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日給は1万5000円、福島原発「名も無き英雄」たちの実態

「実話ナックルズ」発行人の久田将義氏

 「実話ナックルズ」発行人の久田将義氏は2011年10月12日、ニコニコ生放送『ニコ生×ナックルズ』に出演し、「原発アウトロー」というテーマで、久田氏が自ら取材した、メディアが伝えきれていない福島原発作業員の実態について語った。

 日給1万5000円――。これが福島原発作業員のおおよその賃金だと久田氏は述べた。現場を支えている作業員の多くは、3月11日の東日本大震災以前から働く、地元のヤンキーや暴走族など若い「アウトロー」な人物たちだそうだ。

 これは久田氏自身の取材によるもので、彼らは震災以前から原発に勤めているが、派遣会社からいくつか下請け会社を経た末端であり、その時には給料も日給8000円程度しかなかったという。彼らは普段から原発で作業していたため、震災直後から福島第1原発のメルトダウンにいち早く気づき、政府の勧告よりも先に避難を完了させていたそうだ。しかし、作業員が不足していることを知ると、「自分たちは福島原発で食ってきたのに、ほかの奴に任せてはいられない」との思いから、再び原発へ戻ってくる人が多くいたという。

 番組に出演したノンフィクションライターの窪田順生氏は、「実態がよく分かっていないので、1日20万円とかそんな話が出ているが、実際そこで働いている人たちの声は、報道されているものとは違うということを分かってほしい。緊急時の作業員が実際の作業員ではない」と話した。

 同じく番組に出演したジャーナリストの岩橋健一郎氏は、「これからの日本と世界をどうにかしないといけない、と働いてくれている。何が欲しいわけではなく、賃金が高いわけでもない。そのわりには命をかけて作業をしている。その役を買って出てくれている。個人的には救世主に等しい」と作業員たちへ感謝の気持ちを述べた。

 そして久田氏は、原発の作業員が「名も無き英雄」と呼称されることについて触れ、「この言い方は大げさに聞こえるかもしれないが、作業員の肉親は少なくともこの思いがあるはず」と話す。3月11日以降は原発で働いていることを家族に伝えていない作業員もいるそうだが、ある作業員が父親に話したところ

「お前らは、名前なんか残らないが、英雄だぞ」

と言われたと、普段は生意気でヤンチャな人物が真面目に父親の言葉をかみ締めていたことに、胸を打たれたというエピソードを語った。

・[ニコニコ生放送]「原発作業員の実態について」から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv66341902?po=news&ref=news#14:20

(安田俊亮)

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