ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう

体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

第88回アカデミー賞:最優秀作品賞を獲得するのはどの作品か

best-picture-nomiees-oscars-2016

2016年アカデミー作品賞にノミネートされている作品

1990年代の初期に起きたインディーズ映画革命以降、アカデミー作品賞には、その守備範囲や作風において幅広い作品がノミネートされるようになった。

しかし、2000年以降の作品賞を振り返る限り、鍵となる二つのカテゴリー、監督賞と脚本賞へのノミネーションが、作品賞の受賞と密接に結びついていることが分かる。最優秀作品賞を獲得した15作品のうち、14作品までが、監督賞と脚本賞でも争っていた(『アルゴ』だけが例外で、ベン・アフレックが監督賞候補から漏れている)。さらに、そのうち8作品までが3部門を制覇している。

この指標によると、監督賞のノミネートを逃した『オデッセイ』、あるいは脚本賞のノミネートを逃した『レヴェナント:蘇えりし者』のような作品は、不利な立場にあると考えられるだろう。しかし、勢いもまた勝因となり得る。『レヴェナント:蘇えりし者』はまさに勢いを増しているところだ。

THE BIG SHORT

『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(米パラマウント・ピクチャーズ)

本作品における最大の挑戦は、2000年代の終わりに米国で起きた住宅バブルの崩壊と、それに続く経済の破綻、そして、それを予見した数少ない投資家たちが利益を上げた事実を、一般的な観客にも分かりやすい娯楽作として描くことだった。

批評家たちは本作の味方につき、レビューサイト『メタクリティック(Metacritic)』では100点中81点を獲得。また、強力なアンサンブルに全米映画俳優組合(SAG)が反応し、全米映画俳優組合賞のキャスト賞にもノミネートされた。アカデミー賞では俳優たちが最大の投票枠を持つことからも、重要な位置付けにある作品である。

ST. JAMES PLACE

『ブリッジ・オブ・スパイ』(米ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ)

冷戦の真っただ中、保険専門のほぼ無名の弁護士でありながら、スパイ同士の交換を交渉する事実上の外交官を務めたジェームズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)を中心に描く。ソ連のスパイ(マーク・ライランス)が描いたロックウェル似の肖像画のように、基本的人権の下に生きるアメリカ人の姿を浮き彫りにする。

本作は、映画が全力を出したときに我々に見せてくれる「映画マジック」の教科書とも言える作品だ。指揮を執るのは、かつてハリウッドの代名詞とまで言われたスティーヴン・スピルバーグ監督である。

しかし、今回は監督賞にノミネートされていない。受賞への可能性を考えると、良くない前触れだ。

brooklyn
1 2 3次のページ
Variety Japanの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。