キリン『氷結』・サントリー『ストロングゼロ』・サッポロ『エリストフ』の青リンゴ味を飲み比べてみた
この春、奇しくも酒造メーカー3社から、青リンゴを使ったアルコール飲料が発売されたので、飲み比べてみた。
赤と青の違いとは?
日本で「リンゴの色は?」と尋ねると、大半の人は「赤」と答えるだろう。
ただしヨーロッパやアメリカなどでは「青」となるようだ。例えばベルギービールのニュートンのラベルには青リンゴがデザインされている。
赤と青の違いは、日光に当たることで、赤くなる成分(アントシアニン)が作られるかどうか。しかしそれ以上の詳しい理由は不明のようだ。
また赤と青で、リンゴに含まれる栄養に大きな違いはないとのこと。そうなると食べる人の好みか。
スーパーなどに行くと、黄色や黄緑色のリンゴの取り扱いが増えている。赤リンゴとはちょっと違った香りや味わいも楽しい。
青リンゴのお酒が3種類
3月15日にサッポロが『エリストフ グリーンアップル』、キリンが『氷結 グリーンアップル』を、4月12日にサントリーが『ストロングゼロ(シャキッと!青りんご!)』を発売した。
産業スパイでもいたのか、調査会社の「2016年春は青リンゴが来ます!」のようなレポートに乗せられたのか、開発担当者が回り回って同じ考えにたどり着いたのかは不明。
ちなみにアサヒでも、過去に青リンゴ味のチューハイを販売していたものの、今春の販売はなかった。
缶のデザインはこちら。
氷結とストロングゼロが似た感じの色使いであるのに対し、エリストフはちょっと異なるイメージだ。
酒色は無色透明
中身はこの通り。
どれも無色透明。
青リンゴのイメージで色を付けるとすれば薄い黄緑色にでもなりそうだが、リンゴの果汁は白濁するくらいなので、余計なコトは子供だましにもなりかねない。
「お酒!」のストロングゼロ
飲み比べた中で「お酒!」の印象が最も強かったのは、サントリー『ストロングゼロ(シャキッと!青りんご!)』。アルコール度数8%は伊達ではなかった。
同時に、青リンゴの香りや味わいも、3種の中で最も強く感じた。
果汁とともに、リンゴを丸ごと凍結させて原材料に使う製法は、同シリーズの売りとなっている。これが生きた格好だろうか。
爽快さの氷結
キリン『氷結 グリーンアップル』の味わいで印象に残ったのは、炭酸の強さだ。
アルコール度数は4%と3種の中で最も低い(エリストフは6%)。「そんなのお酒じゃないよ」と嘆く酒飲みがいるかもしれないが、軽い飲み物を好む人には4%の『氷結』がお勧め。
炭酸の強さと合わせて、心地よい爽快感が味わえた。
ターゲットを絞ったエリストフ
さてサッポロ『エリストフ グリーンアップル』だが、飲んだ感触では「おいしい…かな?」と言ったところ。
3種類ともウォッカを使っているのは同じだが、こちらは缶表面に『PREMIUM VODKA DRINK』とあるため、より強くウォッカのイメージを打ち出したいようだ。
同社のリリースに、“男性若年層をターゲット”とあることや、販売数量が抑え目(後述)であるため、対象を絞った商品であるのは間違いない。
また『ストロングゼロ』や『氷結』と異なり、原材料にリンゴやリンゴ果汁を使っていない(ストロングゼロと氷結は、どちらも果汁2%)。
つまり『エリストフ グリーンアップル』の青リンゴの香りや味わいは、香料や酸味料によるものとなるが、『ストロングゼロ』や『氷結』と大きな違いは感じられなかった。
メーカーの技術力の賜物か、自身の舌や鼻の不明か。「俺は嗅覚や味覚に自信があるぜ!」の人は、試してみて欲しい。
いずれも限定
各メーカーの発表によると、サッポロ『エリストフ グリーンアップル』は、7万ケース(1ケースは250ミリリットルの24本換算)の数量限定。
キリン『氷結 グリーンアップル』も約83万ケース(同じく250ミリリットルの24本換算)の販売予定数を明示。
サントリー『ストロングゼロ(シャキッと!青りんご!)』は数量こそ表記していないものの、こちらも期間限定。
売れ行き次第では定番商品となるかもしれないが、興味のある人は早めに飲んでおこう。
サッポロビール『エリストフ グリーンアップル』
http://www.sapporobeer.jp/news_release/0000021255/index.html
キリン『氷結 グリーンアップル』
http://www.kirin.co.jp/company/news/2016/0209_01.html
サントリー『ストロングゼロ(シャキッと!青りんご!)』
http://www.suntory.co.jp/news/article/12586.html
※写真は全て著者撮影
―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: keisen) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。