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音楽を彩るストリングス・アレンジの魅力を伝えたい ー ソニックアカデミー『後藤勇一郎の弦譜塾 ストリングス・アレンジ基礎編〜5DAYS講座』後藤勇一郎氏インタビュー

>> 機械では再現しきれない弦楽器の魅力

音楽を彩るストリングス・アレンジの魅力を伝えたい ー ソニックアカデミー『後藤勇一郎の弦譜塾 ストリングス・アレンジ基礎編〜5DAYS講座』後藤勇一郎氏インタビュー(2/3)

音楽を彩るストリングス・アレンジの魅力を伝えたい
「ソニックアカデミーミュージックマスター」アドバンスドコース
『後藤勇一郎の弦譜塾 ストリングス・アレンジ基礎編〜5DAYS講座』開講
後藤勇一郎氏インタビュー

機械では再現しきれない弦楽器の魅力

—— J-POPにおけるストリングスの需要は以前より増えている感覚はありますか?

後藤:うーん、それは微妙ですね。J-POPのストリングスの要望というか、欲望は常にあると思うんですけども、残念ながら、予算的な部分で、どうしても入れたいけど入れられないこともあります。例えば「メンバーを集めて録音したいんだけど、今回は予算がないので、自宅スタジオでの1人ダビングでお願いできないか?」というオファーもかなり増えてきました。でも、J-POPの中におけるストリングスの存在価値は変わっていないと思うんですよね。

朝日:これだけ打ち込みが主流になると、より人間的な部分を噛み合わせたいという気持ちが絶対出て来ると思うんですね。その柔らかい人間的なものが弦楽器というか。やっぱりその音が欲しいという欲望が絶対あるはずなんですね。

後藤:ストリングスがなくても音楽そのものは成立するんですが、あるとより一層、音楽が華やかになります。今のトラックメイカーは本当に上手に作り込んでくるので、打ち込みなのに人間的なトラックに仕上げてきますが、感覚的にヒューマナイズされたトラックだったとしても、人の手によるプレイには絶対敵わない部分がやはりあります。パっと聴いたら分からないかもしれないですけど、比べたら「何か冷たいな」と感じてしまうこともあるかもしれません。中でもストリングスは、恐らく一般の方でもシンセストリングスとある程度聞き分けられてしまいます。J-POPにおけるストリングスの位置付けはあくまで彩の部分なので、シンセストリングスだからと言って楽曲のクオリティーが下がるとは思わないですが、それが生のストリングスに変わると楽曲のクオリティーが格段に上がると思います。

—— 普段DTMで音楽を作られているような方が生徒さんには多いと思うんですが、ストリングスについて勉強してみたいと思っている方は結構いらっしゃるんですか?

朝日:そうですね。DTMだからこそ、ストリングスの魅力に気付いたという人が多い気がするんですよ。DTMであれば、機械で全部やることもできるじゃないですか。でも、ストリングス・アレンジ、今回みたいにカルテットで積み上げていくことを経験すると、その魅力をより実感できると思うんです。実際に弦の音は分かるんだけど、楽器は見たことない人って結構いると思いますし、人間的なエモーションを表現する楽器として、ストリングスに注目が集まってきているんじゃないでしょうか。結局そこに戻っていくんだと思うんですけどね。

—— ストリングスに対する需要が増えていけば、そこに対する予算の割き方も変わっていくかもしれませんね。

後藤:そうなってくれたら嬉しいですね(笑)。この講座自体が盛り上がれば「やっぱりストリングスってあったほうがいい」と、制作サイドでも考えてくれるかもしれないですしね。

僕が普段一緒にレコーディングの仕事をしている、あるトラックメイカーがいるんですが、その彼が今回の講座に申し込んでくれているんですよ。つまりプロでやっている人の中でも、ストリングス・アレンジって最後に残された課題というか、もっと知りたいことだったりするんですね。ですからアマチュアの方はもちろんのこと、プロの方も分け隔てなく一緒に勉強できたらいいなと思っています。

—— これまで培ってきた知識や経験は、ある意味、商売道具だと思うんですが、それを伝えることにあまり抵抗はないんでしょうか?

後藤:そうなんですよ。いいところを突きますね(笑)。確かに、僕が色々持っている手法を具体的に伝授してしまうと、僕自身が仕事を失う可能性はあります。ただ受講者の皆さんがそれを消化して、自分のセンスと組み合わせないと、良いものはできないという自負もあるんです。ですから自分の手法を伝えても、自身のアレンジセンスは伝えられない部分でもあるので、逆に受講者の皆さんはご自身のキャラクターを生かして作品を生み出せばいいわけで、それを聴いた自分も「ああ、こういう考え方もあるのか」と刺激を受けられると思います。だから、講師という立場ですけど、研究グループの中の一研究生というか、そういう感じでできればいいなと思っています。

>> 受講生と一緒に研究して、ストリングス・アレンジをより高めたい

音楽を彩るストリングス・アレンジの魅力を伝えたい ー ソニックアカデミー『後藤勇一郎の弦譜塾 ストリングス・アレンジ基礎編〜5DAYS講座』後藤勇一郎氏インタビュー(3/3)

音楽を彩るストリングス・アレンジの魅力を伝えたい
「ソニックアカデミーミュージックマスター」アドバンスドコース
『後藤勇一郎の弦譜塾 ストリングス・アレンジ基礎編〜5DAYS講座』開講
後藤勇一郎氏インタビュー

受講生と一緒に研究して、ストリングス・アレンジをより高めたい

—— 全5回の講座の最後には、受講者のアレンジを実際に演奏されるそうですね。

後藤:それは本講座において拘った部分ですが、ソニアカサイドに負担をかける事になるのでかなり無理を言ってお願いしました。先ほど朝日さんもおっしゃっていましたが、音は知っていても、その楽器を実際に見たことがないとか、演奏される音を聴いたことない人ってたくさんいると思うんです。ですから、講座の1回目、2回目、3回目と各受講生がアレンジの構築をして、最後、時間に限りがあるのでどこまで出来るか分かりませんが、一受講者につき必ずどこか一箇所は演奏したいと思っています。ちなみに自身のメンバーによる弦楽四重奏での演奏ですが、自身の譜面が目の前で演奏される事によって、家でヘッドホンをして、コンピュータの中にあるソフトシンセの音を聴いているのとは全く違うものを感じてもらえると思います。

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