辻元清美首相補佐官、ピースボート”支援物資横流し疑惑”を全面否定
辻元清美首相補佐官(災害ボランティア担当)は2011年8月23日、自由報道協会主催の記者会見で、東日本大震災の支援活動を巡るピースボートの”支援物資横流し疑惑”について、「一切そういうことはない。憤っている」と全面的に否定した。この件について、辻元補佐官が公の場で発言したのは今回が初めて。
「支援物資横流し疑惑」とは、かつて辻元氏が設立したNGO(非政府組織)のピースボートが「被災地への物資を横流ししている」「物資を意図的に停滞させているのではないか」などと噂された問題で、被災地への救援物資の受付や輸送がピークだった3月、4月にかけてネット上で盛んに取りざたされた。
辻元補佐官は「こうしたいくつかの種類のデマが”拡散希望”として流されたことは知っている」と述べ、「デマを流す人がいるというのは非常に残念だし、悲しい」と怒りをかみ殺した。
一方で、当時の辻元首相補佐官が事実を示す会見を開催するなど、自らの情報発信に対して積極的ではなかった理由を「時間がなかった」と説明。「本当のことじゃないことは後追いはなく、自然淘汰されていく」と語り、「真実でない情報は相手にされなくなる」と持論を述べた。
■辻元清美首相補佐官とニコニコ動画記者(七尾功)とのやりとり
七尾記者: 4月上旬に「辻元清美氏大ショック」として、「支援物資が足止めして横領されている」と報じられました。この流れで、救援物資がいわき市平競輪場に山積みされているにもかかわらず、被災者の方に届かないということもネットで言われました。その後ネット上で様々な形で拡散していきました。せっかくの機会ですのでこの件についてユーザーに対してコメントをいただければと思います。
辻元清美首相補佐官: 一切そういうことはありません。憤っています。デマというか、いくつかの種類のデマが”拡散希望”というので流されたことは知っています。非常に私は残念だし、悲しいですよね。そういう(デマを流す)ことをされる人がいるというのは。ですから憤ってるのと悲しかったですね。
七尾記者: この件についてすぐ、辻元さんの方で「これは違うんだ」というような声明なり、コメントを出されていましたっけ。
辻元清美首相補佐官: 自分のホームページで出しました。
七尾記者: その時にこういった場で言っていただければ、より伝わったかと思うのですけれども。
辻元清美首相補佐官: でもね。相手にしている暇がなかったというか、時間がなかったですよ。ですから私はこれだけじゃなくって、ほら、いろいろありましたでしょ。私も、辞職だなんだって。いーっぱい週刊誌から、ネット上から書かれてきた方なんだけれども、本当のことじゃないことは後追いはないんです。ほとんど。ですから自然淘汰されていくと思います、情報というのは。いろんなことありましたけれども腹立って悲しいけれども、対応している時間もないくらい震災直後でバタバタしてました。「真実でないことは相手にされない情報である」というように経験上思っております。
司会・上杉隆: ここにいる自由報道協会の面々、3月(11日)直後から、デマ野郎とか嘘を流すなと言われて追放された人たちがいっぱいいるんですが、結果として真実だったと。つまり放射能が飛んでいると。枝野官房長官の言っていることと全く逆のことを言ったために、デマ扱いされて辻元さんと同じような目に数ヶ月遭っていたんですが、ぜひ真実が分かった段階で、それに対してちゃんと名誉回復という形で、きちんと政府の方も記者会見に入れるようにもう一度お願いします。全く入れないというのは異常なので。海外メディア、このフリーランス、ネット・・・これは日本だけなんで。改めて記者クラブ制度のもと、不健全な状態であるのをなんとか補佐官である・・・数日間でしかないかもしれませんが。もしかして大臣になるかもしれないから今のうち頼んでおかないと。是非お願いします。
辻元清美首相補佐官: はい。それはそう思いますよ、私も。
司会・上杉隆: そうしたらここで会見やる必要ないわけですから。
(七尾功)
・[ニコニコ生放送] 七尾記者の質問部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv60719482?po=news&ref=news#45:15
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ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
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