クラフトビールファンなら、来訪必須! クラフトビール愛にあふれた酒店「北沢小西」に、ぜひ一度立ち寄ってみてください。
お店情報
北沢小西
住所:東京都世田谷区代沢5-28-16
電話:03-3421-0932(定休日を除く16:00~21:00)
営業時間:月曜日、水曜日~金曜日16:00~23:00/土曜日14:00~23:00/日曜日・祝日14:00~21:00
定休日:火曜日
ウェブサイト:クラフトビールが買える酒屋 北沢小西
※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。
書いた人:もちづき千代子
人生が常に大殺界な人妻ライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像技術者・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を始める。人生のテーマは「酒と涙と男と女」。
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