枝野経産相が示した浜岡原発「再稼働」の条件 「ストレステストに加え個別の検討が必要」

枝野幸男経済産業相

 枝野幸男経済産業相は2011年9月20日に行なわれた閣議後の会見で、政府の要請で停止中の浜岡原発の再稼働について、他の原発で進めているストレステストの実施に加えて「個別の検討が必要」との見解を初めて示した。

 浜岡原発を巡っては、菅直人首相(当時)が5月6日に「30年以内にマグニチュード8程度の東海地震が発生する可能性が87%」であることを理由に中部電力に運転停止を要請。現在、浜岡原発のすべての原子炉が停止中となっている。法的な権限がない政治判断で原発を停止した例はその時点までなく、その後のストレステストの実施や脱原発の気運を高めるきっかけとなった。

 当時、官房長官として浜岡原発停止要請の中心にいた枝野大臣は浜岡原発の再稼働について、「まだ具体的なところについて決めたり、検討しているわけではない」とした上で、「圧倒的に地震の生じる可能性、確率が高いということを含めて、本当に安全と安心があらゆる意味で確認できるのか、個別の検討が必要だ」と語り、他の原発の再稼働とは異なった対応が必要との認識を示した。

■枝野経産相とニコニコ動画記者(七尾功)とのやりとり

七尾記者: 菅前政権は5月6日に浜岡原発の停止の要請したわけですが、「浜岡原発」の再稼働については他の原発とはスタンスが異なるのか、横並びなのか確認させてください。

枝野経産相: 停止をお願いした経緯から、今、他の原発についてお話を申し上げているストレステストを含めたチェックに加えた対応が必要だろうというふうには思っておりますが、まだ、その具体的なところについて決めたり検討しているわけではありません。ただ停めた時の経緯を踏まえて対応しなければいけないと思っています。

七尾記者: その時の経緯が、今後30年以内にマグニチュード8級の東海地震が発生する可能性が87%ということでしたが、この点について考慮していくということでしょうか。

枝野経産相: そうですね。圧倒的に地震の生じる可能性。確率が高いということを含めて、その上で本当に安全と安心があらゆる意味で確認できるのか、それについては個別の検討が必要だろうと思います。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 七尾記者の質問部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv64430267?po=news&ref=news#18:05

(七尾功)

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